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プロローグ

はじめまして、植須譚(うえす かたる)です。

頑張ってかきますのでよろしくお願いしますね。

 いじめについて皆はどう考えるだろうか?

 俺の場合は一言で言い表すなら、許せないと言ったところだろう。いじめを発見したら勇者の如く前に出て「やめろ」の一言を言うだろう。


 だが、これは傍観者の意見でもある。いじめにあったこともなく、ただ事実として知っているだけで意味のない正義の心にかられ義憤する。


 正義心やいじめを憎むことなんて無駄だとしかいいようがないのだ。


 その場にいないのだから。


 イジメッ子のイジメる快楽やイジメられッ子の苦痛は当事者でなければわからない。


 体験した者でないと決してわからないのだ。

 

 そして、傍観者達の非情さはこの世のものとは思えないほどに醜い。

 

 辛い思いをしているのに誰一人として助けない、助けようともしない。何故だかわからない。見ているのに義憤にかられているのに何故、助けないんだ?


 理由は至極、簡単だ。

 自分が犠牲になりたくないからである。イジメられッ子を助けたらその代償として自分がイジメられるかもしれない。


 だが、俺は違う。

 俺はそう言う人間にはならないようにしている。

 俺は助けるよう心掛けている。

 そう心のなかで誓っている。


 あの時まではそう思っていった。

 自分が当事者、つまりは被害者となってイジメに遭うまでは。

 その時、俺は思い知った。俺も偽物の正義に踊らされいた、ただの傍観者であったことに…。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 俺、吉崎薫はそこら辺にいると男子高校生だ。

 普通の家庭に育ち、普通の学校に通っている。刺激の少ない生活をおくる現代日本人だ。


 今日まで楽しいことはなんだと聞かれても先週のジャンプくらいとしか答えられない。


 そういったレベルで普通の人生をおくっている。

 

 強いて言うならばうちの学校には可愛い女の子が多いと言った点だろうか。

 

 俺の所属しているクラス2-3はそのなかでもだんとつで可愛い娘が多く、学校一の美少女である近藤伊織も所属している。

 近藤伊織とは人形のように可愛らしい顔立ち、絹の糸のように滑らかな栗色の髪、吸い込まれそうなほど澄んだ枯れ葉色の目が特徴の美少女である。

 

 個人的には某デスゲームで有名な細剣を使うあの人に似ていると思っている。むしろ、本物だったりしてとかも思っているほどだ。


 まぁ、アニメの中から抜け出したほどに現実離れした美しさということだ。


 そんなことを考えながら俺は朝の通学路を歩いてゆく。

 俺のように考えごとに耽りながら歩いている男子生徒や友達と談笑しながら登校している女子生徒など様々な者たちで道は埋まっている。

 

 日付では八十八夜を少し過ぎた初夏の頃合いでブレザーが少し暑苦しく感じる。


 学校もまだ初夏ということもあってか、クーラーをつけておらず暑苦しいなか授業を受けるのかとすごく憂鬱になってくる。


 いっそのこと6月の始めから夏休みでいいと思っているほどにくそ暑いのだ。


 どうせ楽しいことがないのになぁ。てか、面白いこと起きないかな~。

 

 俺はそう思いつつも下を向きながら歩を進めていった。


 そんなつまらない考えごとに耽りながら歩いている中、俺の前方の方向から女子生徒の井戸端会議が聞こえてきた。


「ねぇ、あれ聞いた?」

「うん、聞いたよ。また、一人近藤さんの餌食になったんでしょう」

「そうそう。で、誰が餌食になったの?」

「あのキモオタ」

「うわ~、可哀想だね」

「最近の近藤さん、かなり増長してもん。まぁあのキモオタはやられても仕方がないかな」

「ギャハハ、わかる~」


 なにやら、朝の憂鬱な気分をもっと憂鬱させるような最悪な話を聞いてしまったが、あまり気にしないでおこう。


 でも、意外に近藤伊織は黒い噂があるんだな。俺はそんな噂一つも聞いたことがないけどな…。


 誰か流したデマとかもあり得るしな。


 まあ、真実は神と本人のみぞ知ると言ったところだろう。


 それに俺にはあまり関係のないことに思えるしね。


 彼女たちの会話から自分なりの答えを出したと同時に俺は学校の昇降口にたどり着いた。


 そこには、近藤伊織が何人かの手下を連れて佇んでいた。

 

 

 


プロローグですから少し短めです。

次回もお楽しみに

よければ感想などまお願いしますね。

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