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ミラとの別れ

 「お父さま!お母さま!お母さまに悪さした輩を私が成敗致しましたっ!!!トレノも見てくれた!?トレノが教えてくれた剣で倒せたよ!?あの無双四段乱れ雪月花どうだった!?」


 「おっおう。良かったと思うぞ」


 "確かに色々ありましたが 剣の素質は ソフィーはありそうですね"


 "まあしょうがない。あいつが呪いのペンダントを仕掛けたのは間違いないみたいだし、それにこれで引き下がるとは思えないからな。なんとかしてあげようと思う"


 "了解致しました"


 「ソフィー!?いつの間に剣を覚えたんだ!?それに無双四段乱れ雪月花とはなんなのだ!?」


 「お嬢様・・・逞しくなられまして・・・グスン」


 またそれからしばらく剣の事やこの死んだ男をどうするか考えた結果、この男は警備隊に引き渡す事にした。事情も正直に伝えると言っていた。


 「さすがソフィーのお父様です。誠実な方とお見受けします。では怪我は治ったという事で我々は今日の宿を借りに行ってきます。このままなら野宿になってしまいますので」


 「え?トレノ達泊まって行かないの!?せっかくお母さま治してくれたのにお礼もできてないんだけど!?」


 「そうです!そんな恩人を追い出すような事はできません!ここは事務所でむさ苦しいのでどうぞ貴族街の家の方に来てください!馬車を用意致します!」


 "おい!この店の広さならエクセルシオでも負けてないんじゃないか!?それをむさ苦しいと!?"


 "言葉の比喩だと思いますが 確かに広さは負けていませんね"


 「トレノ?折角だから1日だけ泊まらせてもらってはいかがですか?」


 「まあシルビアが言うならそうさせてもらうか。ならお父様、一泊だけお邪魔させて頂きます」


 「はい!何泊でもかまいませんので!それと私は申し遅れましたがこの商会をしております、バリス・タルタと申します。私の事はどうかバリスとお呼びください」


 「私の方も遅れてすいません、治して頂いてしかも乱暴な言葉を使い申し訳ありません、このバリス・タルタの妻 イルマ・タルタと申します。私の事もどうかイルマとお呼びください」


 「そんな目上の方を呼び捨てには出来ません。バリスさんもイルマさんとお呼びさせて頂きます。それと私は冒険者をしているトレノと申します。そしてこちらが私の仲間のシルビアと言います」


 「シルビアです。もう分かってると思いますが私はエルフです。普段は隠蔽魔法をかけていますのでよければ内緒にして頂ければと思います宜しくお願いします」


 「はは。大変にお綺麗な方だ。もちろん他言致しません!ソフィーはシルビア殿を見習いなさい。ではトレノ殿、シルビア殿こちらへ」


 「ななによ!?私もお母さまを救うため頑張って剣覚えたんだよ!?そりゃシルビアさんは綺麗だけど・・・」


 「それと・・・ミラはこれからどうするんだ?ミラもこの街の生まれなんだろう?」


 「私は貴族街には入れないの。ソフィー達は優しいから何も言わないけど私は貧民区の生まれなの。だから私の旅はここでお終い!トレノ様、シルビア様今までありがとうございました!ソフィーもお母様が良くなってよかったね!」


 「そんな事言わないで!私はミラは妹のように思ってるの!お母さま!?ミラも家に連れてっていいでしょう!?」


 「そりゃ連れて行ってあげたいわよ。けど規則が・・・」


 「ミラ?ミラは家族は居ないのか?」


 「お母さんが居るだけでお父さんは昔鉱山で働いて死んじゃった。お姉ちゃんも冒険者になるって言ったっきりどこに居るか分からないのです」


 「ふ〜ん。お母さんは元気なのか?」


 「なんとか内職しながらと、私が冒険者で稼いだ少ないですがお金を送って元気かどうかは分からないですが過ごしてると思います」


 俺は小声でシルビアに耳打ちした


 「シルビア?あのユグドラシルの触媒は必要か?」


 「そんな事ないけど・・・まさか?」


 「少しの金とユグドラシルの触媒をミラに渡そうと思う。もしここでミラが俺達と冒険がしたいと言えば俺は断る事はしないだろうが母親を1人にする事になるのは忍びない」


 「そうですね。わたしもミラは魔力こそ低いけどニ属性を扱えるまで教えました。トレノに任せます」


 「ミラ?良くここまで頑張ったと思う。少しの間だが一緒に冒険ができて誇りに思う。良かったら受け取ってくれ。中身はまた後で確認してくれ」


 「そんな!?本来は私がお礼を渡さないといけないのに・・・」


 「いや構わない。俺の国では旅立つ時や別れの時には餞別を渡すんだ。喜ぶかどうかは分からないがどうか俺とシルビアからの気持ちだ。お母さんを守ってやれ」


 「・・・・・・・グスンッ・・・ありがとうございます!いつか、いつか!このお礼は必ずします!」


 「あぁ。その時を楽しみにしているよ」


 「ミラ!本当にありがとう!!」


 「私の方こそ役に立たずごめんね」


 「あなた?よければミラちゃんも私の為に頑張ってくれたからここでパーティーでもどうかしら?それにミストって子は見た事ないけど私のために・・・」


 「そうだな。私の考えが浅はかだった。ミラさん?良かったら一緒にご飯でもどうかな?それに良ければお母さんも呼んであげなさい。それとミストって子の墓はちゃんと作ったのか?立派なのを作ってあげよう」


 「え!?良いのですか!?やったぁー!お墓は集団墓地に埋葬しました!」


 「トレノ殿も宜しいかな?」


 「私は構いません。お任せ致します」


 「クロノア!今すぐ準備を!それとシスターに今すぐ使いを!料理も今すぐ作れる限り用意を!」


 「はっ。了解致しました」


 「ささっ、こちらでしばらく待機していてください!旅の疲れもあるでしょう。すぐに風呂を用意致します。湯浴みをして夜までお過ごしください」


 「お気遣い感謝致します」


 "おい!風呂があるって言ってたぞ!?この惑星にも風呂文化があるんだな。楽しみだ"


 "良かったですね この惑星の風呂の作りを研究してみましょう それとミラという 女性は連れて行かないのですか"


 "連れて行きたいけど、母親の事を考えるとな・・・"


 "了解致しました 連れて行ければ任務の成功確率と彼女の 魔法の伸び代が非常に楽しみだったのが残念です"


 "へぇ〜!意外にミラは高評価なんだな"


 "あの女性は礼儀も正しく 見応えがあります 最初こそ強引でしたが どこぞの小娘と違い 曹長に対しても言葉遣いもちゃんとしています"


 "おい!小娘と言うな!まあ確かにちゃんとしてるのは確かだ。本人から連れてってくれと言われれば考えるが俺から言うつもりはない"


 "分かりました"


 「ユウコ、お疲れ様。初めての遠征はどうだった?」


 「私は楽しかったですよ!それに風呂に入れるのが楽しみです!」


 それから俺達は色々談笑してしばらくしたら風呂が沸いたと聞いたのでレディーファーストで印象を良くしようとしたらなんと二つ男女の風呂があると言って驚いた!


 「二つも風呂があるのですか!?」


 「はは。いやはやどうも異国で風呂に毎日入る国があると聞き、見様見真似で作らせたのですがこれまた風呂とは大変に気持ち良く私も毎日入っておるのですよ」


 「そうですか!私も風呂が大好きでして、国に居る時に自分で作るくらいでして。ははっ!」


 「なんと!?トレノ殿は風呂も作れると!?いや驚きましたぞ!」


 「まあ簡易的ですけどね。ではちょっとお風呂借ります!ありがとうございます!」


 「ごゆっくりどうぞ」




 "ユウコ!これは素晴らしい!!!湯船!なんの木かは分からないがほのかに香る優しい匂い、ただの石壁じゃなく一見不揃いに見える壁だが、よく見ると規則性があり落ち着いた雰囲気になる!これは100点だ!"


 "確かにこの作りは素晴らしいです この文明レベルに対しては最高点です 次 曹長の風呂を作る時は 参考に致しましょう"


 石鹸かシャンプーとかないかと思ってたがエクセルシオにある程は泡立ちが良くないが石鹸らしき物があったので久しぶりに全身を綺麗に洗い俺は風呂を堪能した。

 

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