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第5話:みんなは今日何をした? 私はね、お掃除(9)

 あー、まっずい。

 そろそろ魔力が切れる。そうしたらあの岩の拘束も数十秒で解けると思う。

 

「愛歌、頼むよ……!」


 魔力が無くなれば、強化魔術もすぐに切れる。

 そう長い戦闘にはならないだろう。


「ああああ! もうだめ!」


 そして魔力が切れる。

 大体10分くらいしか足止めできなかった。


 バァーン!


「あーもう」


 塔が激しく拘束をとき、こっちを睨んでいる。


「ったくもー、あとでちゃんと回復させてよね」


 そう愛歌に文句を言い構えを取った。

 その時だ。


「ぐああああっ!」


 塔が苦しみ始め、少しづつ膨らんだ筋肉が戻っていった。

 その中から愛歌が出てきた。


「ごめんね夜空。こいつが完全に油断してからじゃないと、バレちゃうからさ」

「あはは。間に合ってよかったよ」


 塔の体が完全に戻った。


「くっ、いつの間に……」

「いったでしょ。あなたは私が殺す」


 愛歌がまた鋭い眼光で塔を睨んだ。


「じゃあね」

「ま、まて、待ってくれ、もうしない! キメラの研究は止め」

「許すわけないでしょ。言霊魔術:気功」


 両手でそれぞれの文字を書き、それを小さな光の玉として纏めた。

 そしてワニの口の様にして腰のあたりで構えた。


「……まさか……」


 見たことのあるポーズだ。

 そして腰のあたりにあった両の手を塔に向かって勢いよく突き出す。


「波ぁあああああああっ!」


 青白い光線が放たれる。

 

(あー、そんなのまで再現できちゃうんだ、その能力)


 そんなことを思いはしたが、もう驚かなかった。

 光がおさまると、塔の体は文字通り消滅していた。


「あのー、最初からそれやればよかったのでは?」

「さっきの状態だと、多分耐えられちゃってたわよ?」

「いやそうじゃなくて変身する前にさぁ」

「えー、夜空ってもしかして、アニメの変身シーンとかに攻撃すればいいのに、とか言っちゃうタイプ? わかってないわねぇ……」

「……愛歌、怒ってたんだよね?」

「もちろん」


 ……本当にわかんない人だ。


 私たちはその後、街中にあった塔の研究所を見つけ調査した。

 仲間がいたのか結構片づけられてしまっていた後だったが、結構重要そうな情報も見つけた。

 愛歌の脳内にコピペしたあと、フラエル政府に提出した。

今回は依頼があったわけでもないため、戦闘がメインの回となり短く終わりました。

前話でなんだかんだ言いましたが、会話や戦闘を書いてて楽しいのは愛歌さんですね。彼女は少し考えるだけで色々と喋ってくれます。

愛歌さんが表立って戦闘する機会は少ないかもしれませんが、これからもお話を盛り上げてくれることに期待したいと思います。

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