#7 琴音からの誘い
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「静かな恋愛~朝にしか会えない君と~ 」をどうぞ!
それから数日が経過してとうとうテスト当日になった。
「凌君おはよう、なんだかいつも以上に張り切ってるね」
俺が教科書とワークを交互に眺めていると大野宮さんが肩をたたいて
そう書いた紙を見せる。もう大野宮さんが来る駅に着いていたのか。
あまりに集中していたせいで気が付かなかった。
「はい!今日からテストが始まるのでそれで」
「あ~なるほどね。私の方ももう少しなんだよね~。
どう?今回のテストは自信ある?」
「中学の定期テストよりも勉強をしてきたので結構あります!」
自信満々に書いた文字を大野宮さんに見せる。
「お~、じゃあ学年トップの報告を期待してもいいかな?」
大野宮さんはそう返事をしてニコニコと笑っていた。
「さすがにそこまでじゃないですよ」
俺はそう返事をして少し困った表情をする。
それが面白かったのか大野宮さんは声をあげずに笑う。
「継続は難しいかもしれないけど本気になれば一度くらいとれると思うよ」
ガチでアドバイスをしているのか俺をからかっているのか全くわからない。
「まあ高校最初だからそこまで緊張しなくてもいいよ」
そう言ってニコニコと笑う大野宮さんに俺の心の緊張は少し落ち着いた。
「ありがとうございます大野宮さん、おかげで少し落ち着きました」
「それはよかった、それと昨日のSNS見た?」
「新曲発表の日付ですよね!」
その話題が始まったとたん、俺は思わず教科書を投げ捨てそうになった。
「そうそう!二日後に公開……ちょうどテスト日にかぶってるんだよね~」
「テスト終わったご褒美で見ましょうよ!俺もテストが終わった翌日なので
昨日から"早くテスト期間終われ"って祈ってるくらいですから」
俺がそう返事をするとまた声をあげずに笑い始める。
声は出せないのによく笑う人だなと思う。
「そうだね!ご褒美としてがんばろ!」
それから大野宮さんは集中モードに入ったのかワークを広げて
一問一答をしている様子だった。
俺も再び集中して教科書とワークを熟読し始める。
そして十分後……学校の最寄り駅に到着し俺が降りようとすると
大野宮さんに頭をなでられて
「凌君なら大丈夫!落ち着いて頑張って!」
と書かれたメモ帳を見せられて親指を立てていた。
それが面白おかしくて思わず声をあげて笑った。
俺「はい!大野宮さんも頑張ってください!」
気持ちがより伝わる"声"を使って俺は大野宮さんにそう言って電車を降りた。
学校に着くと周りはお互いに問題を出し合っているのがわかった。
琴音「おっ、おはよう凌。ちゃんと寝て勉強したか?」
俺「おはよう琴音。もちろんだよ、少し早めに寝て朝来るときも勉強してたし」
琴音「よしっ、ずっと私が教えてたから今回のテストは取れると思う。
大丈夫だ、私を信じろ!」
そう言って琴音は親指を俺に立ててグッドサインを送る。
俺「性格とその自信は結構あってないけど……まあ確かに琴音の言う通り
"琴音が教えてくれた"から間違いないな」
琴音「あっ……えっと、うん、大丈夫……なはず」
ほんのり頬を赤くしながらうじうじ言い出す琴音。
おいおい、さっきまでの威勢のよさはどこに行ったんだ……
俺「琴音も頑張れよ、一番最初のテストでこの一年が決まるんだろう」
勉強を教えてもらっているときに琴音から言われたのが一番最初のテストを
どれだけ頑張れるかによってその一年のテストの頑張り度合いが変化するらしい。
琴音「うっ、うん。あっ、ありがとう……じゃっ、じゃあ!」
そう言って逃げるようにして琴音は友達のところへ戻って行った。
友達「おはよ凌、相変わらず琴平さんと同じだよな」
俺「まあ幼馴染だし勉強教えてもらっているっていうのもあるけどな。
そんなことより問題出してくれないか?今回結構自信あるからさ」
友達「……凌にとっては"どうでもいい"のか……まあそんな気はしたが。
じゃあ問題この四角に入る言葉は?」
友達は全然ぶつぶつとよくわからないことを言っていたが
俺の勉強にこのあと付き合ってくれた。
そしてテスト一日目は順調に進んでいった。
俺「しゃぁ~!テスト終わり!」
琴音「まっ、まだ明日あるから気を抜くなよ……手ごたえはどうだった?」
俺「びっくりした……手ごたえとしてはまあまあかな。
勉強したところも出たけどわからない問題もそこそこあったからな」
琴音「……そこそこなら大丈夫だと思う、私もいけたし。
それに私が教えた問題も出ただろう?」
俺「うん、それも一問じゃなくて何問も出たからびっくりしたよ。
やっぱりいつも上位層にいたやつは違うな」
琴音「やっ……やめろ、そこまで言われると恥ずかしい……」
琴音がこんなことで恥ずかしがるなんて意外だなと思っていると
琴音「……てっ、テストが終わったらかっ、カラオケ行かないか?」
下をうつむきながら琴音はそう誘う。
俺「ああ、わかった。家から一番近いところでいいよな?」
琴音「いいの!?……あっ、うんお願い」
一瞬、目を輝かせた琴音に俺は意味が分からず苦笑いした。
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




