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出会い
初めて見るその顔は、
自分に気づいてから数秒で、みるみる歪んでいった。
「………ルル?どうしたの?」
そばに立つその子の兄が、オロオロと慌て始める。
…………それもそうだろう。
たった今までニコニコと笑っていた妹が、
ものの数秒で顔を歪め、今にも泣き出しそうな顔になっているのだから。
「どうしたんだろう。
ルル?どうしたの?………どこか痛いの?」
「……………、ふぇっ。」
「え、本当にどうしたの?父様たちのところに戻る?」
兄の問いかけには答えず、
彼女はこちらに視線を向けたまま、
とうとう堪えきれず、ポロリと涙をこぼした。
「!」
その瞬間、その泣き顔を見た自分に走った衝撃を、
きっと一生忘れることはないだろう。
…………欲しい?…………もっと。
…………足りない?………あんな少しの涙では。
…………もっと?…………泣かせたい。
「……………ラ、ランジュ?」
隣に立つ自分の兄が、
こちらを見ながらギョッとした顔で驚いているのを
気づいていないフリをして見過ごす。
……………この子だ。
俺が一生をかけて"求め続ける"のは。
獲物を狙う、獰猛な獣のような瞳をして、
ペロリと舌なめずりをしたランジュは、狙いを定めた。




