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静かな恋愛~朝にしか会えない君と~  作者: アオ


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23/43

#23 複雑な感情

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「静かな恋愛~朝にしか会えない君と~ 」をどうぞ!

琴音「そっ、それにりょっ、凌はいつもいろいろなことに

   気を遣ってくれてやっ、優しいし……でっ、でも時々思う……

   ひ、引っ込み思案の私がお、幼馴染でりょっ、凌が

   大変になってしまってないかって……」

俺が"そんなことない"って口を開こうとした瞬間

琴音「だ、大丈夫。きっと凌だから"そんなことないよ"って

   言ってくれると思う……そっ、そういうところも好き……」

そこそこの早口で気持ちを一気に伝える琴音。


琴音「こっ、高校受験の時うれしかった……てっきり別々の高校に

   なると思ってたから……そっ、それに勉強を教えてほしいって

   言われたときのうれしさはい、今でも覚えてる……

   それで合格発表の時に互いに喜んだことも……

   凌といるとかっ、悲しいことも忘れて全部楽しくなる……

   だっ、だから……つ、付き合ってください」


俺「まさか琴音がここまで俺のことを好いてくれているなんて

  全く思ってなかった、確かに"幼馴染だから"って理由だけで

  よく周りからそんな話をされていたけどお互いがそういう

  関係じゃないって俺は思ってた。

  でもさっきの琴音の言葉とその気持ちでどれだけ長く

  俺のことを想ってくれているんだろうって思うほどだった」


思い返してみれば確かに琴音が俺のことを"好き"だった行動も

あったはずだ。でも俺はそれを見落としていた。

俺「それに俺ってキャラ的になんていうか面白いけど

  付き合っている人はいないみたいな立ち位置でしょ」

俺が冗談っぽく言って雰囲気を和らげる。

すると思っていた通り琴音が笑いながら

琴音「たっ、確かに面白いけど、じっ、自分で言うか?」


俺「まあまあそれはおいておいて……」

一呼吸おいて俺は琴音に告げる。

俺「前も話したように俺には好きな人がいる……だから

  ごめん、琴音とは付き合えない」

俺が琴音の目を見て言うと琴音は唇をかんだ後

琴音「っ……わかった」

といって一人でどこかへ行ってしまった。


ただ一人、校舎裏に残された俺は立ち尽くす。

……どうやって言うのが正解だったのだろうか。

あの様子だと間違いなく琴音を傷つけた。あの告白からもわかったが

相当長い間ため続けたんだと思う。それにその長さによって

その気持ちも間違いなく大きくなったのだろう。

振った側が何を言うと思われるかもしれないが、俺だって

こういう経験があるからこう思うことができる……


ただどこかで今の俺と重ねる自分がいて心苦しい……

本当にどう言うのが正しかったのだろうか。途方に暮れながら

電車に乗り車窓を眺めながらぼーっとする。

琴音にさっき送った"ごめん"も未読のまま。

この文字すらも自分のようににくくなってきてしまった。


すると別の人から通知が来る、大野宮さんだ。

大野宮【体育大会お疲れ様~、疲れてると思うからしっかり休憩してね!】

その優しさがひしひしと伝わってくる文章を見ると少しだけほんの少しだけ

心が軽くなったように感じた。俺はすぐに返事を返す。

俺【ありがとうございます、大野宮さんも頑張ってください】

ただ思うのはさっきの琴音の告白だった。


どれだけ勇気を振り絞って告白したのかはその人次第だが、

告白したことがあるから俺もそれがかなりすごいことだということはわかる。

それに振られたときのダメージもすさまじいことだって理解できる。

だからこそあの場面で俺はどのように言うのが正解だったのか

という疑問がずっと頭の中を回り続ける。


……気が付けば寝ていてしまっていたようであと一駅で

家の最寄り駅になっていた。俺から琴音へのメッセージは"既読"の

文字が着いておりすでに琴音が見たことがわかった。

ただ何も返事はない……断ったときの言葉の後悔が脳内を駆け巡る。


駅から家へ帰っていると琴音からメッセージが届く。

琴音【しばらくの間は距離を置きたい】

その一文はまるで氷のように冷たく突き放されているようだった。

……まあ仕方がないか、あんな断り方をしたら向こうだって

嫌だろうからな……つくづく自分に思う、なんで俺はこんな俺なんだって。


琴音のことを考えていると同時に思い浮かんでくるのは大野宮さんだ。

……完全に俺の問題ごとなのに大野宮さんが出てくるのは"好き"だから。

だからこそ大野宮さんと直接会うのが気まずいというかなんというか。

この言葉に表すことのできない葛藤に打ちひしがれながら帰宅した。


自分の部屋に入ってからも正解のない正解を探し続けている俺がいる。

週明け、どんな顔で琴音に会ってどんな言葉をかければよいのだろうか。

それ以前に普通に琴音と接することができるのか、そもそもで気ごちなく

大野宮さんとも一緒にいられるのか。様々な不安が俺の頭に浮かんでは

消えて浮かんでは消えてを繰り返す。どうしてこんなことになって

しまったのだろう……悪いのは誰でもないからこそこの感情の

はけ口に困っている自分がいた。


結局、その日は誰ともメッセージすらせずいつもより早い時間に

眠りについて考えを明日の自分に託そうと願ったのだった。

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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