表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シングルマザーが転生した冒険者は女神様でした!――猫と娘と世界を救う物語  作者: 織田珠々菜
序章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/116

序章 ー別れ

 暑い夏が続いていたが、今日は待望の雨。


 雨で涼しさを期待したが、予想以上の大雨だ。


 昼間から、外はどんよりと暗く、


 窓の外で、雨音が強く打ち付けている。


 キッチンで夕飯の支度をしながら、


 リビングにあるテレビのスイッチを入れた。


『この後さらに、百五十ミリから二百ミリを超える大雨となり


 河川増水や床下からの浸水、土砂災害の恐れもあり警戒が必要です。』


「ママー?今日のご飯なーにー?」


 大雨の不安をよそに、献立を気にする娘。


「今日は、オムライスだよー。手を洗っておいで」


「ニャオ~ン」


 猫のリオも、足元をスリスリしてゴハンをおねだりする。


「手洗うついでに、リオにゴハンあげてくれる?」


「はーい」


 娘は慣れた手つきでリオの器を満たし、洗面所へと向かった。


 シングルマザーの私は、小学校五年生になる娘のレイと二人暮らしだ。


 二人ともテーブルに着くと、手を合わせる。


「いただきまーす」と、娘がスプーンを手にした。


 その時――。


 ゴゴゴゴゴゴ……


 五臓六腑を揺らすような低い震動が、地底から突き上げてきた。


  「えっ……」


  顔を上げた瞬間、壁が、天井が、轟音と共に爆発した。

   

 視界が茶褐色に塗りつぶされる。

 衝撃。圧迫。肺の中の空気が強制的に押し出される。


 一瞬のうちに、家の中に土砂が入り込み、全く何も見えなくなった……。

 そして、息もできない……もがくことも許されない……。


 (こんな事ならもっと早く逃げれば良かった……。)


 まだ大丈夫だろうと、どこかで高を括っていた自分を悔んでも遅かった。


 レイは無事なのだろうか? 呼びたくても声も出せない。


 ごめんね……レイ、リオ、ごめんね……。


 深い闇に沈みゆく意識の淵で、どこか遠くから、

 優しく透き通った声が聞こえた。


 『大丈夫だよ……』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ