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アシアリウルク……1

アシアリ……地名

ウルク……草原、草が生い茂っている



 駅に乗り1時間ほどかけてダンジョンから家に帰る。


 スーパーで今日の晩御飯の食材を購入しゆっくり家に帰ったが、やはり心臓は興奮で早く鼓動している。

 大げさだが、メトロノームのおもりを一番下までおろしたくらいに早く鳴っている。


 自宅である305号室に入り玄関に一旦スーパーで買った荷物を置く。

 ドサッと重たい音がなり、買っておいたサラダ油が倒れるが、後で良いやと思い、先に傷みやすいものを冷蔵庫の中に仕舞っていく。


 ふと机の上を見ると、メモ書きとともにクッキーが皿の上に置いてあった。


『クッキー作った。

 食べていいよ。

 寝るから起こさないでね。』


「うまい。」


 一つつまんで食べるが、美味しかった。




 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――




「やっぱりまずはスキルについて試さないといけないよな。」


 自分の部屋に入りベッドに寝転がると、まずそうひとりごちた。


 まず、俺の手に入れたスキルは【プレイヤー】聞いたことも無いスキル名で、帰りの電車の中で調べてみたが、検索にヒットするものはなかった。

 ウェブ小説なんかはいくつかヒットしたが、どれも望んでいた答えではなかったのでスルーした。


 使い方がわからないわけではない。


 なぜかは知らないが使い方はよく理解できている。

 それも言葉や考えで説明できるようになるものではなく、”熱いものに触ったら手を引っ込める”なんて誰も説明されていなくても生まれたときから持っている本能的なものとして使い方を理解できていると”知っている”。


「やっぱり使ってみるか。」


 このスキルが、大きく周りに影響しない――火を吹いたりだとか水を生み出したりとか――ではないことは理解している。


 布団の中に寝っ転がりのどが渇いてはいけないからと、枕もとに置いてあった今日のダンジョンからの帰りで買ったペットボトルのお茶を一口飲む。


「あー緊張する。さっきとは別の意味で緊張する。」


 さっきまでは生き物を殺すことへの躊躇や恐怖からだったのに対し、今回はちゃんとスキルが発動するのか、スキルが弱すぎないかなんかの不安からも生じるし、全くベクトルが違う。


「今日の夕食の当番は六華だし、少しくらいは時間が経っても大丈夫か?というかどのくらいかかるのだろう。」


 やるからには覚悟を決めてさっさと始めたほうが良いと思い、

 覚悟を決めてスキルを発動させる。




世界接続(コネクト)






 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――






 意識を手放し、気がつくと居たのは何もなく真っ暗な場所。


『ようこそ、ユウト様。接続世界での名前を決めてください。』


「びっくりした。」


 突然どこからともかく話しかけられ、その話しかけてきている相手もどこにいるのかがわからなかったので、驚く。


 それでも声の指示通りにしたら良いというのはなんとなくわかっていたので、


「ユウトのままで。」


『接続。。。。。しました。”ユウト”で登録します。』




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