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逆転合格⁉ 一週間でレヴィンに入る方法

 花陽の家に行った翌日学校に行くと、朝のホームルームが全校集会に変わったとの張り紙が教室の後ろの黒板に貼ってあった。

 ただ俺には何となく話の内容に察しがついていた。


 やはりというべきか、校長からの連絡は、レヴィン王立学園との交換留学制度が始まったということだった。

 だが、生徒たちの反応は薄い。何せ自分が受かる可能性などないと最初からあきらめているからだ。

 校長もこの話が来たのは本当に昨日だったらしく、ただ伝えましたと言うような感じだった。


 俺も昨日の出来事がなければ、彼らと同じ反応をしただろう。だが俺はこれに応募して、しかも受からなければならない。そうあの神が特注で作ったような美少女と一緒に過ごすために。


 全校集会が終わって、帰りのホームルームまではあっという間に感じた。

 担任にレヴィンに編入するための試験を受けることを告げると、驚いていた。

 だが学校としても挑戦者が一人も出ないことにはならないようにと言われているらしく、

 「まあやるだけやってみろ」

 との返事だった。


 俺は学校を出て光堂寺の別邸に向かう。昨日から始まった綾女さんとの勉強会は、毎日そこで行われることになったのだった。今日は昨日みたいに車での移動ではなく自転車だ。


 綾女さんは車を勧めてくれたが学校前に車が止まるというのは少し恥ずかしかったので遠慮させていただいたのだった。

 まあ、自転車でも30分くらいの距離ではあるので、ちょうどいい運動といった感じである。

 

 4月も終わりのこの時期であるので徐々に暑くなってきている時期だったので、30分も自転車をこいでいるとさすがに少し汗ばんできた。

 

 光堂寺の別邸に着いて、呼吸を整えてチャイムを鳴らす。

 出てくれたのは綾女さんだった。門を開けてもらう。

 

 敷地内に入り、適当なところに自転車を止める。

 玄関のドアを開けるとそこには綾女さんが立っていた。

 「ようこそ、いらっしゃいました」

 そう言えば昨日からこの家の中で綾女さんと花陽以外の人に会っていない気がする。

 他に人はいないのかな、と俺は思った。

 「お邪魔します」

 「こちらへどうぞ」

 綾女さんに連れられて来たのは、昨日とは違う和室であった。部屋の真ん中には机が置いてある。

 「では、早速ですが、始めましょうか」

 そう言って綾女さんは机の上に置いていたプリントを俺の間に差し出してくる。

 講義の内容はそのプリントの問題を解説していくというものだった。

 

 綾女さんの講義はとても分かりやすく、自分の学力が確実に上がっていくのが実感できるようなものだった。

 この人についていけば一週間でレヴィンも決して夢ではないと、そう思わせてくれるような内容だった。

 これほど学ぶことが楽しいと思ったことは今までなかった。


今回も読んでいただきありがとうございます。よろしければ、感想やブックマーク、評価等よろしくお願いします。励みになります。

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