度肝抜く 1
「ミラ?ここが俺達の本来の拠点だ」
「何ですか!?ここは!?それにさっきのは!?ここはどこ!?」
そこから俺はエルフのユウコに今まで教えたように俺の本当の事を包み隠さずに教えて、ユウコの事も外ではシルビアと言っているが本当の名前はユウコという名前で俺の頭にもユウコというかなり頭の良いもう一人の人が居ると言う事を伝えた。
これまたユウコと同じようにドローンで空を飛んでミラが言う事に反応するようにして信じてもらった。
「トレノ様は他の国の軍人だろうなとは思ってましたがまさか星が違うとは思いませんでした」
「信じられないかもしれないが本当だ。それに俺が生きてるのも奇跡に近い。頭のユウコのおかげで生きてるんだ」
「そうなのですね。それでトレノ様は自分の故郷に戻るように動かれてるのですか?」
「・・・・・それは今はもう帰れないと思っている。理由は・・・」
そこからまたエルフのユウコに言ったように俺達の国もずっと戦争をしていて、もう帰れないと俺は思っていてこの国で暮らしていくつもりと言った。カリホルニウムの事も頭のユウコの仮想アバター、仮の身体を探している事、エルフのユウコは精霊魔法を使え今現在も火の精霊アグニ、風の精霊シルフ、水の精霊ウンディーネが居る事を伝えた。
「では、私は見えないけどここに今も精霊様は居るのですか?」
「あぁ。ミラの横でシルフが手を振ってるぞ」
「精霊様、私は姿も見えず喋る事もできませんがこれからシルビア様、トレノ様に仲間になりましまミラと申します。よろしくお願い致します」
『きゃはっ!聞いた!?ねっ!?聞いた!?私達の事見えないのにこの人間挨拶してるよっ!!!』
『ははは!俺っち達に挨拶するなんざ中々律儀な事するじゃないか!!』
『この人間・・・礼儀正しい・・・』
「ミラちゃん?精霊達礼儀正しいってミラちゃんの事褒めてるよ!良かったね!」
「本当ですか!?良かった!!」
「アグニ?この子の魔力を食べる?か吸収?するかして同じように姿が見えたり喋ったりできないのか?」
『この人間の魔力は弱い!!俺っちでもさすがに無理だぜ!?』
『そうそう。せめてこの人間も四属性が使えるくらいになれば魔力も濃くなるから大丈夫だけど今のままじゃ無理!』
「そうか。分かった」
「トレノ様!?精霊様達と話したりする方法があるのですか!?」
俺は変に優しく伝えるとミラの為にならないのでそのまま魔力が薄い、少ないと伝えた。以前エルフのユウコが魔力を使い鍛錬してると自分の体内の魔力の総量が多くなると言ってたのでミラに頑張って魔力の底上げをするように言った。
正直、無理矢理魔力の底上げをできない事もないんだがな。でもこれは何も言わないでおこう。
"曹長 私の仮想アバターができれば今の事を 解決できます"
"俺と同じ魔力溜まりの臓器を作るんだろう?"
"そうです だからとにかく早く男爵に会いカリホルニウムとドラゴンを交換してもらいましょう"
"そうだな。少し休憩したらサクソンに戻ろう"
"了解致しました"
そこから昼くらいまでミラは家の周りを散策したりドローンで新たに家の拡張を見たりして俺とエルフのユウコは荷物の整理をし、サクソンに戻ってギルドにゴブリンジェネラルと雑魚ゴブリンの耳、オーガロードとその他のカエルみたいなのとかトカゲもどきやレッドボアを売る事を話した。
「レッドボアとかこのカエルなんかは見た目は悪いが食べると美味いから分かるが他のこんなオーガロードとかを高く買い取ってくれるとか訳が分からないんだよな。何か活用方法があるのか?」
「とんでもないですよ!このオーガロードの牙は剣の加工や防具に馴染ませると凄まじい物理防御や斬れ味になります。それに皮も上手く剥いで防具に貼り付けると同じような防御が得られ、その・・・股の・・・二つ付いてるのも・・・薬になったり・・・」
「ん?二つ付いてる?あっ、分かった。それ以上は言わなくても分かった」
「すいません、例え方が・・・」
「いいよ。いいよ。まぁ色んな活用方法があるんだな。じゃあそろそろサクソンに戻ろうか」
それから俺達は来た時と同じように転送でサクソンに戻りサクソンの冒険者ギルドをミラに聞きながら目指した。
「ここがギルドか。オギゴとあまり変わらないんだな?」
「言っても冒険者ギルドですからね。そんなに変わり映えしませんよ」
「そりゃそうか。じゃあ入るぞ。てか思い出したが今日か明日にバルさんだったか?に会う事忘れていた」
「あっ!私も忘れていました!」
「すみません。私もです」
「じゃサクッと売って商業区に向かうか」
ギルドはオギゴのギルドとほとんど同じ作りで酒場を兼用してるような感じだった。ただ冒険者がオギゴで見るより少しおしゃれな若い人が多い感じがする
「こんにちわ。初めて見ますね?サクソン冒険者ギルドへようこそ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
"また苦手な感じの人だ"
"普通にしてれば 問題ありません"
「こんにちわ。確かに初めてサクソンに来ました。はい、これ俺達のギルドカードです。今日は素材を売りに来ました。ただ数が多いので・・・」
「えらそーに!どうせ角ウサギ山程狩ってきたんだろう?かっかっかっかっ!」
"冒険者ギルドはどこもこんな感じなのか?オギゴでも同じ事が起こったよな?"
"見るからに低脳そうです デフラグに入りましょうか?"
"いや面倒臭いから相手にしない"
「先輩がああやって言うんでここで出してもいいでしょうか?」
「大丈夫ですよぉ〜」
「トレノ?オギゴと違って偉いね!」
「あんな馬鹿は相手するだけ無駄無駄」
「おいっ!お前に言ってるんだよ!シカトするとはいい度胸じゃねーか!」
バァーーーーーンッ!!!
「ゴブリンジェネラル!オーガロード!雑魚ゴブリンの耳多数!あと小童の魔物だ!買い取り急いでくれ。早くしないと俺はあの先輩の明日がこないようにしてしまうかもしれない」
「え!?え!?ゴブリンジェネラル!?オーガロード!?」
「そ、そんなのハッタリだ!ゴブリンジェネラルやオーガロードが3等級で狩れるはずないだろ!そもそもお前みたいな女連れて冒険者名乗るくらいの奴なんざ貴族かギルドにコネで等級上げてもらってるに違いない!」
「受付さん?何であの人達が私達のギルドカードの等級知ってるのですか?」
"ヤバイ!ユウコが怒ってるぞ!?"
"私は最初から知ってましたが この受付の女と後ろの低脳の輩は何か企んでる感じでした ただ全く脅威度が上がらなかったので言いませんでした"
「トレノ様・・・・・」
「ミラ?大丈夫だ。どっしり構えていろ」
「騒々しいな。これは!?ゴブリンジェネラルにオーガロードか!?おいっ!シーラどうしたんだ?」
「へぇ〜。シーラさんね。それで何で私達の等級を後ろの人達が知ってるのですか?」
「そそそれはたまたま、見えただけだと思います!」
「マスター!マスターもこんな3等級の奴がヤバイ魔物2匹も討伐できるわけない事分かるよな!?絶対卑怯な手を使ったに違いない!こんなまったく魔力がない女二人と男一人如きに・・・」
「はぁ〜・・・・お前と話しする時間程無駄な時間はない。だが教えといてやろう。お前は俺の魔力で実力を計ったんだな?」
「それがどうした!?魔抜け!」
"ユウコ、悪い魔力解放してくれないか?量は任す"
"度肝抜いてやりましょう"
ドォォォォォーーーーーーーンッ!!!
「うっ・・・・」
「ななに!?この魔力は・・・」
「ドラゴンに匹敵する・・・・」
「トレノ様・・・・オエッ・・・」
"ユウコ!ストップ!!!"
「ミラ!?大丈夫か!?」
「すいません・・・あんな強力な魔力見た事なくて魔力酔いしてしまいました・・・」
「いや俺の方も悪い。ビビらす為に少し解放したんだ。シルビア?悪い看病してくれるか?話しつけてくる」
「トレノ?ここのギルドはダメですね。オギゴに戻ってもいいですよ。とりあえず外で待っていますね」
"エルフのユウコもかなり怒ってるな"
"曹長すみません 魔力酔いというのがあると知りませんでした 後でミラ という子に謝ってください"
うん?謝る?しかも他人に謝る?いよいよ俺が想像付かない所までAIが変わってきているな。早目に仮想アバター見つけよう。