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6/10

######怖

流れで肝試しすることになったけど、こういうのは苦手。


普通だったら拒否するところだけど、すごく可愛くて、すごく大好きな美女と二人きりだからいい。


しっかりと密着することが出来るから、嬉しくて仕方がない。


でも、美女がいても怖すぎることに僅かしか変化は起こらないのだが。




「絶対に何か出るよ」


「何が?」


「オバケ的なものとか、妖怪的なものとか」


「ユウくん、かなりビビってない?」


「レイちゃんにはそう見えるかもしれないけど、全然そんなことないよ」


「良かった。私、こういうの全く駄目だから守ってよ」


「分かってるよ。俺、気配をスッて消せるから大丈夫だよ」


「えっ、ひとりだけ消えるってこと?それじゃ、私だけ幽霊に目立っちゃうじゃん」


「えっ、そうなるかな」


「そうだよ。それだと私が狙われちゃうからね」


「でも、いざとなったらひとりで気配消すしかないよね。煮崩れて溶けるみたいな感じでさ」

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