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ミシェル中将の魔法への情熱

 ゴクッ ゴクッ ゴクッ


 「良薬は苦いと言うが本当にそうか?私には甘く感じるが・・・」


 「そう?良かったわ?これであなたの身体は古傷から病気全てに至るまで治るわよ?そんな薬なの」


 「それで神が何故このような事をするのか?」


 「少し私達の世界を知ってもらいたくてこんな手荒な事してしまったの。けど間違いだったわ。そこは謝るわ。これも薄々勘付いていると思うけど私達は人間界にそうは簡単に行けないの」


 「うむ。何となくさっきの頭に直接見た事で分かる。マナが強すぎるためだな」


 「ふふふ。頭が良いのね?あなたの世界の人間は適応力が凄いわね?なら魔法とは何かとは分かったかしら?」


 「マナを使い発声すればそのマナに見合った魔法が行使できる。人間の体内は予め決まったマナがある。それは使えば使う程大きくなる。より大きくなったマナは更に引き寄せられ大魔法を放てるようになると」


 パチパチパチパチパチパチパチパチ


 「大正解!なんでこうもあなた達の世界の人間は理解できるのかしら?逆に私は科学の事が未だに分からないのよ?」


 「科学とは人類の叡智が形になった物だ。例えば今は夢の中だからないが私が持っている武器のチャージライフルと呼ぶ物だ」


 「うん?ちょっと待ってね?ノルン?」


 「はい!この映像です」


 「あぁ!これね!これ!これは私達も怪我くらいはしそうよね?」


 多分神の力を使い私の脳内を映像化したのだろう。目の前にホログラムのように映し出しているな。まあこのくらいならエクセルシオにあるような設備さえあれば私もオリビアを通して見た事を映像化くらいはできるがな。


 「まあこのチャージライフル。元を言えば原始的な銃だったのだ。鉛を鉄の筒に入れその鉄の根元に火薬を詰め爆発させる。その爆発の勢いで弾を発射させる」


 「凄いわね。こんな簡単な事が私の世界の子は分からないの?」


 「正確には今のは科学ではなく物理に入るがそこから時代は進みわざわざ物理的な鉄や鉛を使わなくとも空気を圧縮し、回転させると熱が発生する。その熱を利用し使うのがこのチャージライフルだ。まあその空気を圧縮する別の機械が要るのだがな」


 「もうそこまで行けば私にすら分からないわね?一度あなたの世界に行ってみたいわね」


 「私はトレノを連れて帰る。もし来るならば案内するぞ?アシュタルト神」


 「あなたに神と呼ばれるのはむず痒いわね?でも信じてくれたかしら?」


 「まあな。信じざるえないな。このエリクサーと呼ばれる飲み物を飲めば確かに古傷がある右足の痛みもなくなった。私の国でも治すのに時間が掛かるって言われてたのを飲み物一つで治せるのは本物だ」


 「へぇ〜?科学はやはり凄いわね?それは人の手で治すわけでしょう?」


 「多分そうだな。神経の損傷だから時間が掛かると言われていた。私にすれば魔法の方が素晴らしいと思うがな。物理を無視した物が溢れている」


 「ふふふ。ありがとうね?私の世界を褒められるのは嬉しいわよ?それよりあまりあなたは驚かないのね?トレノは魔法に驚いていたわよ?」


 「まあ、私の国ではここのような世界の漫画や映画があるからな。魔法もなんとなくだがそれに似てるから少し耐性があるのかもしれないな」


 「え!?映画ってなに?私の世界があなた達の世界では分かるの?」


 本当に神なんだよな!?このアシュタルトという神は人間みたいだな。探究心なのか?神ならば他の世界の事も分かるもんじゃないのか?そもそも私は何故ここに居るのだろうか。


 「まあ想像の世界をみんなに見せる娯楽の事だ」


 「いずれゆっくり聞きたいわ?無駄話だけではなく本題よ?」


 それから魔法とは何かを聞いた。私が知ってるのは少しだけだったからこれは助かった。トレノの事も言おうとしていたがそれは私が断った。本人と再会してからの楽しみにしておきたかったからだ。


 そして神とは何か。精霊とは何かとも聞いた。要は人間が付けた呼び方であって、精霊でも神でも何でも良いとの事だ。ただ、他にもまだ精霊と呼ばれる者は多々居るらしいが元々はアシュタルトの一部だそうだ。


 これはさっきの映像を見て私も分かっていたことだ。それと魔法にも自分のマナを使い発声して放つ魔法と、精霊と契約して精霊のマナを使い行使する魔法というのがあるらしい。これは後で教えると言ってくれた。


 本来ならば自力で覚えたいがこれは絶対に自力では無理と言われたので教えてもらう事にした。またこの世界でも努力しないといけないのか。


 そして、肝心のオリビアの身体だ。これが私には1番嬉しかった。


 「あなたの頭のオリビアって子ね?ルクスと同じなんでしょう?」


 「ルクスというのは誰だ?初めて聞いた名だぞ?」


 「う〜ん。説明が難しいわね。まあ詳しい事はオリビアって子に聞いてちょうだいね?とりあえずは・・・ノルンと同じでいいわね?ノルン?眷族が1人増えるわよ?それにあなたも全属性に適性があるのね?やはりあなた達の世界は想像豊かな世界だからイメージできるのね?」


 「言ってる事がさっぱりなんだが?」


 「いいから!いいから!まずは私の世界を楽しんでほしい。そして魔法とは何かを学び鍛錬してほしい。あっ、それでも食べる分にはいいけど無闇に種族を絶滅させないでね?そして時がくれば私はあなたに土下座をしないといけないの」


 「は?私はトレノを連れて帰りたいのだが?まあ恐らくはそのカオスを私達でどうにかしてほしいと言うのだろう?神は人間界に降りれないから。そして私達の武器、マナを含まない武器は神にも通じるからと?」


 「・・・・・・・」


 「そしてカオス神はソンブレロの人間達を嗾けてこの星を蹂躙させる。アシュタルト神が人間界に仕方なく降臨した所でマナを含まない武器であなた達のような神を墜とすと」


 「・・・・・・」


 「カオス神はマナを含まない攻撃は神達にも効果があると知り何かの形でアシュタルト神達にバレないように徹底的に秘密にするためソンブレロの人間連中は宇宙空間の戦いやなんかで逃げ出しても爆殺するようにカオス神がしたと・・・まあこんなところだろう」


 「あなた本当に人間なの?分析力は私をも凌駕してるわよ?」


 「褒め言葉として捉えておこう。これで線が繋がった。元々ソンブレロは武器レベルは低かったが私達エクセルシオと戦争になりどんどん武器レベルが向上していってるから不思議に思ってたのだ。マナを含まない武器が欲しかったのだな。エクセルシオは未だにソンブレロより先に行ってるからな。それと本国に言えば大艦隊にて攻撃を仕掛けれるのだがな」


 「それはダメ。絶対に取り込められるわよ。あの映像にてカオス神が言った通り、人間は負の感情の方が大きいの。あなたやトレノのような人間は稀有な存在なの。あなたの世界の負の感情の方が強い人間達にカオスの権能を使われれば背中から襲われる事になるわよ」


 「分かっている。例えの話しだ。そもそも大艦隊でこちらに来ればバレるだろうから到着する前に戦闘に入るだろう」


 「迷惑かけて悪いわね。先に謝っておくわ」


 「こう見えて私は軍人だ。トレノも1人でどうにかしようと抗っているみたいだしな。私がここでソンブレロにケリをつけてエクセルシオに戻る時は終戦の報も携えて帰る事にしよう」


 「ふふふ。ありがとうね?まずは魔法を覚えてね?魔法も覚えると便利だからね?私に用がある時はオリビアに言えば夢に出てあげるからね?」


 「ふん。私は自分でどうにかしたいのだ。まあソンブレロの事はどうにかする。そのついでにこの世界を・・・この星を死の星から救ってみせる」


 私は夢の中で1人宣誓したところで目が覚めた。横には、初めて見るがどことなく、いつも一緒に居たかのような者が立っていた。


 「ミシェル中将!!!お会いしたかったです!!」


 オリビアだよな!?こんな奴だったか!?

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