いきなり野外実習?
担任の桜子の挑発により、まさかのイリュージョンウェポンを放ってしまった楓。そんな絶望的状況を救ったのは、なんとnumbers2の柊木とnumbers7の真斗だった。2人はいったい、何の目的で現れたのか?そして、柊木達の話しを聞いて楓達クラスメイトは何を思うのか?波乱の野外実習が幕を開ける。
「えー、みなさん。聞いてください。今日私達がなぜここに来たかというと・・・・・・。」
つい、五分前の空気とは違い皆真剣な趣で柊木の言葉に耳を傾ける。
「えーとっ、来月の五月三日から学園から見える後ろの山で野外実習を行います。」
柊木の一言でクラスがざわつき始める。
「野外実習ってなんだよ?」
「いきなりすぎて、意味わからねーな?」
「学園から見える山って確か・・・・。」
「あぁ、確か魔物が出るな。」
「魔物!?私、魔物討伐とか無理なんですけど。」
「俺だってやったことねーよ!」
「そうよね、だってあの山には近づくなって決まりだし。」
「そんな所で何をしようって言うんだ?」
「皆さん、落ち着いてください。今から順に説明いたしますから。」
動揺する生徒達に柊木は落ち着くよう指示して、説明を始める。
「まず初めに、実習とは言ってはいますが何も皆さんだけでどうにかしろというわけではありません。ちゃんと、この私柊木とnumbers七が引率でついていきます。」
「よかったぁ・・・・」
「numbersも一緒なら心強い!」
「漆様がついて来てくれる!ここはいいとこ見せないと!」
「そ、そうね!ここで活躍して、漆様に褒めてもらうんだから!」
「何よ、あんた!一人だけ抜け駆けする気!?」
「あなたこそ何よ!自分が弱くて活躍できないからって僻まないでよね!」
など、女子生徒達は真斗にいいとこ見せてお近づきになろうと必死になっている。
「ゴホンッ。えー、何人か勘違いしている生徒が居るみたいだから言っておくが、実習はあくまで魔物を間近で見て慣れてもらうだけだ。君たちでは、到底かなう相手ではない。魔物が現れたら、私達numbersが処理する。」
「すみません!質問です!」
「ん?何だい?」
「魔物が出てきたら、弱そうなやつでも俺達は見てるだけですか?」
「あぁ、そうだ!ただ見ているだけだ!現に、見た目だけで弱そうと判断しているようでは真っ先に君が死ぬことになるぞ!魔物もバカではない。なめてかかっている者や、一番弱そうな人間をまず殺しにかかる。決して侮ってはいけない。いいな!?」
「はーい。」
「よし、続けるぞ。まず、このクラスを二つの班に分ける。そして、各班にそれぞれ私か彼がついていく。もちろん、先頭は私達だ。君たちは私達に離れずついて来てくれ。そして、魔物を数体倒したら実習終了だ。なーに、魔物と言っても低レベルのゴブリンや、オーク達しか出ないだろ。何の心配もない。ここまでの事で何か質問がある生徒はいるか?」
クラスメイト達はお互いの顔を見渡す。どうやら誰も質問をしそうにはないようだ。
「そして、実習までの期間で、魔物の事を各自調べておいてくれ!学園、それから図書館にも資料があるはずだ。実習は各クラスごとに行い、君たちのクラスは一番最後になる。一日がかりになるから各自気を引き締めて望んでくれ!いいな!」
「「「はーい!」」」
「よし、では説明は以上だ。では、私達はこれで失礼する。後は渡辺先生にお任せします。」
こうして、二人はドアの方へ歩いて行こうとしたき柊木が桜子に釘をさす。
「渡辺先生、くれぐれもこれから先姫崎楓を刺激する発言をしないでください。次は本当に死ぬかもしれませんよ。それと、虐めは論外です。将来優秀なnumbers候補の生徒達を潰すなどもってのほかです。」
「わ、わかりました。気を付けます。」
そして、この後は普通に授業が行われ放課後になる。生徒達は家へと帰っていく。そんななか、楓と椿と高砂は三人で帰っていく。
「ねぇ、楓ちゃん。実習訓練・・・・・緊張するね。」
「そう?私は全然しないけど?」
「そりゃ、まぁ楓ちゃんは強いからいいけど私なんかまだ魔物とは一回しか戦った事ないし。」
「私も、二年前に一回戦っただけだよ?その時は生死にかかわる戦いで必死だったからあんまり覚えてないんだけど。」
「え?そうなの?ちょっと意外かも。楓ちゃんの事だから真斗さんの仕事を一緒に手伝っているのかと。」
ここで、numbers7が真斗だとは知らない高砂が二人に向かって疑問を投げつける。
「お兄さんの仕事って?」
「え!?あ、あぁ。あれよ、ほらアルバイト!私達、親が居ないじゃん、だから兄さんが魔物討伐の依頼をして生計を立ててるの。こ、この前夕方から出かけたじゃない?あれは、アルバイトに行ってたのよ。試験は最下位だけど、弱い魔物なら兄さんでも倒せるしね。はははははは。」
「そ、そうなんだよね!楓ちゃんの家は、真斗さんが働いて生計立ててるのよ。はははははは。」
急遽思い立った言い訳を苦笑いしながら話す楓と椿であった。
「そ、そうなんだ。大変だね。」
「ま、まぁ、何とかなってるから平気よ!それより、椿ちゃんはそんなに心配なら一緒に修行する?夜桜さんも居るし。前回は兄さんに止められたけど、今回は正当な理由があるし。」
「うん!そうだね!あたしも修行する!魔物を見ても怖気つかないようにしないと!百合ちゃんはどうする?」
「え!?わたし?じゃ、じゃぁ少しだけ。一時間ぐらいしたら帰るね。妹の面倒も見ないといけないし。」
「百合ちゃん妹が居たの?」
「え!?う、うん。一つ下の妹と今年7歳になる妹が一人。」
「三姉妹か・・・。いいな。あこがれるな・・・。私なんて、言う事の聞かない弟が一人だよ。」
「それ、私初耳なんですけど?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「うん、聞いてない。」
こうして、三人は夜桜を含めこれから毎日四人で修行することにした。




