才能の一片~修行の決定~
あれ、俺何したっけ? 確かカイルに言われた通りにしたら何もかもが吹き飛んだのか......
あっれ~? おかしいな~炎じゃなかったっけ? なんで爆ぜてんの?
少しここで某有名アニメのコ〇ン君を真似てみた。はは...... それよりカイルはっ?!
ゴホッゴホッ
「あぁ、久々に効いたぜこりゃぁ。俺ぁ炎って言ったのに爆発魔法を放つたぁ少し頭の中ぶっ飛んでやがるぜ......最初は大体のやつが失敗するのにまあこれも失敗だがな」
丸い障壁に守られながらやって来てそう呟き、地に着いた。
「す、すいません。然もこの辺更地にしちゃって......」
「いや、構わん。それより今の力全力か?」
カイルは非常に興味深い目で聞いてきた
これはちゃんと話した方が良いな。今後の修行に関係して来ると思う。
「多分全力の4分の1程度、だと思います」
実際そのような感覚がある。
「それは本当か?!」
「えぇ、本当です」
「そうか。ハァ」
カイルは興味より呆れが勝ったのか......溜息をつきながら
「先ずは魔力制御と魔力操作の練習からだな......」
「それでは、弟子にして頂けるのですか?!」
「うむ。私の弟子になるが良い。それからお前の希望があれば格闘技や剣術の方もみっちり叩き込んでやるからの。」
イよっしゃーー!!
やったぜ!
あれ? でもどこで修行するのか? さっき更地にしてしまったし......然も結構な面積を。
そう思ってふと周りを見ると更地から極寒の雪国に戻っていた。あれ? 何で戻ってんの?
「ふむ、教えてやろう。これは時空魔法だ」
少し得意げになりながらこう続けた
「お前が爆ぜる前の状態に戻したのだよ。それと、お前がここで修業をする期間だが......350年程ここにいて修業するのだ。これも時空魔法で何とかできる。ここは私の魔法で隔離されているからな」
へぇー時空魔法便利だな。絶対教えてもらおう。
あれ? なんかさっきとんでもない期間が言い渡されたような......
「あの、さっき何年って言いました?」
俺は恐る恐る尋ねてみた
「350年程だが?」
何が可笑しいというような目で見てきた。
350年?! 俺死んじゃうよ! あれ、でも俺って不老不死(仮)なんだっけか......
「それ位しないと何も身につかんぞ! それとその体のことだが......」
何だよ躊躇ったりして。俺の体が何?
「その体は睡眠以外殆ど必要のない体だ。それに病気で死ぬことはない不老不死だ。しかし痛覚はあり、剣で刺されても死ぬし、魔法でも殺される」
ええええぇ、何その不老不死。だから(仮)なのか。
「なぁに心配するな私が鍛えるためには完全なる不老不死にしてやるさ。ははは」
絶対死ぬ間際まで追いやる気だ......何とかなるでしょ。嫌な気分はしないんだよな何故か。
俺は新たに始まる生活に高揚感を憶えていた。
それから350年の八雲とカイルの修行が始まった。