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ナミネの隠れ家(1)【閲覧注意】

先に注意事項があるのですが、今回と次回か次々回くらいまでR-18Gなグロめの描写を入れています。

生理的な気持ち悪さとかもあると思うので、グロ系が苦手な方はお気を付けください。

 セキヤミにそれまでのことを軽く報告した。その後アルノと神子の寝殿に向かう。


「まさかこんなとこにな……」


 最初にセオリと会った部屋だ。

 俺も夜空もセオリも、それぞれこの部屋に違和感を感じていた。

 ここは重要な場所であるにも関わらず、セオリとの謁見の時にしか使われない。それ以外の時は一日一回清掃が入るくらいだ。

 

「東に3、北から4の畳をひっくり返し……、その北端の板を3回たたく」


 聞いていた通りにすると魔法装置が働いて、まるでインクが溶けていくように床が消えてなくなり、地下への入り口が現れた。

 よくまあ、愛歌にもセオリにもバレないようにできたもんだ。


「んじゃいくぞ」

「うん」


 階段を下っていく。空気が死ぬほど悪い。

 1、2分っていうかなり長い時間くらい階段を下ると下まで着く。そこにはかなり厚そうなドアがあった。


「愛歌、これも魔法で動かすのか?」

『そうみたいね。少し待ってて』


 愛歌が体から出ていく。少しするとゴゴゴゴゴゴゴとドアが下に下がっていった。

 

「ドアノブ付いてんのに下に下がんのかよ」


 わからねえわ。


「う"、な”に”……、これ……」


 アルノが声を出す。


「何だこの臭い……。死体か吐しゃ物でも放置してんのか……?」


 この先千年生きるとしても、これほどの異臭を嗅ぐことはもう二度とないだろう。ってかあってほしくない。

 何年も洗っていないトイレに死体を放置したみたいな……。それ以上になんか色々と混じっている……。そんな地獄みたいな臭いだ。いや地獄だってもう少しマシな臭いがしているだろう。


「ここ……、入るの……?」


 アルノが鼻声で聞いてくる。


「いくしかねぇだろ……。愛歌、俺ら2人の嗅覚一時的に止められるか?」

『うん……』


 愛歌も今のだけでだいぶ参ったらしい。力なく答えた後、俺たち二人の嗅覚を止めた。

 おかげで鼻で息をしても悪臭を感じなくて済んだ。

 部屋の中は割と広いスペースだった。

 その限られたスペースを4つほどに区切っているようだった。

 別の部屋に続くドアが二つあるエリア。

 ベッドやテーブル、ソファなどが置かれたリラックススペース。

 そして、筆やキャンバスが散乱するエリア。

 楽器の様なものが置いてあるエリア。

 それら四つに当てはまらないものもいくつか置かれている。

 また壁には何か模様がまばらに書いてあり、圧迫感を与えてきた。


「その棚はなんて書いてある?」


 大きく何かが書かれた棚を指して愛歌に訊く。何やら薬品の様なものが詰められた瓶だった。


「さあ、錬金術とか試してたのかもね。ちょっと待ってて……」


 愛歌が元気なくそういって、棚に近づいた。


「ヒェッ……」


 しかしそれを完全に調べ切る前にそう声を漏らした。


「これ、人で作った画材よ……」

「画材?」

「ええ……、体液や排泄物と染料を混ぜて画材にしてる……。赤系には血液を、黄系には胆汁や尿を、青系には虹彩や変色させた脳、黒系には体毛、白には骨や精液……」

「ああ……、悪かった十分だ……」


 そこにあるいくつにも重なったキャンバスに描かれた絵もそれらで描かれたのだろうか。

 そう考えただけで朝食を戻しそうだった。

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