【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんな○○がいたら
【60秒で一気読み! キャラクター小噺】 〜もしも、こんなかばってあげたいスポーツインストラクターがいたら
【すぐ自習になるレッスン その2 気になるライバル登場!】
とあるスポーツクラブ。
今日もレッスンは自習、影のインストラクター サセル子は姿を現さないことでレッスン生を一致団結させるはず、だった。
が、今日は代理インストラクターが登場。
その彼は上下安物のジャージ姿、ダボダボで極細貧弱体型であることは間違いなさそう。本人は否定するがおそらくスポーツ経験などなさそう。
変装をし、レッスン生に混じったサセル子は影でひとりほくそ笑んでいた。
「ふふふ、アレではダメね。誰も彼について行きはしないわ」
横柄で高飛車な口調でみなを鼓舞、自ら先頭に立ち誰よりも激しくダンスエクササイズ。
だが、体がついていかない。足がもつれ転倒し骨折。
無理矢理立ち上がるも目眩、吐き気をもよおし、白目むいて再び沈んだ。
「口だけのオトコ。スポーツインストラクターの世界は甘くはないワ」
だが、男は曲がった足でガクガクしながら立ち上がり、注射器をバックから取り出し、太ももと首にブスリ。
薬の副作用で吐瀉しながらも床を叩きながらも気持ちを発した。
「ボクは、ボクは、みなさんに痩せて欲しい。体を動かして、スポーツの素晴らしさを知って、健康になって欲しいんだ! そのためなら、ボクは、ボクは‥‥‥」
そのとき、引き気味にみていたレッスン生たちがひとり、ふたり、さんにんと彼に歩み寄った。
「先生!」
不可思議な感動が生まれ、みな一致団結していた。
「そこまで私たちのことを‥‥‥」
「先生はもう動かないでください。私たちどんなメニューでもやりますから」
「私たちがトレやらないと、先生がぶっ倒れちゃうからやろう」
「うそーっ、そんなのあり⁈」
サセル子の目論見は外れた。どおする⁈
続く?