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プロローグ:家の聖樹の魔力検査(前)

僕らは今、家の《聖樹》に向かっている。


家、というか……どちらかというと、領地かな。

僕の家、フォームアウト家の聖樹。


ここ、テルミア帝国には10の《聖樹》があり、それを家の先祖の活躍者に送るという。フォームアウト家は皇帝→副帝→大公爵→公爵→大侯爵→侯爵→大伯爵→伯爵→大子爵→子爵→大男爵→男爵と貴族の家柄の中で、《伯爵》にあたる。上から8番目の我が家は唯一大公爵以上以外で聖樹管理地区にあるか、それは分からない。



ただ、はじめての魔力検査だ。



どんな属性持ちか、魔力量、体力、気になってしょうがない。そして、1番の問題は帝立剣魔学園に入学できるかどうか、だが。

というか……


「お父様。聖樹まで、あとどれくらいでございますか?もう……1時間半歩いていますけど」

「もうすぐだ。気にするな、エルド」


すると、僕にでもわかる強い魔力の渦があることに気づいた。それの一定のリズムに合わせて側にいる魔物達も体を震わせている。

さらに5分くらい歩くと、魔力源があった。


これが––––《聖樹》。


「さあ、行ってこい。もう何度も教えたから、分かっておるな?」

「はい、お父様。頑張ります」

「頑張ることもなかろう。気楽に行け」


確かに。頑張るも頑張らないもない。


聖樹の前に立って、聖樹を見上げる。こうしてみるとあまり、リゴやイナの木と変わらないように見える。

ただ一つ決定的に違うのは、渦巻く魔力だった。


さあ。行こう。


聖樹に手を触れ、詠唱する。


「“我、フォームアウトの現次男、エレファとニナナの息子、エルド・フォームアウトなり。フォームアウトの聖樹の力借り、我の能力教えたまえ。炎神ヒューム、水神アクア、雷神ボルティ、そして聖神セラストと穢神ミジーアの五神とその従者よ、我に力与えたもれ。”【初期ステータスオープン】」


すると、視界がホワイトアウトした。



☆★☆★☆★



「気がついた?ねえねえ?」


目を覚ますと幼女がいた。そいつは僕の顔を覗いている。


「君誰?」

「あ、私はテルミアの神、テールだよ。ついでに地球の神もやってる」

「テール?」


地球?ん?聴いたことある響きだ。テルミアの神か……


「神様、私に力くださいましてありがた……」

「あ、そういうのはいいから。『堀籠 望』くん?」


堀籠望……誰?そんな変な名前の人いたら僕はびっくりする。


「あ、そういえばまだ封印してるんだっけ。【記憶封印・解】


すると、僕の頭の中に沢山の情報が入ってきた。

それはまるで、洪水のように。

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