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恐獣襲撃

 洞窟からは割と早く抜け出すことができた。

 人里を日暮れまでに見つけ、アマノク大陸の中央南東部の村であることが分かった。

 少し休んですぐにデモル京に向かって発った。


「?!」


 昼過ぎにはデモル京にに帰ることができたのだが、どうやら様子が違った。

 遠くで煙が上がっているのが見えている。


「な、なにが……」


 とにかく様子を確認しないと。

 戦闘態勢を整えつつ、その場所まで駆けて行った。


「なんで恐獣が……」


 結界で護られているはずのデモル京の中に恐獣が入り込み暴れていた。


「とにかく倒さないと! 座標転移!」


 目の前にいた巨大な首長竜の背中に飛び乗る。

 魂源:座標を使用した、空間を線ではなく点と点を渡る瞬間移動。

 自身が視認している範囲内であれば、闘気力を使う事でそれが可能になる。せいぜい半径80m圏内が限度だけど。

 クレルラル王国での事件後に魂源が私も使えるようになった。

 最初はうまく転移できなかったけどね。転移場所がズレちゃうなんて言うのはよくあって、壁に埋まっちゃうとか、体がバラけちゃうとか、色々失敗してた。

 なんてのは今はどうでもよくて、思ったところに転移できるようになったってとこ。

 自身の筋力を強化して恐獣の背中に乗って刀を突き立てるが、鱗が硬く通らない。


「仕方ない」


 私の気力の保有量的にも、倫理的にもこんなことしたくないんだけど、まあ、人間優先ってことで許してよね。


「座標とばし……」


 恐獣をテレポートさせる。

 前に撃鉄とか言うのにやられたこと似た感じだね。

 自分以外のものに転移をかける場合、見えている範囲ではなく転移先を思い浮かべて行う。

 代償にかなりの闘気力を消費してしまうからあまり使いたくないんだけど。


「とりあえず……、あの森に!」


 私が洞窟から脱出した森。あそこなら、人もいなくて問題はないだろう。

 そう思って座標とばしを使用する。

 さっきまでそこにいた恐獣がふっと消えた。


「ふぅ……、これで……」


 ドーン!


 近くでまた粉塵が上がる。

 まだ街中に恐獣がいる用で、他の冒険者や兵士と戦ってるみたいだ。


「はあ、あと何回使えるかな……」


 私はそっちの方へ走り出した。

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