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死んだはずの幼馴染からのメッセージ

改めまして、こちらの小説に興味を持っていただいた方、ありがとうございます。

ここから新章に入り改めて物語がスタートしていきます。ここから読んでいただいてもお話を理解していただけるように書いていこうと思います。

あと、この話から大きな区切りが無くなってきますので、第何話っていうのを無くします。

それでは、よろしくお願いいたします。

 一年前以上前、東京―――。

 目の前に青い光がちらついた。

 そして目が覚める。寝汗を掻いた後の独特な気持ちの悪い涼しさが身体を覆っていた。

 妙に生々しい夢だった……、気がする。さっきまでハッキリしていた夢が、突如霧がかかったように内容を思い出せなくなる。


「ま、いっか。夢は夢だし……」


 スマホを手に取り画面を見る。

 12:26

 だいぶ長いこと寝てしまっていた。


「今日は土曜だから授業はないしバイトは……、カットされたんだっけ」


 103万の壁でやばかった組が、12月になり帰ってきている。その影響で普段からは入れている私みたいな人間はシフトをいつもより少し減らされてしまっているのだ。

 特に何も予定がない、という予定を確認しベッドから出た。

 支度をし軽くご飯を食べる。

 ボーっと食事を取りながら、今日何をしようかと考えていた。

 そしてせっかくの休みだし、ゆっくりと買い物にでも行こうかな、と思い至る。

 そして準備を済ませ一時間後に、家のドアを開け、外に出た。


「さっむ……」


 12月の冷たい空気が肺の中に流れ込んでくる。

 少しボーっとしていた頭もようやくしっかりと覚醒し始めた。


 私は紅花夜空、18歳。

 色々あって母の家から家出し、死んだ父方の祖父母から支援をしてもらいながら一人暮らしをしていた。

 今は夢を追いつつ、大学に行くために通信の学校に通っている。

 忙しいしお金もないしで大変だけど、それでも結構楽しくやっていた。


 最寄りの駅に着いて、電車に乗りSNSやネットニュースを読んでいた。


―――"最悪"の雪解けから一年。東京はどう変わったのか―――


 そんなトピックが目に入った。

 ……東京最悪の冬。昨年、とある事件を皮切りに東京の治安が戦後最悪のレベルにまで落ち込んだ。去年の11月から4月ごろまでのその期間の事を今ではそう呼ぶ。

 その頃は夜中に外を出歩くなんて言語道断で、実際に死亡事故、殺傷事件も多く起こった。

 私もその影響で死にかけた1人だ。


―――と、このように元通りとまではいかないが、以前のレベルにまで戻ってきていると言える。

 大きく変わったことといえば、やはりヒーロー「ノクティルーカ」の存在だろう。

 今では東京の象徴というにたる存在になってきていると言え―――


≫久しぶり≫


 ニュースを見ていた時、そんなトークアプリの通知が目に飛び込んできた。


「………………え?」


 目を疑い、固まってしまった。


≫話したいことがあるんだけど、会える?≫

 

 次の通知が届く。


「見間違えじゃない……」


 そんなに驚いてしまった理由は送信してきた人が、既に死んだはずの幼馴染、青水白からだったからだ。

次回も読んでいただけたら嬉しいです。

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