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マサムネとエクスカリバー

 それから15日程は緩く狩りをしたり純粋な体の鍛錬をしながら過ごした。エリクサーは結局は売らない事にした。ドラゴンでこの騒ぎだからもしエリクサーを流したらもっと大事になりそうだったからだ。それに数が少ないってのもあるしな。


 「そろそろ剣が出来上がると思うからサクソンに向かわないか?」


 「行こう!行こう!この所森に籠りっぱなしだったから、私はなんともないけどトレノとかはしんどかったんじゃないの?」


 「そんな事ないぞ?こんなまったりした休息は久しぶりだったからな」


 「そう。良かった!ではサクソンに行こう!」


 エルフのユウコは上機嫌だな?何かあったのかな?



 転送でサクソンまでやってきま俺達はトンゴの鍛冶場までやってきた。途中サクソンのギルドマスターとすれ違ったが一瞬俺のを見た顔が顰めっ面になったみたいでエルフのユウコがアクセルブーストを行使してすぐにその場を離れた。


 「トンゴさん?居ますか〜?」


 「おう!別嬪なねぇ〜ちゃん、久しぶりだな!?例の剣は出来ているぞ!」


 そう言って奥の方に下がり剣が二つ、何かでできた前衛的なデザインの棒が二つ出された。


 「あれ?頼んだのは触媒一つに小剣と刀だった気がするが?」


 「あぁ。これは作ってたら楽しくなってな?サービス品だ!こっちが魔法を使う時に触媒にすれば威力が増し行使する早さも変わる。エルバフの木を元にドラゴンの鱗を粉末にし馴染ませた逸品だ!それとこっちの触媒はレッドビーシュリンプの角を元に鱗の粉末を含んだ杖だ!」


 「シルビア、ミラ良かったな!これでまた一段と魔法の腕が上がるな!」


 「はい!トレノ様ありがとうございます!ミラはレッドビーシュリンプの方を一生大事にします!」


 「トンゴさん?エルバフの木で作ったのですか!?ユグドラシルに次いで希少価値が高いのじゃ・・・」


 「こんな仕事二度と来ねぇ!だから全身全霊を掛け作らせてもらった!正直赤字だが受け取ってくれ!」


 「分かりました!ありがとうございます!大事に使います!」


 「シルビアも良かったな!!」


 「それで次は身長の高いねぇちゃんの分だ。見ての通りただのレイピアだがただの鉄じゃなく鉄と魔鉄と鱗の粉末を混ぜたんだ。説明はしなくても分かるよな?」


 「ルクス!魔鉄の剣なの!?凄い!凄い!」


 「シルビア?あなたも後で触らせてあげましょう。私とこのトンゴ氏が開発したも同然よ」


 「それで最後の刀と言ったよな?これで良いか?自信がない作品は久しぶりでな」


 「こ、これは・・・・素晴らしい!この刃紋・・・反り・・完璧です!!」


 「そうだろう。お前の刀が一番の赤字だ。魔鉄にミスリル、金剛石、鱗の粉末・・鱗はお前の持ち出しだがな。それを重ね打ちし最後はオリハルコンのコーティングだ」


 「「ブッーーーー・・・・・」」


 「ミラとシルビアどうしたんだ!?」


 「どうしたんだって・・・オリハルコンですよ!?トレノ様!?分かってますか!?」


 「いやすまん。正直分かってないがこの黒色に輝く刃紋が美しいのは分かるが・・・」


 「おいおい!お前さん頼むぞ!?間違いなくその刀はワシの人生一の代物だ。それで斬れない物はないと保証する」


 「さすがですね!ありがとうございます!俺も大事に使いますね!それと代金を聞いてなかったですがーー」


 「曹長、ここは私に・・・。トンゴ氏?これで足りるかしら?私は今非常に機嫌がいいの」


 「こっ、これは白金貨か!?材料も一流なのを使ったがこれはさすがに貰いすぎだ!」


 まあ前々から言ってたようにお金を溜め込むのは悪いから使う方がいいが、さすがルクスだ。太っ腹だな!


 「いいの。その代わりたまにメンテナンスもお願いできるかしら?さっきのは四本のお代。これは私からの気持ち。受け取ってくださる?」


 ルクスはおかしくなったのか!?あの喋り方はなんだ!?上機嫌なのは分かるがおかしすぎるだろ!?


 「大金貨まで良いのか!?よし!このトンゴお前達の剣や触媒全てを死ぬまでメンテナンスしてやる!」


 「はい、曹長どうぞ?私が作ったわけではありませんが私からのプレゼントです。シルビアからの魔法剣と私からの刀での二刀流の極み・・・楽しみにしていますね」


 これは魔法どころではないな。剣を使わないといけない雰囲気だな。


 「ルクスありがとう。大切に使うよ。シルビア?俺のもう一本は?」


 「あっ、あ・・・あれは拠点に戻ってから渡させてもらえませんか!?」


 「うん?あぁ。分かったよ。別に今くれてもいいんだけどな」


 「いや、トンゴさんがメンテナンスと少し改造してくれたので私も見てみたくて!!!!」


 「そうか。うん分かった。なら夜に渡してくれよな?じゃトンゴさんありがとうございました!」


 「ふん。若いのに女を誑かしおって!また来いよ!」


 いや別に誑かしてなんかないしたまたま女性が多いだけだろ!?俺は心の中でそう呟き鍛冶場を後にした。


 「トレノ?凄くご機嫌そうだね?それにルクスも」


 「うん?そりゃそうだろ!?刀が手に入ったんだぞ!?」


 「そうよ?ユウコも分からない?私が曹長に刀を渡した特別な日よ?」


 「・・・・・・・・」


 「あら?別に問題なかったのでしょう?」


 「はい。問題ありませんよ」


 「ならそんな顔しないで?」


 「分かりました!それと刀?の名前はどうするのですか?」


 「刀に名前付けるのか?」


 エルフのユウコが教えてくれた。自分の身を守る武器は相棒に等しく丁寧に扱い、人と接するようにすれば武器に神様が宿ると言い伝えがあるらしい。

 武器に名前を付ける奴はたまにエクセルシオの軍の中にも居たがそれは笑いで付けるだけで本当に付ける奴は居なかったんだが・・・この惑星では付けるのが普通なのか!?たしかに魔法も発声しないと行使できないとかあるしな。変な言い伝えだな。名前か・・どうしよう・・・


 「曹長、私たちの剣技の元となった地球のゲームの一番威力が高い武器の名前がマサムネでした!」


 「おい!恥ずかしい事思い出ささないでくれ!まあ、分かったよ!マサムネにしよう!それとまだ改造してもらって見てないがユウコからもらう方をエクスカリバーとしよう!両方の名前も地球に因んだ名前だ!」


 俺は半ばやけくそで剣技 無双四段乱れ雪月花の元となった地球のゲームに出てくる剣の名前を二つ拝借した。自分で付けたがなんか小っ恥ずかしくなり急いでみんなで拠点に戻った。


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