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第5話:みんなは今日何をした? 私はね、お掃除(7)

「くっ……、貴様は戦闘をしないものだと思っていたが……」


 ダメージはなくとも衝撃は通るのか、塔は少し苦しそうにしている。


「普段からこんな風に出しゃばったりしてるわけじゃないわよ? けど、あなたは戦闘がそんなに得意じゃないでしょ」

「……なぜそう思う」

「疑似超人はそう改造された時点で死ぬまで不老になり、基本的に若ければ若いほどに強力になりやすい。そして、あなたは前回も今回も自分からは戦おうとしなかった。故に私でも戦えると判断したってわけ」

「……そうか。しかし物理攻撃ではなく魔術や魔法ならダメージは受けるのだろう」

「ええ」


 弱点教えちゃったよ。


「ならばこれでどうだ」


 愛歌さんの周りにいくつもの火の玉が現れ、そこから愛歌さんにめがけて炎が噴射された。


「ま、当たればだけどね。言霊魔術:盾(プ○テゴ)!」


 愛歌さん? 書いてる文字と言ってる言葉が全然違うんですが? ってかさっきまでと使ってる技のジャンル違いません?

 まあ防げてるからいいけど。


「ってかさっきから簡単な魔術ばかりじゃない。実は魔法も苦手?」

「くっ……。しかし、私の防御魔術を突破できなくては貴様も勝てないだろう」

「そうだね。というわけで、ひと思いに斬っちゃおうか」


 斬る? 武器なんか持って……。


「言霊魔術:SWORD……」


 愛歌さんは文字を書き、光の剣を作り出した。なるほどね。

 そしてそれを逆手で持ち、塔に接近する。


「ストラッシュっ!!」

「ああ、そういうこと……」


 よくまあ色々と再現する方法思いつくなぁ……。

 しかし、ちゃんと塔に大きな切り傷を与えられているのだからすごい。


「くっ、光属性魔……」


 また硬化の魔術を張りなおそうとしていた。


「させるわけないでしょ! 言霊魔術:chakra!」


 それって英語なの? というツッコミを飲み込んだ。

 愛歌は書いた文字から光の玉を作り出しそれを塔に押し付けると吹き飛んで行った。

 もうめちゃくちゃだよ。

 塔はというとだいぶとダメージを受けているようだが、ギリギリ生きているといった感じだ。


「……あら? 強化魔術がギリギリのとこで間に合ったのかしら」


 しかし、これ以上継戦できそうには見えない。

 回復魔法は使えるだろうけど、それを許す愛歌じゃないだろう。


「ちぃ、身体への負担が大きいから本当はやりたくなかったのだが、仕方がない……」

「?」


 そう言うと塔の身体が一回り肥大化した。


「げ……」


 失念してた。

 こいつの手下のワンドですら恐獣になったんだ。塔だって変身しても不思議じゃない。 


「っ?!」

「え?」


 次の瞬間、愛歌が変身した塔に殴られ逆に吹き飛ばされてしまった。


「大丈夫?!」


 駆け寄って愛歌に声かける。


「ええ。けほっ」


 物理ダメージを受けないはずなのに……。

 一体どうして……。

次回もまた読みに来ていただけたら嬉しいです

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