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301/480

一方、魔界出身の2人

家の回線がちょっとばかしおかしくなってしまい、IPv4に入れなく(もちろんなろうにも)なってしましました……。

19時頃になんとか解消し、やっと書き始めることができたのでこの時間になってしまった……。

せっかくのep301という300代の一歩を踏み出す回なのに、こんな事になってしまうとは……。

 同刻……。

 その町の北側の崖に、町を一望できる場所があった。

 セオリはよくその場所に訪れては、夜風に当たっていた。

 彼女はかつて魔界を治める者だった。

 セオリすらも知らぬほどの古代からの言い伝えによると魔界とは、神が人間を作ろうとしたとき、その失敗作が放り込まれた場所だとされている。

 5000年程近く前まで彼女の属する夜叉鬼(オニ)が全体の統治をおこなっていたのだが、大きな戦争があり、彼女は負けた。夫を人質にとられ、人間界に追放され、たどり着いた先がこの街だ。


「そして、私のせいで生まれてしまった負の産物が、あなた、という事ですね」


 その場所にノアが歩いてきた。


「負の産物と言われるのは、少し心外だけど。でも、そう」


 彼女が負けた結界、魔界を支配するのは死神と純悪魔になり「魔界ノ契リ」が生まれた。

 そして死神たちは人間のいる世界に出ては人を狩り、疑似超人を作成するようになった。

 ノアがその一人だ。

 幼い頃にかつての生活を奪われ死神の駒としての、兵器としての人生を強いられることとなった。


「きっとあなたは私を強く恨んでいるのでしょうね」

「なぜ? あなたが負けなければ、私がこんな風にならなかったから?」

「え? ええ……」


 セオリは予想していたのと違っているような反応に戸惑った。


「そりゃあ、少し辛いこともあったけど……。それでも私は今これでよかったと思ってる」

「……?」

「世界を見渡すことができるあなたも、人の心までは見えないんだね」


 ノアは珍しくふふっと声を漏らした。


「私はお礼を言いに来た。白と出会えたのは、今、これでよかったんだと思えているのは、あなたのおかげだから。だから変な話だけど」


 セオリに歩いて近づき、そしてフードを取る。


「負けてくれてありがとう」


 ノアはセオリに向かって一瞬だけ少し口角をあげた。

 昼は笑うところを想像できない表情をしていたため、彼女は少し驚いた。

 それと共に。


(……何千年も生きた同性の私ですら、恋に落ちてしまいそうだ)


 そう思った。

 ノアにとっては苦手なぎこちない笑い方のつもりだったのだが。


「言いたかったのはそれだけ。じゃあ……」


 そういってノアは踵を返し、その場を後にした。


「……ありがとう」


 彼女が心に抱えていた、自身に課せた罰。ほんの少しではあるがその重さが少しだけ晴れた瞬間だった。

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