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Numbers  作者: 雨のち晴れ
双子のnumbers

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悪態

野外実習から1週間が経った。今回の野外実習の事件はnumbers本部から高等部と中等部の全生徒に伝えられた。そして、吉沢が精神が崩壊した高砂のお見舞いに来た。気分転換へと街に繰り出した吉沢と高砂。しかし、一部の生徒の間では吉沢と高砂の2人を良く思っていない者もいる。そして、この事を切っ掛けにあらぬ方向へ動き出す。ここに新章【双子のnumbers】が幕を開ける

【野外実習から一週間後】


死者数名と重傷者多数という最悪な形で終了した野外実習。

この事は、中等部を始め高等部の全生徒にnumbers本部から説明があった。

そして、一ノ瀬真斗、柊木桃花、姫崎楓、九条椿の4名は救出された時に重傷者の中でも酷い状態で、今もこの4名の意識は戻らないでいた。

特に楓に関しては、他の者とは違いマナの枯渇に加え両足の損傷がひどく、油断を許さない状況だ。

そして、自らのイリュージョンウェポンのグリモアによる選択を迫られた事により、精神が崩壊した高砂百合は皆とは別の部屋に居る。そんな中、高砂の病室に1人の生徒が入ってくる。


【コンッコンッ】


「失礼します。」


高砂の部屋に現れたのは吉沢豪だ。彼は、野外実習が終了した翌日から毎日高砂の見舞いに来ている。今日も、手には花束持って高砂に会いに来ていた。吉沢が来たことによりnumbersの職員が気を使って部屋を出ていく。


「何かありましたら私共にお知らせください。」


「はい。いつもすみません。」


「いえ。早く良くなるといいですね。それでは。」


部屋には高砂と吉沢の2人だけとなった。高砂は車椅子に座り窓から外を見ている。その様子の静かに見守る吉沢。吉沢は持ってきた花を入れ替えていてお互い何も話さず時間だけが過ぎていく。そして、


「百合、今日もいい天気だな。散歩にでも行くか。」


吉沢は、高砂の膝の上にブランケット掛ける。そして、病院の外へ行き街中を散歩する。何も話さず、静かに車椅子を押していく吉沢。車椅子を押す吉沢の手は強く握られていた。


「ごめん、百合。俺が馬鹿な考えさえしなければ百合はこんな事にならなかったはずだ。すまない。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


吉沢の声が聞こえているのかいないのか高砂は反応さえしない。街には、下校時刻もすぎ街には学園の生徒達もちらほら居る。そんな中、すれ違う生徒や2人の姿を見かけた生徒は2人に向けて辛辣な言葉を発する。


「ねぇ、あの子が高槻君を殺した子でしょ?よくこの街に居られるわね。」


「自分だけ助かって満足してるのかしら。それにあの目つきの悪い男の子が馬鹿な事をしなければA組の生徒達は助けに行かずに済んだんでしょ?本当に何様のつもりなのかしら。」


「あの女子生徒も何か話せなくなったんだって?本当かよ?ただ自分が責められるのが嫌で話せなくなってるフリしてんじゃね?」


「あはははは。あり得るな!責任逃れしてるだけだろ!」


そんな言葉を聞いた吉沢は高砂を庇うように前に出て怒鳴る。


「何だとコラァ!俺の事は何とでも言えよ、でもな百合の事を侮辱する事だけは許さねぇ!」


「うぉ!こわっ!負け犬ほどよく吠えるって言うけど本当だな!こりゃ笑える!」


「それな!お前らの育ちがよくわかるぜ!都合が悪くなればだんまりを決めて、『私は被害者なんですぅ~。だから私は悪くないんですぅ~』って思ってんだろ!?最低だぞそこの女!あはははははは。」


「言わせておけばテメー等好き勝手言いやがって・・・。百合の気持ちも知らねーで!」


「そんなん知ったこっちゃーよ!それに違うって言うなら何か言い返してみろよ!?言えないんだろ!?なら図星じゃねーか、この【人殺し】が!」


「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


高砂が人殺し呼ばわりされた事で完全にキレてしまった吉沢が殴りかかろうとした時、高砂が吉沢の服を掴んで止める。その目には涙が浮かんでいた。


「百合!何で止める!?こいつらだけはぜってぇ許さね!殺してやる!」


その言葉を聞いて、高砂は更に吉沢の洋服を掴む手に力を入れる。その反応見て吉沢も目に涙を浮かべる。


「――――――――――――――――クソッ。」


「あははははは!こりゃ傑作だわ!良かったな、そこの人殺しに止められて!危うくお前も人殺しになる所だったぞ!そいつに感謝しろよ!全く、これだから馬鹿の相手はしたくなか・・・・・・・・・・・・グエッ」


【ドゴンっ】


突如、吉沢達に悪態をつく1人男子生徒が吹き飛んでいく。


「通行の邪魔だ。退け!殺すぞ。」


「ちょっと、佐藤君!?」


そこに現れたのは、高等部の佐藤幸一、夜桜紅葉、椎名菖蒲、相沢空木、そしてコートこそ着てないがnumbers1の松風栞菜だった。


「ねぇ、君たちそんなにこの子達の事を悪く言わないでよ?

これじゃまるで弱い者いじめみたいじゃない?そーいうの私、許さないんだ。何なら、今そこに居る彼の代わりに私が相手してあげようか?私も、そこの女の子がこうなっちゃったのに責任感じてるんだ。」


「栞菜さんまで!ダメですよ!栞菜さんが暴れたら本当に死人が出ちゃいますよ!」


佐藤と栞菜を必死に止める夜桜。椎名と相沢は完全に引いている。


「あら!?そう!?それはまずいわね。良かったね君たち、命拾いしたわよ!紅葉ちゃんにお礼を言いなさい。」


「いててててて。何なんだよあんた達は突然出てきて殴るなんて、頭どうかしてんじゃねーのか?」


「あぁん!?通行人の道を塞いで、弱い者いじめしているお前等の方のが頭いかれてんじゃねーのか?」


「何だと!?俺達は、こいつらに本当の事を言ってたまでだ!それの何が悪い!」


「ねぇ、だからこれ以上私を怒らせないでよ。本当に殺すよ?君たち知ってる?街でのイリュージョンウェポンは構築することが許されてないの、ただ一部の人間を除いては。」


「んなこと知ってるよ!だからオメー等だってイリュージョンウェポンは構築できねーだろうが!」


「そうね、出来ないわね。彼らには・・・。でもね、私は出来るの?なぜだかわかる」


「なぜだ?そんなの知らねーよ!」


「それはね、私がnumbers1だからよ?この意味が分かる?」


「numbers1・・・・・・。フンッ!そんな嘘には騙されねーぞ!ハッタリかましてんじゃねーよ!オメー等もボコボコにすんぞ!俺らはなぁ、高等部3年なんだ!オメー等より強いんだよ!」


「はぁ、バカにつける薬が欲しいわね。いいわ、愚かにもnumbers1に喧嘩を売った君たちに教えてあげる。」


「栞菜さん!ダメですよ!それを着ちゃったら私達も止められないじゃないですか!」


栞菜は、夜桜の言葉をよそに自分のバックからnumbers1のコート出して羽織る。そして、


「どう?これなら信じてくれるかしら?」


「――――――――――――――――――――――――。」


栞菜がnumbers1のコートを着た途端、威勢の良かった男子生徒が黙る。その顔には冷や汗が出ており、全身震えていた。


「・・・え・・・・いや・・・・・その・・・・・あ・・」


「さて、何だっけ?確か、君は私達より強いんだっけ?なら今ここで試してみましょう。さっきも言ったけど、一部の人間numbersはイリュージョンウェポンを使う事は許可されてるの、だから使わせてもらうわね?私もまだ死にたくないから。」


「来なさい、童子切安綱」


すると、栞菜の手には禍々しいオーラを放つ漆黒の日本刀が現れる。


「――――――――――――――――すみませんでした。」


威勢よ良い男子生徒、その他悪態をついていた男子生徒や女子生徒は栞菜に土下座をした。


「「「すみませんでした。私達(俺達)が悪かったです。どうか許してください」」」


「別に私は悪態をつかれたわけじゃないからいいけど、どうする豪君?君が決めていいよ?殺しはしないけど、私の権限でnumbers本部に引き渡してイリュージョンウェポンを没収させる事は出来るわよ?」


「そ、そんな・・・・。それはいくら何でも・・・そこまでしなくても・・・。ハハハハハっ」


「いや、テメー等にそんな決定権はねーんだよ!numbers1が言ってんだ決めるのはnumbers1だ。恨むなら、テメー自信を恨めよクズどもが。」


「んで、どうする豪君?」


「――――――――――――――――もういいです。病院に帰ります。」


「そう、良かったわね君たち。豪君が君たちより大人で。感謝しなさい。」


「・・・・・・は、はい(覚えていろよクソガキが)」

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