表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/123

高潔な貴族か?

 「いきなりな物言いだな?そちらさんはどう思ってるんだ?」


 「まあ、エルフの仲間を連れて居るって事はと思ったんだが・・・」


 「話しにくいな。多分同じだ。むしろ国を解体しても良いくらいにすら思ってるぞ」


 オレがそう言うとルイン達はニコッと笑った。


 「ちなみにとある事で俺はサハリン帝国の商会を潰そうと思っている」


 「へぇ〜!あの商会をねぇ〜」


 「知ってるのか?」


 ルインが教えてくれたのはまあ俺達が調べた事と同じのようだ。人攫い、強盗、ゆすり、奴隷業、風俗業、薬物業、金貸し。まあありとあらゆる悪事に手を染めてると言った。それを国が隠蔽するし、核心に迫った者は行方不明になるのが定番だという。その金で新たな領土戦争を起こし、新たに獲得した国を詐取して・・・ってのを繰り返しているみたいだ。


 「中々破茶滅茶な国だな?他の国は手を組んで倒さないのか?」


 「君も知っているだろう?あの大戦争を」


 いや初耳だが知らないふりはしない方がよさそうだな。後で突っ込まれそうだ。


 「あぁ。酷かったな」


 「あの時は俺もガキで大魔法の連発で遠く離れた俺の家にも音がこだましていたよ」


 まあ今も帝国が蔓延ってるから手を組んだ国は負けたんだろうな。


 「俺もその時は子供だったから分からないんだが負けた国の人達はどうなってるんだ?」


 「君は本当にここの生まれかい?何も知らないだね」


 シルビアも教えてくれたら良かったんだけどな。シルビアの方を向くと目で謝ってきてるな。


 「アキロス公国、ユーダ帝国、サバイル民主国、バイロ公国がサハリン帝国に飲み込まれたのさ。そしてオレが仕えている貴族ーー」


 「ちょっとルイン!?」


 ステラが遮った。多分仕えている貴族の事かな?


 「トレノは大丈夫だと思う。何かあっても俺が責任取るよ。それで俺が仕えている貴族が元バイロ公国 宰相のエリンダ ガースって女貴族なんだ。俺はこのエリンダさんに借りが一杯あってね?それにこのエリンダさんの考えは民の事を考えていてね」


 「んで、その考えに俺も賛同しろと?」


 「簡単に言うとそうだね。トレノも奴隷には反対みたいだし」


 「あぁ。奴隷は反対だな。人類を衰退させ格差が生まれる政策だな。もう一つ言えば特別な人を省き身分の制度もいらないと思う。これは人それぞれだと思うが」


 「ははは。本当に面白いね?よければ一度俺の主と会ってくれないかい?悪いようにはしないよ?」


 あんな説明だけでそのエリンダって人に着いて行くのはどうかと思うが一度会ってみてもいいな。高潔な人ならその帝国の国王の後釜を任せて国の舵取りもお願いできるし、元々国の宰相もしてたならどうにかなりそうだ。一度に全ては解決できないし、民衆の意識改革も必要だし本当に動くなら俺も覚悟を決めないといけないな。それにソンブレロの事も気になるし。


 「シルビア?一度エリンダって女貴族に会ってみようと思うが・・・」


 「トレノの好きなようにしていいよ!私はどうなっても着いていくから」


 酔っているのか!?少し変な感じがするが・・・


 「決まりだね。ありがとう。君みたいな行動力がある人が居てくれると助かるよ。えっと?競売は2日間予定してるんだろう?その後1日を休憩挟んで帝都に出発でいいかい?」


 「あぁ。それでいい」


 「了解。俺達はこの宿にずっと居るから予定の日になれば訪ねるよ。それに滞在中また時間合えば一緒に飲もう」


 「分かったよ」


 そう言って部屋に戻った。シルビアは同胞の人と話すとの事で相手の部屋に向かい久しぶりにミラと二人になった。


 「ミラ?なんでもかんでも俺が決めて悪いな?」


 「いえ、そんな事思いません!楽しい事が多くてミラは嬉しいですよ!魔法もこんなに覚えれてドラゴンさんにも会えて!」


 「そうか。そう言ってもらえると俺も心が楽になるよ。さて・・・屋台するって言ったよな?どんな物作るか考えよう。簡単に作れて…」













 "ミシェル中将 報告です 先行偵察させていたドローンが例の惑星を撮影しました。ホログラムで確認願います"


 "映せ"


 "おい!これはなんだ!?まさか・・・"


 "距離としてはだいぶ離れていますが宇宙距離で言えば隣です"


 "だからトレノは救難信号を出せなかったのか・・・。間違いなくソンブレロ宙域だな?"


 "間違いないでしょう 我々もビーコンの信号を切る事を提案いたします"


 考えろ。考えろ。ここで私がビーコンを消すとフーバー達が私が死んだかと思い私の捜索に出るだろう。だがこのまま信号を出して宇宙波に乗ってソンブレロにキャッチされるとマズイ・・・。


 "しょうがない。ビーコンを消せ!それと例の惑星はソンブレロの手に落ちていないのか!?"


 "奇跡的に《生きてる惑星》だと断定します 驚く事に巨大なカリホルニウムを有する場所が多数あります そして正体不明の物質もあります それは空気中に漂っております"


 "人体に影響はない物質か?"


 "早急に調べております 到着前までには分かると思います ビーコン消しました"


 "フーバー達に迷惑かけないように、もしトレノの痕跡を見つけたらそこからは素早く行動する。だがもし私達のせいでソンブレロにこの惑星が見つかれば死の星に変えられると後味悪いから私が育てた宙域駆逐艦 強襲艦 救助艦をこの宙域に派遣する"


 "了解致しました ただそれを行えば軍法会議にかけられ 中将は軍に居れなくなりますよ 私も破棄されるでしょう"


 "オリビアは安心して良い。そうなる前にアバターに移植してやるから隠れて生きてくれ"


 "・・・・・・・・"


 "返事はどうした!?"


 "私がなんとかするように考えます まずはこの作戦成功させましょう"


 "いつも無茶に付き合わせて悪い。今回も頼む"


 "了解"

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ