予想だにしなかった出来事 【B班視点】
A班達と別れて黙々と歩き続ける真斗達B班。道中、真斗の周りは溢れんばかりの女子生徒達が固める。そんな中、最後尾の吉沢達の姿が無いことに一部の生徒が気が付く。その時、予想だにしなかった事が真斗達に降りかかる。
山の中を黙々と歩いていくB班。道中では、我先にと先頭を歩く真斗の周りを囲む女子生徒達。九条は、周りを警戒しつつ生徒達の中団に位置どる。高砂は、だいぶ後ろの方に居てビクビクしながら歩いている。その後ろ最後尾には、吉沢達三人がやる気なく歩いている。
「漆様、いつも学園が休みの日は何をしてお過ごしなのですか?」
「ん?休みの日?休みの日か・・・。まぁ、大体はnumbersの任務かな。任務が無い日は、修行したり妹と出かけたりしてるかな。」
「休みの日まで任務。さすがは漆様!私達の為に、休みの日まで働いているとは。」
「そ、それより、漆様は妹さんが居たんですね?どんな方なんですか?やはり漆様の妹さんだから、容姿も良くて、頭も良くて、とても強くて素敵な方なんですよね?」
「あー、まぁ否定はしないがちょっと問題児でもある。」
「問題児ですか?」
「あぁ、極度のブラコンだ。あれには参っている。隙あらば、俺の布団に入ってくるし、油断してると風呂まで覗かれる。どうにかならないものかと悩んでいるんだがな。」
「な、な、な、何その最高なプレイ。羨ましい。でも、わ、私なら漆様が使ったお箸や、コップ、さらには歯ブラシまでベロベロに舐め回すけど・・。」
「あんたそれキモイよ!」
「な、何よ!あなただって、漆様が使ったお箸が落ちてたら舐めないの?」
「愚問ね!もちろん舐めるわよ」
「でしょ!?そして、漆様が使ったお箸を仏壇において毎日拝むわ。漆様!ぜひ、今度ご使用になられているお箸を私にプレゼントしてください!」
「あーーー!何よ貴方!抜け駆け禁止よ!あなただけずるいわ!なら私は、漆様が毎日使っている枕をください!毎日寝る前に、クンカクンカして寝ますから!いいですよね?」
「いや、どちらもあげないよ!?そんなのが妹ばれたら、俺が殺されるから。」
「くぅーーー!妹さんが羨ましい!漆様の枕を毎日、クンカクンカ出来るなんて!漆様、私を養子にしてください!」
「「「私も!」」」
「い、いや・・・・・。そんなに妹が出来たら、16歳にして破産しそうなんだが・・・・。」
「その辺は大丈夫です!毎日、クンカクンカすれば私は24時間働きます!本当です!」
「「「私も!」」」
「あのね君たち、今は野外実習の時間だよ?もうちょっと緊張感を持ってもらわないとだな・・・・・・。」
「何言ってるんですか!?魔物が出て来ても、漆様ならあっという間に倒せますって!」
「それはそうだが、それだと野外実習の意味が・・・。」
「きゃーーーー!否定しないところがまた素敵!」
「漆様!私を彼女にしてください!」
「「「私も!」」」
「妹に殺されてもいい覚悟があるならね・・・。はははっ」
「覚悟はあります!1秒でも漆様の彼女でいられたのなら私は死んでも構いません!」
「「「私も!」」」
「いや、命を大切にしなさいよ。それに俺は妹を犯罪者にしたくは無いのだが・・・・。」
女子たちが大盛り上がりの中、男子たちはというと・・・。
「くっそーー!漆様、ハーレムじゃねーか!羨ましい。」
「俺もモテたい!」
「あー俺、近藤さん狙ってたのに漆様が相手だと勝てる気がしない。さらば俺の初恋。」
「まぁ、大体女子はみんな漆様が好きだからね。あのルックスで、頭も良くて、それに何よりすごく強い。そんな人相手じゃ、僕たちは見向きもされないよ。」
「呪われろ・・呪われろ・・・呪われろ・・・・・・」
「げっ!斎藤が狂い始めたぞ!スゲー顔して、最悪なこと言ってやがる。」
「呪われろ・・・・・呪われろ・・・呪われろ・・・・。」
「ひゃーー!斎藤の手から何かが出てる気がする!」
「こうなったら高砂!斎藤を止めさせろ!って、あれ!?委員長居なくね?」
「あ!本当だ!居ないぞ」
「それに、吉沢達も居なくね?」
「マジだ!迷子か?」
「これってもしかしてやばいんじゃね?」
「あぁ、漆様に言ったほうがいいな!」
「おーーーーい!漆様!いいんちょ・・・・・」
【ガサっ】【ガサっ】【ガサっ】【ガサっ】【ガサっ】
「ん!?」
「ギャゃゃゃゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁぁああああああ」
男子生徒が、高砂達が居なくなったことを報告しようとした時、草むらから数体の魔物出てくる。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「で、で、で、でたーーーーーーーーー!魔物だーー!」
「何!?魔物だと!」
「た、助けてくれーー!」
「ギャャャャャャャャャャャャャぁぁぁぁ」
「各自、イリュージョンウェポンを構築しろ!」
「え!?え!?何!?何が起こってるの!?魔物!?」
「イリュージョンウェポンが作れた者から5人1組防で御の陣を取れ!」
「防御の陣って、この前授業でやったやつ?」
「そ、そうだよ!早くイリュージョンウェポンを構築して陣形整えないと!」
「「「イリュージョンウェポン」」」
生徒達は、慌ててイリュージョンウェポンを構築して各グループを作り防御の陣の隊形をとる。それでも、まじかに魔物が現れた生徒たち数名はパニックのあまりイリュージョンウェポンを構築出来ていない。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。し、死にたくない」
「だ、誰かーーーーーーー!」
悲鳴をあげる男子生徒達の所に、1人の生徒が向かっていく。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
【ザシュっ】
【ボトッ】
男子生徒の所に現れたのは、即座にイリュージョンウェポンを構築した椿だった。
「大丈夫!?怪我してない?」
「あ、あ、ありがとう、九条。助かったよ!」
「油断は禁物よ!すぐにイリュージョンウェポンを構築して防御の陣を作って!その間、私があの魔物を引き付けるから」
「あ、あぁ。わかった」
(この森では、円月輪は投げられない。なら、近接戦闘で殺るしか・・・。大丈夫、修行した時みたくやれば私だってうまくやれる!)
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
【ザシュ】【ザシュ】【ザシュ】
次々と慣れた手で魔物を倒していく椿。それでも、後ろから何体も出てくる魔物達。さすがに1人では対応できないとみた椿だったが、遅れて真斗が到着する。
「無事か、椿ちゃん!」
「はい!私は何ともありません。平気です!」
「よくやった!」
真斗は、パニックなることなくいち早く状況を理解してクラスメイト達を助けた椿の頭を撫でる。
「えへへへへへへへへへへへへ」
顔がニヤけ顔になる椿。その顔は物凄くだらしなかった。
「九条さん、すごいね!」
「かっこいい・・・・・・・。」
「ほ、惚れた・・・・。」
「俺、九条さんの事好きかも・・・・。」
「俺も・・・・・。」
ここに来て、男子生徒から九条人気が爆上がりする。
(真斗さん、どうしますか?いくら何でもここだと場所が悪すぎます。)
(そうだな。もう少し上に行った所に開けた場所があるからそこまで移動するぞ!殿は任せて平気か?)
(大丈夫です!任せてください!)
(オーケー!ずいぶんたくましくなったな、椿ちゃん!)
(えへへへへへへへ。それほどでも。もっと頭を撫でてもいいんですよ)
(そうだな、この野外実習が終わったらな)
(やったーー!俄然やる気が出てきた!うぉぉぉぉぉぉぉ!)
(ははははははははははは。)
「いいか、みんな!もう少し上に行った所に開けた場所がある!そこまで全速力で走れ!先頭は俺が行く!そして殿は椿ちゃんが務める!では行くぞ!」
「「「はい」」」




