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最初に言っておく‼︎ 転生者はキミだけではない‼︎  作者: クリクロ
第一章『精霊指定都市ミストラル編』
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青山 顎人(アオヤマ アギト)03

 霧はいつの間にか消え、森の全容が見えてきた。どうやら周辺には俺たち以外誰もいないらしい。……そして、やっぱり見覚えがない景色だとあらためて実感した。信じ難いが、この見知らぬ世界と俺すら知らない俺自身の事を当てられた事で、すでに覚悟は決まっていた。


 俺は、この二人を信じる事にした。そして『この世界』で生きる事を決めた。それが俺自身の運命だと思えた。それが、唯一の未練である前世の彼女に対して誇れる足掻あがきだと思った。




「では、これから『都市ミストラル』へ急いで戻ります。魔法を使って高速移動で戻りますね。高速酔いするかもしれませんが、その時は言ってくださいね」


「は!?『魔法』だって‼︎」




 この二人は俺の事を記憶の比較が出来る能力者みたいな事言っていたけど、とんでもない‼︎ あんたらの方が本物の能力者だよ‼︎ なんだよ、さっきからわけわかんない事が起きているんですけど。俺のサブイボ出っぱなしなんですけど。なんか、もぉ〜とんでもない事になってるんですけど⁉︎ ……この現実をどう表現すれば、どう説明していいのかわからない。ただ、見たまんまをざっくり言えば、全員が何かに包まれて、高速で景色が流れている。


「これは、移動魔法です。集団で高速移動するために多重魔法を使用しています」


「……魔法って、あの魔法ですよね⁉︎」


我ながら変な質問してると言った後に気づいた。なにせ俺の知っている『魔法』はゲーム程度の知識だが、そのゲームに移動魔法はない。だからこそ説明に対し、思わず聞いてしまった。


「『あの⁉︎』が、どれを指すかは分かりかねますが……ええと『アオヤマ・アギトさん』でしたよね。あなたの前世の記憶における物語やゲームの魔法の類で間違いないと思います」


「そ、そしたら、ワープみたいな魔法はないんですか⁉︎ゲート見たいな扉が出てきて、一瞬で街へ戻る魔法なんていうのはないんですか⁉︎」


「あれば、使ってますね。だた残念ながら私共は使えませんし、ミストラルにもその魔法を使える者は存在しません。」


「それならば、飛行魔法とかは⁉︎」


「理論的には可能ですが、魔法にかかる持続負担が大きく、私たちでは使えません。なので現在使用中の移動魔法が現状の限界といったところです」



……俺も立て続けにバカな質問したもんだと反省した。そりゃ、実際に高速移動している人達に対して言う質問じゃなかったわ。新幹線乗ってる人に「(まだ運用されていない)リニアモーターカー乗らないんですか⁉︎」と言っているもんじゃないか。……だいたい、少し考えればわかるはずだった。『急いで戻る』って言っているんだから、これが最速の移動手段なわけで、ワープ出来てたら使ってるし、空飛べたら飛んでるわ。


「す、すみません。質問が稚拙ちせつすぎました」


「構いませんよ。この世界のルールを理解してもらうには『魔法』は理解してもらわねばいけませんし、魔法は必須項目なんです」


「……つまり『魔法』はこの世界では誰でも使えるんですか⁉︎」


「私は、全世界を見たわけではありませんが、少なくともミストラルに住む人たちは全員が魔法を使えます」



……例えば、異国に旅をしたとする。見知らぬ文化、見知らぬ言語、見知らぬ風土、そう言った自分の知らない情報を目の当たりにするような気分だ。しかし、現地の人はその生活は当たり前なので、それ自体を不思議には思わない。つまり、この場合は魔法を知らない俺の方が『世間知らず』ということになる。



 実際、魔法がどんなもんかわからんし、今まさに高速移動を体験してても、ピンとこない。俺のいた世界での人力では到底説明がつかない。しかし『魔法』の能力で高速移動していることは疑いようがない事実なのだ。手前の景色は早すぎてよくわからんが、遠方の景色は動きはゆっくりに見える。まさに列車や飛行機で窓を覗くと見れる現象そのものだ。その遠くの景色は自然に満ち溢れていた。360度パノラマで大草原を移動している。どっかのアトラクションとさえ見間違うかのような壮大な光景に不思議とワクワクした気分になっていった。

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