転生と新しい家族
今から約300年以上前の事
この世界にどこからともなく現れた一人の魔物は、様々な種族を統一して魔王と呼ばれた
魔王は4人の部下を中心に、世界を混乱へと導く。
人々は恐れ慄き、ただひたすら嵐が過ぎ去るのを神に祈り待った
その後100年、人々はその数を半分以下に
魔物は数を増やし続けた
ある一人の人間が現れるまで
その人間は、後に勇者と呼ばれ仲間達と共に
魔王と闘い、遂に魔王を封印する事に成功した
魔王の遺骸は8つに引き裂かれ
7ヶ所に封印して守り人を定め
遺骸を奪還に来る4天王に備えた
魔王の加護が無くなり
力が半減した魔物達との壮絶な闘いを
200年もの間続けた人々は、遺骸の一部を奪われるも遂に4天王の一人を討伐
そんな世界中が歓喜に沸くなか
俺の第二の人生が始まる。
ほんとーにごめーーん
ちょ!おまぇぇぇーー.....
俺の絶叫が響き意識が遠のいて行く
.
..
...夢かぁ
意識を取り戻し愚痴る
いい歳して転生物の夢なんて
アニメの見過ぎだな
いや?....ストレスだきっと
さて、とっとと起きて会社に行くか!
おもむろに身体を起こそうとするが
なぜか身体に力が入らない事に気付く
ん?あれ?
目を開けると全てが滲んで見える
....風邪かな?
頭が非常に重い
目に映る自分の手がまるで赤ちゃんのようだ
え?ちょっと待って
まだ夢の続きなのか?
本当に転生したとしても
色々と考えて決めた詳細は??
そう愚痴りながらひとり頭の中で
神様に話しかける
「あーテステスあーテステス
神ちゃん神ちゃん聞こえますかードウゾー」
「はーい♩聞こえてますよ〜ドウゾ〜」
暢気な声が聞こえてくる
「えっと、無事転生したみたいなんだけど
ちょっといいかな??」
「わぁ〜よかった〜♩無事転生オメデト〜
えへへへ〜」
「で、さぁ聞きたい事があるんだけど
転生の条件とか色々決めたよね?覚えてる??」
「え〜っとおぼえてるよ〜♩
種族がぁ〜竜人でぇ世界のなかでもぉ
5本の指に入る剣豪でぇ伝説の鍛治士でぇ最強の剣の材料を探すぅ旅?ぷっw」
おい!痛いのは分かるが笑うな!
「で、これはどうなってんの??」
「ん?どぉれ〜??.........あれ?また??また!やっちゃった??」
「あきらかに設定と違うよね??
あきらかに赤ちゃんなんだけど???
どういう事かな?」
「え.えっ.とち..ちがうの!
何もかも揃った転生より獲得していく
ほうがあなたのためだと思って...」
「つまりは?」
「また....やりました.....ごめなさい」
まぁ、でも考えてみると
伝説の鍛治士なんて無理ゲーだよな
剣なんてどうやって作んの??
いちから二度目の人生頑張るか!
「あ!!メイドさんは??」
「...世界にはいるはず.............きっと」
うん、期待した俺が馬鹿だった
「あなたって本当に前向きね...」
褒められてる気がしないんだが??
「あ!にいちゃ」(ガチャ!! プープープープー
切られた...
信じられん何て神様だ!
さて、人生二回目!やってみるか!
と、意気込んでみたが、身体が動かない
見えにくいうえに寝返りもうてない
何をしたら...
そんな時、目の前に巨人が二人現れた
メチャクチャ大きな声で何か聞いたことのない
言葉を話している
誰だ?この巨人は、何て考えてると
黄緑色の髪が俺を軽々と持ち上げる!
何て力だ!とか考えてやっと
赤ちゃんだった事を思い出す
つまりは、この二人が俺の新しい
母ちゃんと父ちゃんなんだと
よく見えないのでどっちがどっちか
わからないが、たぶん黄緑が母ちゃん
紺色の髪のゴツいのが父ちゃんだろう
こんなにゴツい母ちゃんはイヤだ
一安心したところで
腹が減った、泣いてみる
期待したが母乳では無くミルクを貰う
おしっことうんこを盛大にやらかす!
泣いてみる
こんな事を繰り返しながら4ヶ月が過ぎようと
した頃、身体も何とか動くように
二人が何を言っているのかも感覚で
掴めてきた。
ここからが本当のスタートだと意気込んで
まだ14年程早いと考えるの
はまだまだ先の事でした...
タイトルのメイドが出てくる気がしません




