プロローグ
「もういいんだ
もう自由になってくれて良いんだよ
君の人生で一番大切な時間を、こんなおっさんのために使わなくて良いんだよ
もう無理して笑わなくて良いんだ
君は十分に償ってくれたよ
10年だ、もう10年間も変わらず僕に会いにきては楽しい話を聞かせてくれた
君のおかげで僕はまだ生きようと思えた
君がリハビリも手伝ってくれたおかげで、今では1人で何処へだって行ける
大丈夫、本当に大丈夫なんだ
違うんだ、迷惑に思ったことなんて一度もないし君を嫌ってるなんてことも当然ない
誰が君みたいに可愛い女の子を嫌うもんか
10年前に君を助けることができて本当に良かった、そう思えるほどに君は綺麗になったよ
でも、だからこそ、こんなおっさんに縛られることはないんだ…頼むよ、君がこんな所で燻っているのをもう見ていられないんだ…
っていう女の子を助けた結果トラックに轢かれて足を失ったおっさん(30)と助けてくれたおっさんを甲斐甲斐しく世話する女の子(18)の年の差純愛物を読みたい」
「先輩、冒頭でいきなりそれは流石に引きます」
許してください、何でもしますから(何でもするとは言っていない)