ルリタナ村
デモル京から遥か南南西。アマノク大陸の最南端に位置する田舎の漁村、ルリタナ村。
今日はその場所までの物資運搬の依頼を政府から受けた。こんな状況だから、政府は各地に必要になるであろう物資を定期的に届けているらしい。
その村に一番近い都市、シュシ港町で物資を受け取り、運搬用竜車を使って西に進むこと2日、その村に到着した。
物資を村長に届け、仕事は完了。
その村は半島のように飛び出しているためか、魔霧の影響を受けていなかった。
そこで俺たちは少しばかりゆっくりしていこうという事になった。
「こうしていたら、カップルって勘違いされちゃうかもね」
砂浜に寝転がってさざ波の音を聞いてのんびりしていたらアルノがそんな事を言いだした。
「まあ、そうも見えるかもな」
アルノはパッと見じゃあ女にしか見えないし。
「どうも思わないの?」
「別に? 他人にどう思われようが知ったことじゃないよ」
「ちぇ。つまんないのー」
アルノは女の子として振舞うのが好きだというだけで、別に男が好きであったりするわけではない。つまり、こうやって揶揄って遊んでいるだけってこと。
とはいえ、王子って身分から解放されて、前よりさらにのびのび生きられてるみたいでそれはよかったなと思う。
その日の夕方、村長が家に泊めてくれるというので、言葉に甘え夕食を食べていた時の事だった。
コンコンコンっ。
家の扉が鳴った。
「おや、こんな時間に誰だろうか。ちょっと待っててくだされ」
村長がドアに近づき開ける。そこにいたのはあまり顔色のよさそうではi京から遥か南南西。
アマノク大陸の最南端に位置する田舎の漁村、ルリタナ村。
今日はその場所までの物資運搬の依頼を政府から受けた。こんな状況だから、政府は各地に必要になるであろう物資を定期的に届けているらしい。
その村に一番近い都市、シュシ港町で物資を受け取り、運搬用竜車を使って西に進むこと2日、その村に到着した。
物資を村長に届け、仕事は完了。
その村は半島のように飛び出しているためか、魔霧の影響を受けていなかった。
そこで俺たちは少しばかりゆっくりしていこうという事になった。
「こうしていたら、カップルって勘違いされちゃうかもね」
砂浜に寝転がってさざ波の音を聞いてのんびりしていたらアルノがそんな事を言いだした。
「まあ、はたからはそうも見えるかもな」
アルノは本人の努力もあって、パッと見じゃあ女にしか見えない。
そうも見られる可能性はあるだろう。
「どうも思わないの?」
「別に? 他人にどう思われようが知ったことじゃないし」
「ちぇ。つまんないのー」
アルノは女の子として振舞うのが好きだというだけで、別に男が好きであったりするわけではない。つまり、こうやって揶揄って遊んでいるだけってこと。
とはいえ、王子って身分から解放されて、より自分らしく生きてれいる用で、よかったなと思う。
その日の夕方、村長が家に泊めてくれるというので、言葉に甘え夕食を食べていた時の事だった。
コンコンコンっ。
家の扉が鳴った。
「おや、こんな時間に誰だろうか。ちょっと待っててくだされ」
村長がドアに近づき開ける。そこにいたのはあまり顔色のよさそうではない女性だった。
何か焦っているようだ。
「ゴホッゴホッ……、村長! しずくが帰ってこないんです!」




