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第2話:砂漠に咲く薔薇が見たくて(4)

―――砂漠の地下、シーエルフの都市・夜空


 エレベーターを降り案内された先は、小さな会議室の様な部屋だった。


「あなた方が、外から来た冒険者ですね。私はシーエルフの長、シーラです」


 薄水色の肌の背の高い女性だった。


「冒険者の白です」

「夜空です」

「よろしくお願いします。いきなりの質問失礼いたしますが、あなた方はどうやってこの場所に?」

「私の能力は水を浄化できるのです。それであの黒いのを避けてきました」


 シーラさんは残念そうな顔をする。

 誰でも通れる方法を見つけたのかと期待してたのだろう。


「しかし、外の方であれば……」


 シーラさんが呟く。


「私、いえ、我々シーエルフからの依頼です。あの黒毒を撒いた者を倒してはくださいませんか」

「あー、もともとそういう依頼を別で受けていたので問題ないですけど」


 というか一石二鳥だよね。

 

「ありがとうございます」


 促され椅子に座る。


「この事件の犯人は、死神の札(シューダーズ)と名乗る集団の構成員の一人です。数人の若い女を連れて行きました」


 うわぁ……。


「要求は、シーエルフが死神の札の一員に加わること。そのような要求を飲むわけにもいかず……」

「何でそんなことしたかったんだろ?」

「シーエルフならエルフ内部へのスパイにも、水中の戦力にもなるな。エルフってだけで起訴戦闘力が人間より少し上だし」


 白がいう。

 そんな事に一般人まで巻き込まれちゃたまったもんじゃない。

 ちゃんと人質とられてるのも身動きできない理由の一つってわけね。


「んで、その犯人を捕まえるか討伐することが依頼内容か?」

「はい」


 そういって、腕の深緑の光る腕輪を見せてきた。

 ここまで会っているシーエルフが全員付けている。


「これが彼、月と名乗る敵の闘気です。彼は人質を取ってすぐ、この地下水脈全体に広く薄く闘気を放って我ら全員を監視対象にしました。少量でも人に闘気を当てるだけで、相手を監視対象下におくことができるようです」

「そりゃ厄介だ」


 そういいながら白がシーラさんの手を取った。

 シーラさんが一瞬困惑する。


「俺の闘気の魂源の1つは消滅です。腕輪も解除できるかと思いましたが……、その月とかいう奴の闘気は、監視しかできない代わりに解除するのは難しいみたいだ」


 手を放す。


「本当に解除できないの?」

「全力でやりゃあできるかもな。けど、解除したら気づかれる。人質の頭が吹っ飛んでもいいならやるけど」


 あー、なるほど。


「そいつを倒すしかないか。どこにいるかは?」

「わかっています。ここの水中都市に繋がっている空洞に作られた小さな遺跡跡に」


 そして詳しい場所を教えてもらった。


「どうか、よろしくお願いします」


 こうして私たちは遺跡に向かうことになった。

明日もよろしくお願いします。

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