あなたの名は~?
~浅井豪の場合~
「アップデート終了しました(*^_^*)私は本バージョンから実装されたユーザーナビゲーターで名前はナレーション(^_-)。ナレちゃんとお呼びください:-)。」
パソコンを開くと正方形の顔とラフっぽく描かれた胴体のキャラクターが出現していた。アップデートした覚えはないのだが、自動に行われたのだろう。
「別にこういう機能は使わないからな~}
豪は何気なくつぶやいた。
「まあまあ、そんなこと言わないでくださいよ~(^_^;)ところであなたのお名前は?(T_T)」
部屋に男とも女とも、子供とも大人とも言えない声が響いた。決して機械的なイントネーションでもなく、アナウンサーよりもずっと聞きやすい声だった。その声に恐怖すら覚えた。
「‥‥浅井豪‥」
自然と声が出ていた。
「わっかりました~(^^)/。これからよろしくお願いしますm(_ _)m」
その瞬間、豪は意識が遠く為るのを感じた
~吉見咲の場合~
スマホが鳴った。どうせ親からだ。というか友達とはLineで連絡を取るので番号すら教えていない。しかし違った。非通知だ。逡巡する。まあ、親が緊急事態で公衆電話から、、とか学校からとか、、考えれば意外に候補は上がった。
「もしもし‥‥‥」
耳をこらす。
「もしもし、こちら警視庁捜査2課、南玲詞音です。少しお時間よろしいですか?」
きれいな女性のこえが聞こえた。
「大丈夫です。なぜ警視庁の方が?」
悪さをした覚えは全くない。
「とある事件の重要参考人の発信履歴を調べていたら、あなたの番号が記録されていましたので、お電話させてもらいもした。」
不安がよぎる。父か母が事件に巻き込まれたのか・・?
「ところでお名前をお聞きしてもよろしいですか?」
女性の声で我に返る。
「吉見咲です」
親のことが不安でかすれた声になってしまった。
「ありがっとう~!」
女性がこれまでの雰囲気を一変したテンションで言った。困惑して何が起きたか分からなくなった。
その瞬間、頭が急に痛くなり目の前がくらくなった。
~永井豪~
「なんだここは・・・・?」
辺り一面真っ白の空間の中にいた。隣には女子高生が眠っている。目の前にはあの、ナビゲーターのキャラが浮遊していた。
「おっはよ~。ど~う気分は?」
答える余裕はなくこちらも質問をぶつけた。
「ここはどこだ!なんだお前は?
おもわず声が大きくなる。
「起こらないで~。彼女は後ででいいか~。}
例の不思議な声が響く
「君たちは選ばれたんだ~。この世界の尊像をかけてね~。隣の彼女と勝負して負けた方の世界はなかったことになるよ~。」
なにを言っているのか、分からん。世界がなかったことになる?そんなことがあるか?・・・・ないッ!
これは夢だ。
「ゲームのルールは簡単!相手の名前を聞き出すこと、それだけ~。あ、名前は僕に言った名前が登録されたから、それが偽名でも本名でも関係ないからね~」
「このゲームの目的は何だ?」
夢だとおもうと、冷静になれた
「いい質問だね~。信じられないかもだけどパラレルワールドがいっぱいあるんだよね~んで僕たちはその全ての世界を永久に持続させるのが役目なんだよ~。でもねこれから、太陽系に兆巨大彗星が飛んできて太陽系全ての星は無くなってしまうっぽいんだ~。さすがのボクたちもすべての世界は助けられないんだ~。だから半分の世界を捨てることにしたんだ~。どの世界を捨てるかは、僕たちが決めてもいいんだけど、なんか悪いから、各世界一人代表をランダムで選出して対決させることにしたんだ~。」
ん~夢にしては設定が細かいなとは、思うがありきたりな設定とも思えた。
「あれ、ここどこ?」
振り向くと女の子が目をこすりながら座っていた。その瞬間ひらめいた。
~吉見咲~
白い。まぶしい。男子高校生っぽい人が駆け寄ってきた。
「キミノナハ?君の名は????!!!!!」
その圧力のすごさでつい言った
「吉見咲!!!!}
~永井豪~
いなくなった。女の子がいなくなった。
「何やってんの~君~。も~1つ捨てられたね~今のなし~。新しい人選ばないと~。めんどくさいんだよ~えらぶのは~」
分かった、夢じゃない。現実だ・・・・
「そうだ、君にしよう~!豪くんの名前はわすれてもらお~! だから君だよ~きみ~。今、つまんなそうな顔でパソコン見てる君~ そう!あなた!」
だって汗が、ション便が止まんないんだから・・・・!!!!!!!!!!
「ね~教えて~
あ な た の な ま え~~~~~~~」