当たり前になったルクスの笑顔
入り口に着き魔力を込め中に一度入り警備隊の人に伝えた。
「すいません、ちょっと大物の魔物仕留めたので人借りれないですか?もしくは大きめのマジックバッグとか借りれませんか?」
「何を仕留めたんだ?マジックバッグはないから休憩中の隊員を呼ぼう。何人必要だ?」
"ルクス?何人くらい必要だ?"
"150人は必要です"
「150人くらいは必要かと。報酬も出します。一人銀貨9枚でどうですか?」
「なに!?150人だと!?いったい何を狩ったんだ!?」
とりあえず一度確認するとの事で警備隊の人と門の外に出る
「・・・・・・・オレは除隊間近で夢を見ているのか・・・これはドラゴンだよな!?」
「はい。ドラゴンです。ちょっと襲ってきたので倒しました」
そこからは大変だった。あの警備隊の人が慌てて宿舎に戻り隊員全員が門の入り口に来て夕方だったせいか帰ってくる人も徐々に増えていきオギゴの入り口前は野次馬だらけになった。
「おい!トレノ!!!これはいったいどういうことだ!?」
あれ?ギルドマスターは違う街に行ってたんじゃないのか?
「お久しぶりです!見ての通りです。ドラゴンが襲ってきたので倒しました。一人じゃ運べないので助けてもらおうかと」
「お前という奴は・・・ミーアから緊急事態だと聞いてあの貴重な転送装置を使って帰ってきたというのに」
うん?この惑星にも転送できる物があるのか?これも後日調べてみよう
それから人を散らばす事に時間が掛かりギルドに残っていた冒険者と警備隊の人で紐を結びとりあえず入り口横の警備隊の人達が訓練する広場に置いておく事になった。聞けばドラゴンは死んでも魔力が身体に宿ってるから腐ったり他の魔物が寄ってきたりしないらしい。
「本当にお前という奴はどういうなことをしてるんだ!?」
「いや普通に森を歩いてたら襲ってこられたのですよ」
嘘は付いてないぞ。
「この事は明日詳しく聞かせてもらう。どうせこのドラゴンも買い取れと言うんじゃろ?」
「そうですね。できればよろしくお願いします」
その後はルクスに計算してもらい運んでくれた人に銀貨9枚を渡し、このドラゴンは誰も盗める事はないと思うが一応警備をするとの事で警備隊の人が見てくれる事になった。
そりゃ警備隊の宿舎の横の広場だからここから盗める奴が居たらそいつを逆に褒めてやりたいくらいだ。
「ただいま。遅くなって悪い」
「トレノ様、ルクス様おかえりなさい!どうでしたか?」
さっきの出来事を伝え転送装置?でギルドマスターがわざわざ帰ってきた事を言いエルフのユウコに聞こうとしたらシルフ達が教えてくれた。
『あっ、それは多分魔導帝国が作った転送装置だと思うよ!』
『・・・・そう。昔人間達は普通に使ってた・・・』
「へぇ〜。それはどんな装置なんだ?」
「私は現物見た事ないから分かりません」
「私もです」
『チッ少し待ってな!』
ビシュンッ
『これだよ!』
ルカが一瞬消えてすぐに戻ってきた。どこに行ってたんだ?
『ポセイドン様は人間が好きだからな。よく人間が作った物を収集してるんだ。少し借りてきた』
「おい!確か精霊は何もないのに精霊界に行ってはだめだったんじゃないのか?」
『本来はダメだけどこれくらいなら大丈夫だろう・・・あっ、ポセイドン様にバレそう!返してくる!』
ビシュンッ
『危なかったぜ!』
よく分からないがやはり何もないのに人間界に居る精霊は用もないのに精霊界に行くのはだめなんだな。者怖じ(ものおじ)しないルカが少し怖がった顔になってるしな。
『簡単に言えば予め行く場所を記憶させて魔力を込めるとそこに行ける・・・人間で言うと魔道具というやつかな。最近ではアーティファクトとも言うけどな』
「へぇ〜!俺が持ってるのと似ているな!なぁ?ルクス?」
「確かにエクセルシオと似てますね。機会があれば調べてみたいですね」
悠久の時を過ごしている、アグニやルカ、シルフにウンディーネ達に魔道具の事を聞いた。かつて魔力が少ない人間でも極大魔法を扱える道具があったそうだ。
それが魔導帝国が作った魔道具たちだ。その魔道具を使い侵略戦争を仕掛けたりもしていたらしい。もうあまり現存してないしあっても壊れている物が殆どらしいが。
「俺の故郷は科学が進んでるからな。似たような感じだったのかもな。ただ俺達は侵略戦争はしないけどな」
「一度トレノの星に行ってみたいな」
「ミラも行ってみたいです!」
「行けるなら連れてってやりたいけどな。それより今日は疲れたし腹が減ったな・・・疲れてるとこ悪いがルクスはラーメン作れるか!?無性に食べたくなってきた」
「90分猶予を頂いたら作れます」
「頼む!」
「ふふふ。了解致しました。エクセルシオでラーメン作りに凝っていたのが懐かしいですね」
「トレノ?らーめんとは?」
「ラーメンは麺料理でなんて説明すればいいか分からないがとにかく美味しいんだ!地球料理だ!」
「本当ですか!?やった!!私もらーめん食べます!」
「ミラも!ミラも食べたいです!!」
「私にラーメンを作らせたら本場地球よりも美味しく出来上がりますよ」
「昔、ラーメン作りにハマって色々試行錯誤してたんだ」
「なら楽しみにしてますね!!」
「いったいあいつは何者なんだ!?鱗にしてもそうだ!次はドラゴンだと!?ダルカス!ダルカスはどこへ行った!?」
「マスター!ダルカス様は剣を直すとサクソンに行きました!後2日くらいで戻ってくると思います!」
「くそ!仕事ばかり増やしやがる!鱗だけじゃなくドラゴンも競売に出るとなると国中の貴族、国王までも出張ってくるぞ!?」
「・・・・・・カエラさんは静かですが思う事があるのですか?」
「え?いえいえ、ミーアさん私は何も見てないですよ!」
「ん?カエラ?どう言う事だ?見てないとは?」
「いえ、なんでもないです!私は帰ります!お疲れ様でした!」
「なんなんだ?ミーア?カエラは何か知ってそうだ。実は前に…………………と調べてもらったんだ」
「そんな事カエラさんにさせてたんですか!?でもあの感じでは・・・」
「あぁ。何か知ってそうだな。それを口止めされてるか何かか?まああいつの件はいい。オギゴが潤う事は間違いない。トレノ達の事は追々調べよう」
「分かりました。私は今のうちに巷の宿に通達してこれから忙しくなる事を言っておきます」