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ドラゴンおじさんの名前

 「やっと戻ってきたか!ジンの阿呆は相変わらず怠けておっただろう?」


 「いや普通な感じでしたよ」


 「ふん。まあいい。それより貴様の女は中々面白い存在だな!元々は頭の中に居たらしいな?色々聞いたぞ!?少しだが我が使える無属性魔法を教えてやったわい!がははは!」


 「彼女ではないけどな。とりあえず俺達は戻るとする。たまにまたここに来るからこの転送機置いてもらえるか?これを使うとすぐに来れるからな」


 「こんなちっこいものでテレポートと同じ魔法が使える・・・科学と言ったな?貴様の居た世界も見てみたいぞ!」


 「エクセルシオに来ればすぐに捕獲されてしまうぞ?まあもし俺がエクセルシオに行き来できる方法があるなら連れて行ってやるよ。それと考えたんだがやはり名前がないと不憫だからな。俺達が呼ぶ時だけでいいからあだ名みたいなの付けていいか?」


 「貴様はそれ程我を飼い慣らしたいのか?しょうがない。人間時間で一年に一度は我と飯を食う事じゃ。これが約束できるなら好きなように付けるが良い」


 色々偉そうな事言ってるドラゴンおじさんだが俺はこのドラゴンおじさんを嫌いにはなる事できないな。どうせならあの地球にちなんだ名前を付けるか?


 "ルクス、前地球のゲームかなんかに出てきたドラゴンの名前はなんだったか覚えてるか?"


 "ゲームの名前を付けたと言えば怒りそうですが、参考までに。バハムート ファフニール ヨムルンガンド コクリュウ テュポーン"


 "決めた!ルクスありがとう!もう良いぞ!"


 「決めた!今日からコクリュウはどうだ!?ちゃんと名前の文字もあるぞ!!あのツレが居る地球の空想の生き物にドラゴンが居るらしいがあんたは身体が黒いからコクリュウ、地球の日本という自治体では 黒龍と書くんだ!異界の字だから覚えにくいが中々良いと思うんだが!?」


 「ちゃんとした名前を付けてくれたのか。しょうがない。コクリュウと呼ぶ事を許そう。我が人間の字、それも名前を書く事はないとは思うがもし書く事があれば黒龍と書く事にしよう」


 それからシルフ、ウンディーネ、アグニはドラゴンおじさん、コクリュウと模擬戦をして俺とルクスとシルビアはランプーの実をくれると言うのでマジックバックにしまった。

 ルクスは俺が精霊界に行ってる間にコクリュウに旅の理由などを話し本当はドラゴンを倒しドラゴンスレイヤーと呼ばれるようになって人間の街、サハリン帝国に眠るマナ=カリホルニウムが少し欲しい事を伝えたそうだ。


 「一つ聞きたいのじゃが貴様はマナを暴走させずに有効方法が分かるのか?」


 「正確には俺じゃなくこの作業用ドローン123号機が加工できるんだ」


 「その意志を感じぬ鉄か。少量ならアシュタルトも怒りはしないだろう。カオスと違い分別が分かっておるからな。ほら。受け取れ!扱い方は知っておるだろうがドローンとやらで加工して光の上級精霊の薬を作ってやれ」


 「え!?こんなにいいのか!?余るくらい薬が作れるぞ!?」

 

 「ふん。気が変わらぬ内に早くしろ!このルクスとやらは中々に有益な話しをしてくれた。貴様の故郷の話、貴様が居る軍と呼ばれる場所の話。退屈凌ぎには笑わせてもらうくらいに楽しかった。それともう一つ、貴様の剣技で斬った我の鱗7枚だ。受け取れ!」


 「なんだよ。鱗なんか貰って何に使うんだよ?こんなのーー」


 「トレノ!あなたは、このコクリュウ様に傷を負わせたの!?しかも剣で!?」


 「ユウコ、この男の手綱を握っておけ。深く落ちる程に戻ってこれなくなる技を使っておった。我が人間の剣に傷を付けられたのは初めてじゃ」


 「コクリュウさん分かりました!それと鱗は本当に良いのですか!?」


 「あぁ。人間の街に戻り誇ると良い。まっ、どうせ生え変わる時期じゃったからってのもあるがな!じゃから負けてはおらぬからな!?勘違いするでないぞ!?」


 コクリュウは負けず嫌いってのは分かってたが、とある部分の鱗が斬られたのが余程悔しかったのか最後までその部分の鱗は受け渡すのを躊躇していた


 「この逆鱗の部分も斬られてしまったのか・・・こんなに懐にまで潜り込んできておったのじゃな。しょうがない。持っていけ!」


 「まあ死んだわけではないが俺の拠点に飾っておくよ。それじゃそろそろ戻るからな?」


 「貴様はもう帰るのか!?もう少しゆっくりしっていっても良いのだぞ!?なんなら10年程ここで住めば良い!」


 余程寂しがり屋なんだな。ドラゴンでも意外な部分が多いぞ。エクセルシオのみんなに教えてあげたいくらいだ。


 コクリュウが色々言ってたが俺達は迷いの森のドローンとルクスが新しく作った拠点に戻った。新しい拠点は最初の拠点よりかなり大きく一人一人の部屋が作られていた。


 「トレノ様、コクリュウ様の所に連れてってくれてありがとうございました!」


 「ミラは大人しいからな。最初会った時は活発かと見えたのにな。そんな畏まらなくていいぞ。またコクリュウに会いたければルクスか俺に言えばドローンの転送で連れてってやるし、なんなら一人ででも行ってあげればコクリュウは喜ぶと思うぞ」


 「一人ではさすがに・・・もし行きたくなれば言いますね!もう時間も遅いので休ませて貰ってよろしいですか?」


 「あぁ。遅くまで付き合わせて悪いな。また明日な。明日は掃除とかしなくていいからゆっくり休め。おやすみ」


 「トレノ様、ルクス様、シルビア様、おやすみなさい」


 「トレノ!鱗見せて!!そう!これよこれ!これを街に持って行けば大変な値がつけられるよ!?」


 「うん?こんな鱗何に使うんだ?」


 ユウコは夜なのに変なテンションでドラゴンの鱗はかなり硬度が高いので加工して防具や剣の素材にかなり良いらしい。ただその分腕がない職人では加工すらできないらしい。


 「へぇ〜。明日オギゴにでも持って行くか?それとバルさんにランプーの実を何個か渡してやりたいんだが良いか?そのついでにサクソンのドワーフの防具屋さんでも紹介してもらおうぜ。どんな物か見てみたい」


 「分かりました!じゃあまた明日お願いね!私も休むから!トレノ!結果は良かったけど、色々ありがとう。これからもずっと守ってください!」


 「あぁ。約束だからな。おやすみ」



 「曹長、今構わないですか?」


 「あぁ。構わないが、先に新しい拠点ありがとうな。前より大きくしてもらえたし言う事なしだ」


 「こんな事くらいはどうって事ありません。コクリュウから頂いたカリホルニウム加工して宜しいですか?後、カリホルニウムが手に入った事で任務が変わります。どうしましょう?」


 俺は貰ったカリホルニウムをルクスに渡し、これからの事を考えた。ポセイドン様に言われたカオスの事をルクスに言おうか言わないでおこうか迷ったがルクスは俺を通して見て聞いてる事を忘れていた。


 「ポセイドン様との会話覚えてるんだろ?」


 「カオスの事ですか?」


 「ああ。何か言われて考えてみればそうなんじゃないかと思いだしてな」


 「これだけのサンプルで結論は出せませんし仮に本当だとしても私達だけではどうにもできません」


 「まあとりあえずこの惑星で生き抜こう。もうだいぶ慣れてきたし。冒険するのも楽しいしな。ルクス・・いや、ユウコ。これからも頼むぞ」


 「・・・了解致しました」










 私は曹長に嘘ではないですが言ってない事があります。コクリュウと会話をしてカオスの特徴を聞き、カオスの権能に掛かっている人間の状態を聞いて演算した結果97%ソンブレロの軍兵士はカオスの権能に掛かってると思います。

 ラリカールは分かりませんが、同じような状態のような気がします。この事を曹長に言えばカオスを倒そうとするでしょう。

 手がないわけでもありません。精霊の身体を得て分かった事もあります。けどカオスを真に封印すると曹長は死んでしまいます。私はどうしても言う事ができません。AIとして失格です。

 

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