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塔の内部

 空洞を抜け出すと、塔の麓に出た。

 太陽の光を浴びて伸びをする。既に空は


「久しぶりのシャバだぁ!」


 とはいっても数時間ぶりでしかないんだけど。

 魔霧さえなければもう少し気持ちがよかったんだけどな。


「何とかたどり着けたな。バリアの中は普通でよかった」


 白は島の端に行き水に手をつけてきていた

 白は水に触れる事で多少気力を回復できる特殊能力持ちらしい。

 ループを振り切るために結構水闘気力を消費してくれたらしいからそれを回復しに行っていたのだろう。


「さてと登らなきゃいけないわけだが、扉はあるかな」

「どこにあるかなの間違いじゃなくて?」

「今いるやつはしらんが今まで見たいな罠を張れるやつは、扉無しで中に入れるギミックを作れるかもしれない」


 面倒だなぁ……。


「あ、帰ってきた」


 その入り口の場所を調べに行っていた愛歌が帰ってきた。


「入り口が2個あるわね。片方は鍵が開いてたからこっちから入って来い、ってメッセージにも取れるわね。少し覗いたけどすぐに繋がっている様子はなさそう」

「2個か」


 白の心配は杞憂に終わったけど、新しく、どう動くかの問題が出てきてしまったな。


「じゃあ、ノア愛歌は鍵のかかっている方の入り口から進んでくれ」

「はいはい。いつも通りね」

「ああ。しばらく開錠を試みてもダメそうなら後から追いかけてきてくれ」


 ってなわけで、私たちはまた別行動で塔の中に入ることになった。


 塔の中はRPGのダンジョンのように魔獣の巣窟だった。

 一階上がるだけで体力を持っていかれる。

 

「ここにいるやつはどうやってこれを飼いならしてるわけ?!」

「さあな。魔法で無理に操ってんのかもな」


 白が魔獣を叩き斬りながら答えた。

 防衛のためか何か知らないけど。


「めんどうなことするもんだなぁ!!!」


 魔術で魔獣を火だるまにしたあと蹴り飛ばした。

 

 そして最上階に上がる階段についたころには、魔力の残りがほとんど尽きてしまった。

 白は霊術で4本の件を操ってそれだけで蹂躙できるから、集中力は使うが体力はそこまで減らない。

 私はいまだ魔術がメイン火力だから、体力も魔力も持っていかれてしまう。


「ほら、これ」


 白が何やら青い宝石を放って寄越す。


「?」


 言われるままに握ると、魔力と体力が回復した。


「ナニコレ?」


 手を開いてみると、なんか見たことあった気がする。


「この世界に来て初日に渡した宝石あっただろ」

「ああ眠る前のね?」

「そうそう。あの時の夜空の魔力と気力と体力を吸い取って保存しておいたんだ。こういう時のためにな」


 ああ、なるほど。


「なんかえっちだね」

「は?」


 白が本気で困惑している。


「女の子の体から出てるものを石に保管してたんでしょ?」

「それ言い方が100悪いだろ」


 確かに。


「まあいい、その石はやるからうまく使ってくれ」

「ありがと」


 少し休んだ後私たちは最上階に上がっていった。

次回も読んでいただけたら嬉しいです。

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