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最初に言っておく‼︎ 転生者はキミだけではない‼︎  作者: クリクロ
第一章『精霊指定都市ミストラル編』
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山垣 朋己(ヤマガキ トモミ)01

 この人はなんて大きい人なのかしら⁉︎ 師匠の身長は高い方(カミュール独自のマル秘情報では183cm)だと思っていたが、この方はさらに師匠の身長を上回っていた。おそらく2m近くあるかもしれない。さらに体もがっしりとして、いかにも見た目がゴツい人だ。ただ、見た目で判断するつもりはなく、これまでと同様に一連の説明をするのだが、この人はいきなり食ってかかってきたのである。



「お前みたいな若造じゃ話にならんから、ウエのモン呼べや!!責任者呼べや‼︎」


「ですから、ここには私たち2人しかいないのです。そして全ての責任は私が」


「いえ、責任者は自分です」


「師匠〜」


「……だいたい、なんやココは⁉︎ ドコなんや⁉︎ ワシが死んだ⁉︎ 転生魔法で呼んだ⁉︎ ……って、意味わからんわ‼︎ もっとマシな理由考えてこいや〜」


「いえ、何度も伝えてますように、あなたを呼んだのは私の魔法です。そして私のわかる範囲の説明責任はしますので、ご理解ください。」


「わけわからんガキだな。仮に、魔法か何かだとしてもや。人呼んでおいてこの対応は何じゃい⁉︎ もっと、もてなせや。それが誠意ってもんじゃないんか⁉︎ この若造ども」


「おっしゃってる意味が、わかりませんが⁉︎ ……というか、あなた方が年下だと思いますけど⁉︎」


「そんな事は今は関係ないっちゅうねん‼︎ ……それよりもあんたかわいいなぁ〜せや!!ワシが『誠意』ってやつを手取り足とり教えちゃるわ。アハハハ、、、」


「師匠〜どうしましょうか⁉︎」


「残念ですが、交渉のすらお望みではないようなので、どうやらここまでのようです」


「何が交渉や。その前にやる事があるだろうが‼︎ って話してんのじゃ。交渉でもなんでも後でしてやるから、お前は引っ込んでろや。邪魔なんじゃボケ‼︎」


「……もう我慢できない。私だけならともかく、師匠にその暴言は許しませんよ‼︎」


「まぁまぁ〜カミュールさんも落ち着いて」


「そんな〜師匠〜」


「……そしてアンタも不安にさせてしまってすまないね。でも僕らにそういう駆け引きは必要ないんで、そろそろ話合いをしようか」


「……なに、いきなり横から出て来て、勝手に話進めてんじゃボケ。駆け引きってなんじゃ⁉︎ こっちは真面目に怒ってるんじゃ‼︎ そして今からこのおねーちゃんといい事するねん。関係ないお前は早くどっかいけや‼︎ 痛い目みたくなかったらなぁ〜」


「アンタの不安はもっともだよなぁ〜。気づいたら、わけもわからない場所に、知らない相手。極め付けは、死んだって告げられて、知らない世界に呼ばれたって、そりゃ、信じるわけがないよなぁ〜。……まして、こんな意味不明な説明をする連中に弱味は見せられないよなぁ〜」


「あ⁉︎……な、なにが言いたいんや⁉︎」


「だからさ、とりあえず自らを鼓舞したんだなぁ〜。相手に弱みを見せないように、主導権を握ろうとしたわけだなぁ〜」


「……な、なんか、お前さっきと、口調変わってへんか⁉︎」


「で、俺たちをビビらそうと、してたんだよなぁ〜」


「……つか、お前、さっきと『圧』が全然ちゃうやんけ。もっと貧弱な対応だったやんけ。な、なんなんやお前は⁉︎」


「あんたみたいな高圧的で言葉で交渉出来ないタイプにはさ……見せるしかないんだよ!!」


「……な、なにを⁉︎」


「絶対的な力の差ってやつをね。圧倒的な力の差ってやつをね」


「ちょ、ちょっとまてや‼︎ お前さっきよりも更に『圧』が凄くなってるやんないか‼︎ もう『威圧』になってるやないか‼︎ なにする気やねん⁉︎」


「なににもしないさ。ただ見せているんだよ、あんたにさ‼︎ 適当に因縁ふっかけた相手がどんな相手なのか。そこんところをね」



「……わ、わかった、悪かった。……自分の負けです。すみませんでした」

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