第61階層 あの定番が待っていた
アッテム「早口言葉は、苦手、です」
気がつくと薄暗い部屋の中にいた。
汚れが染み込んでいる壁と床の室内にあるのは、私が横になっていたボロ布を敷いただけの硬いベッド、仕切りで見えないようにしただけのトイレ、しっかり施錠された出入り口付きの鉄格子。
まさかここは牢屋か?
しかも奴隷が着るような服装になっていて、隷属の首輪まで付けられている
「一体、何があったのだ?」
まだボンヤリしている頭で記憶を探る。
やがて思い出したのは、遠征先のダンジョンで遭遇した黒い鎧を纏った女騎士との戦闘。
そうだ、私はそいつにやられたんだ。
一緒にダンジョンへ挑んだ仲間達は全員アンデッドにされ、私もあいつの魔法で意識を失った。
てっきりあの後で殺されるのかと思っていたが、何故かこんな場所と格好で生きている。
「……分からない」
一体私に何が起きたというのだ。
対面側にも檻はあるが、そちらには誰もいない。
隣か斜向かいには誰かいるかと思い、呼びかけようとしたら足音が聞こえてきた。
呼びかけを中断して音に集中し、おおよその人数を推測する。
(三、いや四人か?)
足音に交じって付近から鉄格子が軋む音と、男や女の助けを求める声が聞こえる。
やはり私以外にも捕まっている者がいるのか。
しかし何を言っているのかは、声が混じりあってよく聞き取れない。
だが今はどうでもいい。
足音を立てて近づいてくる人物がどんな奴なのか、今の私の状況がどういう状況なのか。
これらを知るのが最優先だ。
「よっ、お目覚めの気分はどうかな」
私の前に現れたのは、目つきの悪い少年だった。
その後ろには黒い肌に尖った耳の女性、奴隷の首輪を付けた変わった服装の女性、そしてこの場に似つかわしくない、運んできた木箱を足下に置く可愛らしい少女だ。
「貴様は何者だ」
睨みながら問いかけるが、少年は余裕の笑みを浮かべている。
「俺はお前が挑んだダンジョンの管理者だ。こっちでは、ダンジョンマスターって呼ばれている」
ダンジョン……マスター?
ダンジョンの管理者?
まさかあのダンジョン、いやこの世にあるダンジョンは全て……。
「ダンジョンは、人の手によって作られているというのか?」
バカな、そんなの聞いたことが無い。
「その通りだ。どうだった? 俺が鍛え上げた魔物達は」
そうか、あのダンジョンの魔物が低級なのに強いのは、人の手で鍛えられていたからか。
ということは、スケルトンのケルベロスや黒い鎧の騎士も?
「それじゃあ、お前が置かれている状況を説明するな」
ダンジョンマスターを名乗る少年から聞かされた説明は衝撃的だった。
まさか私達が住む足下に、亜人という存在が築いた地下世界があったなんて。
彼らも魔物も地上に出られないというのは幸いだが、捕まった人間は彼のような例外を除き、全て奴隷として扱われてしまう。
つまり、私もだ。
「ふざけるなっ! 誰が奴隷になどなるかっ!」
「何と言おうとも今のお前は俺の所有物扱いだから、どうするかは俺の意向一つで決まる」
所有物だと……!
ふざけるな、私は誰の物でもない、誰の物にもなるつもりは無い。
仲間達に死なれた上に、そんな目に遭うくらいなら死んだ方がマシだ。
「くっ……殺せ……」
奴隷となって生き恥を晒すぐらいなら、死んだ仲間達の下へ向かう。
それが私の矜持だ。
「……」
なんだ?
ダンジョンマスターの少年に反応が無い。
「わっ、わっ、今の聞いた? くっ殺だよ? リアルくっ殺が聞けたよ!」
「落ち着いてください、サトウさん」
騒いでいるのは彼が連れて来た奴隷の女で、耳の尖った褐色肌の女に咎められている。
「やっぱり捕まった女騎士は、くっ殺じゃないとね~」
やたらニヤニヤしているあの女奴隷は、何を言っているんだ。
「くっころ」とは、一体何のことだ。
まあいい、これから死ぬ私にはそんなことを知る必要は――。
「あのさ、何勝手なこと言ってるんだよ」
「……なに?」
黙っていたダンジョンマスターが、私に冷めた目を向けながらそう言った。
「さっきも言っただろう? お前をどうするかは俺が決めるって。だから殺す必要が無ければ、殺さず生かしておく」
「なっ! 貴様には情けというものがないのか!」
立ち上がり鉄格子に手を掛けて迫るが、ダンジョンマスターはまるで気にした様子が無い。
「先に言っておくけど、お前を殺す価値は俺とって全く無い」
「なっ!?」
「その代わり、生かす価値はとてもある。お前の持っている情報とかな」
「情報だと?」
「例えば……所属してるクランとか」
なんだと?
まさかこいつ、私にクランや仲間の情報を喋れと言うのか?
「ふざけるな! 誰が仲間の情報を売るものか!」
「売る? 何言ってるんだ? こっちが一方的に搾取するんだよ。それが今のお前にある、唯一の価値だ」
「きっさまぁっ!」
怒りに任せて鉄行使の間から手を伸ばすが、軽く避けられてしまう。
くそっ、くそっ!
こうなったら舌を噛み切ってでも……できない!?
まさかこの首輪には、自殺防止の効果があるのか?
おのれ、自ら命を絶つことすらできんとは。
「この……外道が!」
「外道? 違うね、住む世界の違いによる認識の相違だ。国が違えば法律が違うだろ? それと同じだ」
ふざけるなっ!
こいつには血も涙も無いのか。
同じ人間なら、私の気持ちを察してもいいだろう。
「殺せ! 私を殺してくれ!」
「だからさ、お前を殺す価値は石貨一枚分も無いの。生かしてこそ、お前は白金貨何枚もの価値になるんだよ」
くっそぉっ!
何故だ、何故私がこんな目に!
思わず鉄格子に頭を何度もぶつける。
しかしこれ以上ぶつけるのは命に関わると判断されたのか、首輪の効果で動きが止まってしまう。
額からは血が滴り、頭もクラクラする。
それでも死ねないのか、私は。
「柊君、すっかりこっちに染まっちゃったね。以前からは考えられないよ」
「それは先生だって同じでしょう? 俺がこういうのするのを、止めようとしないんですから」
うん? ヒイラギ?
どこかで聞いたような……。
そうだ、思い出した!
「貴様、まさかヒイラギリョウか!?」
名前を叫んだ途端にダンジョンマスターの表情が変わった。
こちらを威圧するように、鋭い目つきで睨んでくる。
「お前、その名前を誰に聞いた?」
「このダンジョンの入り口付近に建つ冒険者ギルド、そこで働いているサクラダという職員からだ」
「っ!? お前、あいつに会ったのか」
やはり、こいつがヒイラギリョウだったのか。
「ああ」
「……そうか、あいつがそんな近くで働いていたのか。元気そうでなによりだ」
名前を知る理由が分かったからか、目つきと雰囲気が戻り、どこかホッとしたような表情を浮かべた。
(こいつも、友人の事となるとこんな表情ができるのだな)
だが待てよ?
確かこいつの説明だと、ダンジョンタウンとやらでは異世界人のダンジョンマスターでない限り、人間は奴隷になるはず。
そしてこのダンジョンタウンからは、外に出られない。
だとすると、まさかあのサクラダは……。
「まさか、サクラダも異世界人?」
「ああ、そうだ。俺とあいつだけじゃない。ここにいる先生も別の世界から来た」
やはりか。
しかしそれが分かったところで、現状は変わらない。
だが、サクラダと同郷出身だというのなら、そこを突けば情けを向けてくれるかもしれない。
あるいはそれを利用して煽り、激情任せに私を殺させるという手もある。
どちらにするか考えようとしたが、向こうは数秒とてそれをさせてくれなかった。
「おい、リンクス。桜田の情報をくれた礼に、尋問は少し加減してやれ」
「分かりました」
付け入る隙も無いな、こいつは!
というか、その少女が私を尋問をするのか?
返事をしたのはずっと最後尾で笑みを浮かべていた、可愛らしい少女。
何故こんな少女に任せるのだ?
よほど話術に優れているのか、それとも同じ女、それも年下を当てることで警戒心を緩めようというのか?
その程度で、大事な仲間の秘密を喋るものか。
「じゃあ、頼んだぞ」
「はい、お任せください!」
去っていくダンジョンマスター達に敬礼している少女を、じっくり観察する。
灰色の髪を束ねて二つの団子を作り、頭には小さいが角が生え、尻尾の先端は尖っている。
奴隷ではないようだから、こちら出身の亜人なのだろう。
となると悪魔か?
しかし何だ、あの服装は。
袖が無いのはともかく、脚を見せつけるかのように長い切れ目が入っている。
しかも脚細いな! 同じ女として羨ましく思うぞ!
「さてとお姉さん、これから尋問を始めますね。ていうか、尋問というよりは拷問ですかね」
拷問だと?
それこそ望むところだ。
どんな拷問であろうと耐え切って、場合によってはそれを受けすぎて死ねるかもしれない。
さあやれ、やるならさっさとしろ。
断わっておくが、そういう被虐的趣味は無いからな!
あくまで死ぬための決意だ!
「それじゃあ、始めましょうか。うふふふふ」
うん? なんだか、少女の恍惚とした笑みがとても怖く見える。
首輪で反抗も逃走もできないと分かっている少女は、迷いなく檻の中に入ってきた。
「マスター様は加減しろって言ってましたけど、興奮すると加減できなくなっちゃうかもしれませんが、壊さないようにはしますから安心してくださいね」
「ふっ。貴様のような少女に何ができる。やれるものならやってみろ!」
そして勢い余って私を殺してしまえ!
「分かりました。それでは早速始めましょうか。あっ、ちなみに僕は男ですよ。種族はインキュバスって言って、分かりやすく言うと淫魔なんです」
……なに?
その外見で男?
おまけに淫魔だと?
ということは、これから私が受ける拷問というのは……。
「覚悟、してくださいねぇ」
「えっ、おっ、おいっ、待て。やめろ、私はそういった経験は皆無なんだ、やめてくれ――」
こうして私にとって長い地獄の時間は始まった。
****
女騎士をリンクスに任せて居住部に戻って来た俺達は、一仕事終えた後の一服をしている。
ミリーナが入れてくれたお茶を飲み、息をゆっくりと吐き出す。
「そうか、あいつがそんな近くにいたのか。元気そうで何よりだな」
居住部の掃除をしていた香苗にも桜田のことを伝えた。
こいつも俺を通して、あいつとはそれなりの友人関係を築いていたからな。
特に苦手の英語の試験の時は、英語が得意なあいつを戸倉も含めた三人で頼ったもんだ。
「はぁっ、女騎士のリアルくっ殺が聞けて満足したよ」
恍惚とした表情で満足している先生は、女騎士を捕まえたと聞いたら「くっ殺が聞けるかもしれないでしょ!」とか言いだして、一緒に行きたいと駄々をこねた。
根負けして連れて行ったけど、本当にそんな場面に出くわすとは。
なんか先生の思い通りになったみたいで、少し癪だ。
「ところで、尋問をリンクス君に任せて本当に大丈夫なんですか? その、今頃凄いことになっているかと……」
何を想像したのか簡単に分かるほど、イーリアは褐色肌の顔を真っ赤にしながら俯き、声も徐々に小さくなっていく。
確かに凄いことになっていそうだな。
手段として下種なのは分かっているけど、ウチで尋問に向いていそうなのはあいつしかいないと思う。
ある意味、そういう事については安心して任せられるし。
「とにかく、今はリンクスが情報を引き出すのを待とう。さっ、そろそろ仕事に戻るぞ」
休憩はここまでにして、仕事へ戻るよう促す。
俺とイーリアは司令室へ向かい、先生は洗濯に向かう。
そういえばだいぶ魔力が溜まったし、そろそろ居住部を成長させようかな。
前回は前触れ無しでやって驚かせたから、今回はちゃんと皆に伝えてからやろう。
「待たせたな。状況はどうだ?」
「あっ、ヒイラギ様。特に問題はありません」
「こちらが、報告内容、です」
司令室を任せていたアッテムとエリアスから、席を外していた間の報告を受ける。
うん、確かに問題無いな。
そうだ、そういえば。
「スカルウルベロスの骨は回収したか?」
「はい。手の空いていた、オーク達に、育成スペースへ、運ばせました」
そうか。あいつは立ち上げ当初から支えてくれた魔物だから、ちゃんと埋葬してやりたい。
埋葬場所は先に逝った相棒、ボーンベアタウロスの隣にしよう。
「回収した骨は育成スペースにある、ベアタウロスの墓の隣に埋めさせろ」
「分かりました」
「あいつらの持っていた装備品は、これに書かれているので全部か?」
「はい。どれも、一級品、ばかり、です」
そりゃあ、あれだけ強いんだから、装備品だってかなりの物を揃えているだろう。
これで安物だったら、その方が驚きだ。
「それとこちら、装備品以外の物の、リストです」
おっとそいつもあったな。
どれどれ? 保存食に水に回収していた魔物の素材、魔心晶、予備の武器と防具にその他たくさん。
随分容量の大きい収納袋を使っていたようだから、この収納袋も使わせてもらおう。
「ところでヒイラギ様。情報を引き出した後、あの女騎士はどうしますか?」
情報を引き出した後か、それは考えていなかったな。
リンクスが気に入ればそのままあげてもいいけど、いらないって言った時はどうしよう。
あいつが調教……じゃなくて尋問した後だし、見た目もいいから高く売れそうな気はするけど……いや待てよ?
あれだけ強いんだから、戦力として使ってもいいんじゃないか?
(ロードンとかのように上位ゾンビでも……あっ、どうせならあいつにやるか)
思い浮かんだのは、イータースライムを寄生させた女冒険者。
あいつが捕食スキルを使えば、女騎士の能力といくつかのスキルを自分の物できるから、相当な戦闘になるはずだ。
どうせなら女騎士の装備も、捕食させた後であいつに使わせようかな。
「決めた。女騎士は情報を引き出した後、イータースライムに捕食させる」
この意見に皆は賛成してくれた。
今回の戦闘で多くの魔物がやられ、スカルウルベロスまでやられた以上、戦力の強化は最重要課題だからだ。
「イータースライムで思い出しましたけど、スライム育成計画はどうですか?」
そっちの成果は芳しくない。
他のスライムには進化してるものの、肝心のイータースライムには進化していない。
「成果は上がってな」
「主さまあぁぁぁぁぁぁっ!」
説明しようとしたら、育成スペースからローウィが叫びながら駆け込んで来た。
なんだ、何かあったのか?
「遂に、遂にやりました!」
「何をだ?」
「イータースライムです! イータースライムへ進化した個体が出ました!」
なんというタイミングの良さ。
「法則は? 法則は何か見つけたか?」
「はい。魔草です」
魔草、って育成スペースに嫌ってほど生えている、召喚した魔物達が食べているあの草だよな?
アレをどうしたら、イータースライムになるんだ。
「イータースライムに進化した個体には、魔草を一切食べさせていなかったんです」
食べさせなかった?
ということは、魔草の摂取がイータースライムへの進化を妨げているか、確率を低くしていたのか?
そりゃ滅多に進化しないはずだ。
魔物達の主食とも言える魔草に要因があるんじゃ、進化するはずないって。
「ちなみに進化率は?」
「魔草を食べさせなかったのは十体で、うち四体がイータースライムに進化しました」
確率四割か。
半分にも満たないとはいえ、一割どころか一分も無いこれまでの進化率を考えると、かなりの高確率だな。
「今は他のスライム達と一緒に訓練させています。とりあえず、ランニングを」
おい待て、何故ランニングを選択した。
あのプニプニボディでランニング、というよりも走るのは無理だろう。
前にも同じような状況に出くわしたことがある気がするけど、それは今はどうでもいい。
「後で様子を見に行く。……訓練はほどほどにしておけよ」
「分かりました!」
「あっ、それと今回の件に関する報告書を作っておけよ」
「はい!」
元気に返事をしながら、ローウィは育成スペースへ戻った。
(熱意はあるし、仕事はしっかりしているんだけど、たまにどこかズレているんだよな)
相変わらず家族のために一生懸命で健気なんだけど、そこだけはちょっと感心できない。
本人なりに頑張っているのは分かる。
だからこそ、止めるべき時は止めさせてもらう。
それがここの責任者である俺の役目だ。
「やりましたね、ヒイラギ様。これで今回の戦力低下のカバーができます」
その点は否定しない。
ついでに溜めておいた魔力を大量消費して、魔物の補充もしておこう。
しばらくは従魔覚醒の影響を与えるため、指導で忙しくなりそうだ。
「そうだイーリア。明日にでも、あの女騎士のことをギルドへ伝えに行こう」
「承知しました。同伴させていただきます」
「あの、お母様にもお伝えしますか?」
オバさんか……。
うん、エリアマスターだし伝えておいた方がいいか。
どうせなら明日ギルドに来てもらって、一緒に説明しておこう。
「そうだな、そうしよう。エリアス、悪いけどロウコンさんへダンジョンギルドで大事な話があると伝えに行ってくれ」
「承知しました」
「では私は、ギルド長へ面会希望を出しに行ってきます」
「頼むぞ、イーリア。戸倉、エリアスと一緒に行ってやってくれ」
「分かった」
三人が出て行くのを見送り、いつもの仕事の席に着く。
まずは戦力補充のために新しい魔物を召喚して、次にダンジョン内の現状把握。
それから今回の売却見積もりの確認と、突破された罠の再設置をする。
(ついでに、資金の一部を魔力に変換しておくか)
今回の女騎士率いるパーティーから得た大量の金銭の一部を使って、魔物を召喚して消費した魔力を補おう。
早速金銭魔力変換機能を起動させ、金銭の一部を魔力に変換。
居住部を成長させる分も、ついでに変換して補充しておく。
おっ、今回の撃破でランクが上がってる。
これで新たな機能が使えるようになったから、それでダンジョンを強化しよう。
(へえ、面白そうな罠や装置が結構あるな)
外見は宝箱に似ていて、開けたら毒か麻痺か眠りの効果がある粉末が噴き出す罠、トラップボックス。
踏んだ相手の方向感覚をしばらくの間、前後左右上下全て逆にする罠、リバースボード。
一定範囲内にある、装備品に付与されている効果を半減させる装置、エンチャントハーフ。
他にも面白そうな物がいくつかあって迷う。
全部使うという選択肢もあるけど、実際に使っての検証をしておこう。
という訳で、目を付けた罠や機能を一個ずつダンジョン内に設置しておく。
そこを重点的に映して、効果の検証するよう指示を出しておいて一先ず作業は終了だ。
「マスターヒイラギ。スカルウルベロスの埋葬が終わったと、連絡がありました」
「分かった。すぐに戻るから、その間を少し頼む」
「承知しました」
さてと、ウルベロスの墓前にこれまでのお礼を伝えて、冥福を祈っておくか。




