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今後、どうする?

「はあ……、疲れた……」

「でも、なんとか抜け出せたね」


 ノアちゃんの指示のもと、見張りを抜け火山にまではたどり着けたものの、その後が大変だった。

 すぐに警備用ALEに見つかり、この国の兵士たちに追いかけまわされた。

 目を盗んでトロッコを奪取したものの、後ろからついてこられ、トロッコで走りながら戦闘になった。

 一歩間違えれば溶岩行きだったところだったってのに、操縦機の不具合で操作が不能になる。

 脱線して飛ばされた先は、古代遺跡だった。

 それをノアちゃんの共鳴の能力でなんとか抜け出して今、火山西の森の中に抜け出すことができたってわけ。

 その頃にはもう日が暮れていて、すぐに野宿の準備を始めた。


「火を使うと場所がバレるからやめて」


 そうノアちゃんに言われ、火を使った調理はできなかったけど、それはまあ仕方ない。


「確かに抜け出せたけど、その事は敵にもわかってるはず。すぐに追手が来る」

「そうだね。じゃあ、どうクラウノに帰ろうか?」

「え? クラウノに帰るの?」

「当たり前じゃん! 白クンを助けないと!」


 これはタイトムの新聞でわかったことだけど、あの後白は死刑になることが決定したらしい。


「ダメ。私たちは契約の石を探す」


 しかしそれを止めたのは以外にもノアちゃんだった。


「なんで?! 白クン処刑されちゃうかもしれないんだよ!」

「それが白の命令だから。助けが必要ならそういう。そうしなかったってことは自分でなんとかできるということ」

「命令って……」

「そもそも、その死刑っていうのが私たちをおびきだすための罠の可能性が高い。だからこんな風に公表してる。敵の目的は生きたまま正義の弾丸軍に引き渡すことだったはず」

「だから?! そうだって保証もないでしょ?! 助けられる可能性があるなら助けないと!!」

「敵も血眼になって石を探してるはず。私たちが先に見つけないと元も子もない」

「仲間なんでしょ?! それを見捨てるの?!」

「仲間だから信頼してる。何か問題がある?」

「はい! そこまで!!」


 ヒートアップする二人の喧嘩を止める。

 ノアちゃんは口下手だし、アルノはお父さんとあってからずっとちょっと変だし、私が冷静になって判断しないと。もうフラウロウの時みたいな失敗は繰り返せないんだ。

 だから選択する。


「契約の石を探すよ。私たちは」


 そういった。


「え?! 夜空チャンまで……!」

「理由は3つある!」


 遮ってそういった。


「1つめ。やっぱり、私たちがクラウノに戻るのはあまりにリスクが高すぎるよ。うまく助け出せればいいけど、もっと悪化する可能性だってある」

「……」

「2つめ、愛歌がいること。公開処刑とはいえ、これだけ大々的に告知されてんだもん。愛歌もすぐに気づいて白のとこに戻るはず」


 愛歌が白のとこに戻ってくれば、あとは自分できっとどうにかできるはずだしね、白なら。


「3つめ。例え愛歌が戻らなくても、同じ理由でエルリフィが気づくよ。何かしらの対処をしてくれるんじゃないかな」


 干渉は外交問題になりかねないかもだけど、そもそも人の国の使者に手出してるのはクレルラルの方だからね。どうにかしれくれるはず。


「どうかな?」


 そういってアルノを説得した。


「はぁ……。わかった。不安ではあるけど、2人についていく」


 渋々ではあるが、アルノが承諾してくれたことで、今後の方針が固まったのだった。

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