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このままでは魔法が使えない

 濡れた髪、透き通るような白い肌、エクセルシオにある香水のような優しい匂いのする女性・・・エルフのユウコがそこに居た。


 「うん!?トレノ!?私何かおかしいですか!?一応綺麗に汗は流したつもりですが・・・・」


 「いや、こんな綺麗な人俺の故郷にも居ないと思って見惚れてしまった。悪い」


 「またまたトレノは上手ですね!ユウコ様に護衛ありがとうございましたと伝えてください」


 "だとよ?何か伝えようか?"


 "これからも 対象 エルフ ユウコ様を守りますと伝えて頂けますか"


また自ら考えて言ってるな。こんなにも早くAIが変わるのか!?いや現に変わってるんだからそうなんだろうな。


 「これからもユウコを守るって言ってるぞ」


 「本当ですか!?先程ユウコ様にも言ったのですが私もユウコ様と喋りたいと思ってるのです!もし何か方法があれば教えてもらえれませんか!?」


 「あぁ〜・・・それは俺も考えているんだが、食べながらでも良いか?いい加減俺も腹が減った」


 「あっすいません!それにしても良い匂いがしています!」


 「はい、お待たせしました。これが俺の国ではないが俺が知ってる料理に少しアレンジしたたこ焼きだ。熱いから気をつけるんだぞ?」


 「ここれは!物凄く美味ひぃです!熱ッ!でも楊枝が止まりません!」


 「そうかそうか!それは良かった!では俺も・・・うをっ!!これは美味い!!地球に似たマヨネーズとソース!これが素晴らしい!!美味いな!」


 「はい!これなら何個でも食べれそうです!お代わりお願いしてもよろしいですか?」


 「もう食べたのか!?分かった少し待ってくれな」


 それからユウコは三回もお代わりをして、あんな痩せた体にどんだけ入るのかと俺は思った。


 「食った食った!腹いっぱいだ!それでユウコが喋れるようにだったか?」


 「はい!もし喋る事ができればユウコ様とはお友達になれる気がするのです!でもその場合はややこしくなるので私は本当にシルビアになってしまいますね」


 「確かに分かりにくくなってしまうな!けど俺の方のユウコは特に名前がどうとかってないと思うんだよな。もし喋る事になる場合はアバター・・・仮の身体が必要なんだ」


 「アバターとはなんですか?」


 「アバターとは仮の身体の事だ。俺の国に帰ればそのアバターはあるんだが、高くて買えなかったんだよ。それに上位階級の軍人か特別な任務を与えられてる軍人にしかアバターは売ってくれないんだ」


 「そのアバターはここでは作れないんですか?」


 「作る事は100%不可能だ」


 「そうですか・・・・」


 「ただ、外道な言い方だが脳がある生き物ならできない事もない。だがそれは相手がどんな悪党だろうと相手の人格を無理矢理削除してユウコの頭にすり替えるって事だからそういうのは俺達の国では禁止されているんだ。ただ・・・俺のユウコがアバターを見つけて自分で行動してくれたらカリホルニウムを探すのが楽にはなるな」


 「中々難しい問題ですね」


 「まぁこの件はまた別の方法考えよう。俺は召喚魔法だったか?あれに鍵があるんじゃないかと思っている」


 「召喚魔法ですか!?召喚魔法は契約した精霊その者を使役できる職の人の事を言いますが・・・召喚士は私が知ってる限り居なくて・・・」


 「火のない所に煙は立たない。これは俺のユウコの名前の由来となった所の言葉らしいのだが召喚士だったか?その職があるなら必ず居る。焦らず探そうか」


 「そうですね!ユウコ様が身体がなくても私もカリホルニウム探し手伝いますのだ!」


 「あぁ。ありがとう。また明日は魔法の練習頼む。じゃあ今日はもう寝るか」


 「はい!明日からまた頑張りましょう!おやすみなさい」


 "私なりに解析した魔法の事 アップデートしてもよろしいですか?"


 "凄いな!もう少しでも分かったのか!?"


 "まだ確定ではありませんが このままなら曹長は魔法が使えないと思います"


 "え?でも炎の魔法が使えたぞ?"


 "あれは対象 エルフ ユウコ様が居たからです。説明しにくいので後はアップデート後確認してください。私の見立てではカリホルニウム・・・マテリアでどうにかなるかと思います では曹長 おやすみなさい"


 "気になるな。分かった。おやすみ"


 

 次の日の朝アップデートした内容を早朝に目が覚めたため俺は一人で確認した。そしてそれは多分そうなんだろうと俺も納得する事だった。

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