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闇に響く剣戟の音

「待っていましたよ、みなさん。お久しぶりですねぇ。キッヒッヒッヒッヒ」


 死神が上の穴から話しかけてきた。


「待ってた?」


 白がまた独り言のように呟いた。


「ええ。前の時は途中で終わってしまいましたからね。今回は」


 カキィーーーーンっ!


「?!」


 突如、目の前で金属音が鳴り響いた。

 そこには剣と鎌を交える白と死神がいた。


(見えなかった……)


 さっきまで別の場所にいたのに、いつの間に……。


()らせていただきますよ」

「ちぃ!」


 白が死神を弾き飛ばす。


「ノア!」

「ん」


 それだけを2人は会話する。


「え? ええ?!」


 なんだろうと混乱しているうちにノアちゃんに手を引かれ、私は坑道を走っていた。


「ど、どうするの?!」


 背後からは激しい剣戟の音がしていた。


「私たちでは死神の呪いには対抗できない」

「そ、それはわかってるよ?! でも後方からの支援くらい……」

「それよりも、邪魔になる可能性の方が高い」

「え? だってノアちゃんは強いし……」


 いや、確かに私は観てることしかできないかもだけど、ノアちゃんレベルの実力者がそんなこというの?


「……」


 結構走ってきたころ、止まってノアちゃんが口を開いた。


「魔界の生物にはその身にとある契約が刻まれている」

「契約?」

「そう」


 私の方に向き直って、その深くかぶるフードの奥から私の事を見ていた。


「魔界の生物には、それぞれの種族ごとに絶対的な階級が存在している。契約により階級が下の種は上の種と戦うときに、その能力に制限が課される。その階級の差が開いているほどに、制限が重くなる。そして、死神はその最上位で私は最下位。この意味わかる?」

「えーっと、力が出し切れないってこと?」

「私の力は何百分の一にも制限される。そんな自分の身を守るのも怪しい状態で、狡猾な死神がいるあの場にいるのは、足手纏いにしかならない」


 そっか……。

 そう言われちゃうと何にも言えないや。


「それなら白を信じて、私たちは足りない黄金鉱を探そう」

「うん、そうだね」


 私たちはその後黄金鉱を探し、鉱山から出る頃には朝になっていた。



少し短いですが、今回はキリがいいここらで。

次回以降も読んでいただけたら嬉しいです。

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