#15 ライブ~後編~
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「静かな恋愛~朝にしか会えない君と~ 」をどうぞ!
大野宮さんと曲について話しながらライブが始まるまで過ごす。
「テンション高くなってきた。今なら何でもできる気がする!」
そう返事をする大野宮さんの文字だけでなく様子からもわかる。
もちろん俺もライブは楽しみだが、何よりも好きな人と一緒に共通の
趣味のことをしているこの時間がたまらなく楽しいのだ。
ライブも含めて永遠にこの時間が続けばいいのにと思うくらいだ。
数分後、会場に"携帯電話はマナーモードにするか切ってください"という
ご恒例のアナウンスがあった後、ステージが赤く光りながら
俺たちの好きな歌手とそのダンサーたちが登場した。
その瞬間、会場は一気に熱気に包まれる。あちらこちらからは
楽しそうな悲鳴が聞こえる。ライブ自体が初めてということもあり
俺は息をのんでその様子を見守る。
すると何の予兆もなく音楽が流れ始める。イントロを聞いた瞬間にわかった。
俺が一番好きな曲だ。大野宮さんが俺の顔を見てニコリと笑う。
やばい、このライブ本当に楽しすぎる。最初なのにテンションが高ぶっていると
歌手「皆さんこんにちは!まずはいつもの曲から!」
と歌手が観客を盛り上げて歌い始める。
周りも歌手に合わせて口ずさむ人もいた。
俺も楽しくてつい口ずさんだりリズムに乗って体を揺らしていた。
大野宮さんも俺よりも大きく体を揺らしてリズムを取っていた。
サビになると一段とリズムが早くなり周りのペンライトも早くなる。
それにつられて俺はどんどん感情が高ぶっていくのを感じた。
ラスサビでは楽しすぎて口ずさむではなく完全に一緒に歌っていた。
一曲目が終わると拍手大喝采。俺も全力で拍手を送る。
初めてきたけどライブってこんなに楽しいものなんだ。
歌手「改めまして皆さんこんにちは!短い時間ですがライブ楽しんでください!」
これまで曲以外の場面で声を聴いたことがなかったので全然声の
イメージがつかめなかったが、期待していた何十倍も美声だった。
やっぱりこの人が歌ってるから勇気づけられるのかなと思った。
歌手「それでは続いての曲はこの曲です、どうぞ!」
そう言ってステージのスクリーンに映し出されたMVは新曲のもので
何回も聴いてきたものだからすぐにわかった。
隣にいる大野宮さんが肩をたたいて俺に一枚の紙を見せる。
「新曲だけどこの曲が一番好き!」
そう書いた紙を見せながらニコリと笑う大野宮さんに心奪われる。
これじゃあライブどうこうじゃなくて大野宮さんどうこうに
なってしまうよと思いながらも歌手の美声を聴きながらMVを見る。
実は言うと一番最初にMVを見ていこう聴くのは音楽アプリだったため
しっかりとはMVを見たことがなかったのだ。
それでいて気が付かなかったけど歌詞では男性が想いを秘める女性に
対して歌っていたがこの曲のMVは逆だった。
でも二人とも互いの気持ちは同じというところにわくわくを感じた。
その曲が終わり俺はすぐに大野宮さんに話す。
俺「この曲のMV全然見たことなかったですが、めちゃくちゃいいですね。
大野宮さんが好きだという理由もわかります!」
俺がそう言うと"うんうん"とうなずいて笑いかけてくれる。
やっぱり大野宮さんも話すよりもライブを楽しむ方が勝っているのだろう。
それからも何十曲という曲を歌って大いにライブ会場を盛り上げる。
その時間はとてもあっという間で気が付けば終わりの時間に近づいていた。
歌手「それじゃあ最後の曲、行きましょう!」
神様のいたずらか最後のその曲は、俺と大野宮さんが出会った日に
大野宮さんが聴いていた曲だった。
もともとは好きな歌手の歌だったが"知っている"程度だったが
大野宮さんと出会ったあの日から思い出す度に聴くようにしていた。
もちろん、一番好きな曲は変わっていないがそれでもこの曲は
俺の中ではかなり好きなものになっていた。
前奏中、大野宮さんが文字を書いた紙を見せてくる。
「この曲、凌君と初めて会った日の曲だよね」
俺「えっ!?覚えていたんですか!?」
大野宮さんは笑ってスラスラと文字を書く。
「忘れるわけないでしょ。いきなり電車の中で話しかけてくるから
びっくりしたけど今ではこうやって一緒にライブまで来れて
楽しくてそっちの方がびっくりしてるかも」
俺「あの時はすみませんでした、でもあのことがなければ
確かにこうやって一緒にライブに来れませんでしたからね」
俺がそう言い終わったタイミングで最後の曲が始まる。
サビの途中、大野宮さんと顔を見合わせてお互いに笑う。
この時間がたまらないほど楽しい。
そして最後の曲も終わり歌手があいさつをして舞台裏に行った。
それを見て俺は帰る準備をしていたが大野宮さんは一向に準備をしない。
俺「帰る準備しないんですか?」
俺がそう尋ねると大野宮さんは俺を静止させる。
すると周りからは"アンコール"という声がだんだんと大きくなってくる。
もしかしてアンコールがあるのか!
俺はすぐに帰る準備を止め、周りと一緒にアンコールと唱え始める。
読んでいただきありがとうございました!
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それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




