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最初に言っておく‼︎ 転生者はキミだけではない‼︎  作者: クリクロ
第二章 『動き出した思惑編』
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魔法の味01

 大精霊祭も終わり、またいつもの日常に戻っていた。ただ襲撃が終わったからといえ、これで終わりではない。むしろ今回のことで自分たちの置かれている『立場』が明確にわかった。平和という目に見えない安心を過信し、どちらかと言えば抗争なんて起こらないだろうという根拠のない自信に警告を突きつけられた気がした。もちろん平和な日々が一番いいに決まっている。だからこそ俺たちは今まで以上に出来る事をやらなければいけない。




 そんなある日の魔なびでの休憩中。モモちゃんは相変わらずトモミの背中になんか書いているし、カミュールさんとケイはトウタさん絡みで言い合いになってる。毎回毎回よくネタが尽きないなぁ〜と感心するばかりなのだが、途中から互いの魔法談議にいつも話が飛んでいる。未だに仲が良いのか恋のライバルなのか……よくわからん。



俺といえば、休憩中にも関わらずミトさんに怒られながら次のステップに挑戦中なのだ。これまで記憶魔法【レコード】と記憶復元魔法【リメモリー】は別扱いの感覚だった。これを同時進行で行おうと考えている。今までが記憶という素材を全部確保してから解析するという『ノンリニア解析(時間をかけての解析処理する)』から『リアルタイム解析(即時に解析処理する)』にするのが狙いだ。ただイメージではわかっていても思うようにいかないのが現状だった。きっかけがつかめないでいた。


各々が何かを変えないといけないと感じ始めている中、ゲンキがスバルとオサムを集め隅っこでなにやら画策をしているようだった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「あのさ〜この前のトウタさんの混血魔法【ミリオンブラッド】を見てオレも練習をしてさ〜、自分の魔法を光の粒状にする事に成功したんだよ」


そういうと、弾丸魔法【ジャイロボール】を光の粒状に加工し手のひらの上に出して見せた。


「おぉ〜〜‼︎」

「すごいね」


「これさ、どんな味するんだろうね⁉︎」


「はぁ⁉︎……ま、ま、まさかゲンキ、それ食べようとしてんの⁉︎」


「なんかさ、トウタさんのたくさんの光の粒見てさ〜。美味しそうに見えたんだよ」


「ゲンキって、そういうキャラだっけ⁉︎食いしん坊キャラだっけ⁉︎」


「食いしん坊じゃなくて、興味が湧くんだよ‼︎ 味見したいんだよ‼︎」


「まぁ〜確かに威力抑えた氷魔法とかなら、冷たくて食べれるかもな」


「火魔法は逆にホカホカだといいね〜。フカフカだといいね〜」


「おいおい、スバルまで何のっかってんだよ。魔法食べるとか、どんだけ好奇心旺盛なんだよ……つか、魔法って食べれるモノなの⁉︎」


「そんなの食べてみればわかるじゃん」


「んじゃ聞いてこいよ。食べれますか⁉︎って聞いてこいよ」


「嫌だよ‼︎」


「なんでだよ⁉︎」


「だって、怒られそうだもん」


「んじゃ、食べるのやめればいいじゃん」


「いや、そこはチャレンジャーでしょ‼︎ 芸人の無茶ぶりでしょ‼︎」


「知らね〜〜よ。つか、どうしてお前らはいつも後先考えずに突っ走るんだよ。前回のモモちゃんのデート事件で学習しただろう。なんでノープランでノーブレーキで突進するんだよ‼︎」


「平気だよ。自分で作ったモノなんだから、食べても平気だよ」


「そうだよな〜自分のオナラを自分で食べるみたいなモンだよな。アハハハ」


「笑い事じゃないよ。ゲンキもスバルも何を考えているんだよ‼︎そんで酷い例えを持ってくるなよ‼︎ つか、いないよ、自分のオナラを食べるやつなんて‼︎」



「オサムは嘘つくなよ。良い人ぶるなよ。一度はやるだろ‼︎ どんな臭いか知るためにオナラ食うだろ⁉︎」



「そんなの試さないわ‼︎ そんなわかりきった答えを知るために、わざわざやるわけないだろ。つか、さも全員がオナラの味を知ってる前提で話を進めるのやめてよ。お前らだけだよ、そんな発想持っているのは‼︎」


「オナラはどうでもいいからさ〜この光の粒食べて見たいと思わない⁉︎ このジャイロボールは最小限に留めたやつだから平気だと思うんだよ」


「どうしようかなぁ〜」


「ボクのジャイロボールは、弾だけに口の中ではじけるんじゃないかと思っているんだ。タバスコとかハバネロとか辛い痛い系」



「痛いっていうか、爆発したら、本当の痛さじゃん‼︎」


「だから、ほんの少しだって。一粒で小爆発」


「シャレになんないって‼︎」




「……ホントにシャレになんないよ。このイタズラガキども‼︎」

ミトさんが、3人のすぐ近くまで来ていた。


「げ‼︎」

「あちゃ〜」

「あっ⁉︎ごめんなさい!!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


そりゃバレるわ。まぁ〜俺も遠くから見ててヤバそうに見えたんで、当然ミトさんにも筒抜けだったんだろう。アギトは、あまりにもバカバカしいので、見て見ないフリをしていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「いいかい、魔法には属性がある。回復系、防御系、攻撃系、補助系、……。そして用途によっては、口の中に入れる魔法ある」


「え〜〜そうなの‼︎」


「歯に強化魔法を付加させているワイルドモンス【少数の凶悪モンスター】もいるからね。また回復魔法の中には、直接体内に注入するタイプもある。一概に全部が全部ダメというわけではないんだよ」


「なるほどぉ」


「ちょうどいい機会だからみんなにも聞いてもらうかね」


そういうと休憩中ではあったが、ミトさんはみんなを集め始めた。

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