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Numbers  作者: 雨のち晴れ
王立学園編
16/24

帰り道

この世界は、魔物が蔓延る世界である。故に魔物と人類の争いが幾度となく繰り広げてられている。そんな世界で、人類は対魔物に対抗する手段としてイリュージョンウェポン(幻想武器)を神から授かるのであった。しかしそれは成人になるまでの子供たちのみ授かる事許されており、成人を迎えた者は自然と使えなくなる。マナという能力により創り出され、各々が創造する物一つだけ与えられる唯一の対魔物に特化した武器である。全ての子供が創り出されると言うわけでもなく、何かしらの力が働いて創り出されるもの。その何かしらの力と言うものは未だに解明出来ていない。そんな中で今日もまた一人の少年が理不尽なこの世界で必死に生きているのであった。

外に出た真斗はまず、周りのゴブリンを一掃していく。そして、椿の母親の所に行って回復させる。その後、母親に声をかける。


『素敵な娘さんですね、きっとお二人の育て方が良かったんでしょうね。後の事は僕に任せて下さい。娘さんも必ず元通りにします。死なせはしません。』


『あぁぁああ、ありがとうございます。娘をどうかお願い致します。』


そう母親が言った後、真斗は椿の所へ向かう、その途中で何体ものゴブリンが真斗に近づくのだが、真斗のドラグーンバレットで、ゴブリンは次々と生き絶える。


ドラグーンバレットとは、真斗が編み出した技で、追尾型の銃がいくつも現れ、標的を攻撃していく。今作り出せる限界は今のところ十個だ。


そうして、真斗は椿の所に辿り着き、

『よく頑張ったね!偉いね』と言って、椿を回復させる。


『えっ?えっ?えっ?Numbersのお兄さん?最下位のお兄さんがNumbers?』


『そうだよ、最下位のお兄さんだ!そして、Numbers七でもある。普段はフードを被って、顔を見せない様にしてるけどね!そうしないと、楓でに怒られちゃうから。あ!そういえば、うちの楓も椿ちゃんと同じ学園の一年生なんだ!』


『楓?楓って、姫崎楓ちゃんの事?』


『おっ?楓を知っているのか?まぁ、あいつは中等部じゃ、有名だからなぁ。』


『はい、知ってるも何も、同じクラスで席も隣りです!それにすごく強くて、優しくて、カッコよくて、私の憧れなんです。私も楓ちゃんみたく強くなりたくて!あっ!そうそう!それと、とてもブラコンでも有名ですよ!話す時は、いつもお兄さんの事ばかり話すんですから。オリエンテーション時も、お兄さんの話しをしてる時は興奮して鼻血を出してました。でも、楓ちゃんの興奮する気持ちすごく分かります。』


『はっはっ・・・・・。興奮して鼻血を出すとか、あいつは馬鹿なのか・・・。あいつの将来が心配だ。』


『それほどお兄さんの事が大好きなんですよ。楓ちゃんは!』


『それなぁ・・・・。家でもあいつは俺にべったりなんだよ、抱きついてきて話してくれない。兄としては、、はやく兄離れしてもらいたいんだけど。はっはっはっ』


『・・・・・・・抱きつく。べったり。羨ましい。』


『ん?何か言った?』


『あ、いえ何も。それよりこれからどうしますか。まだ全然、魔物居ますし、私のマナ切れちゃったし。』


『あー、これくらい一人で十分!』


『えっ?お兄さん一人で?無茶ですよ!魔物が多すぎます。』


『平気さぁ、これくらい。Numbersならこれくらいの魔物は、一人でやらなきゃならないしね。』


すると両手に銃を構築する真斗


『えええええええ?何も言わずに武器を?それに銃を二丁??』


そう椿が言ってると、真斗が攻撃を始める。

みるみるうちにゴブリンとオークの数が減っていく。椿が目を丸くして、


『えええええええ!嘘でしょ?私は夢でも見ているの?たった一撃で?しかも速すぎて見えない。こ、こ、これがあのNumbersの実力なの・・・・。』あっと言う間に辺り一帯な魔

物を倒した、真斗であった。


『ふぅ。こんなもんかな。お疲れ様、椿はちゃん。もう平気だよ!』


もはや周りには、ゴブリン一匹すら居ない。


『・・・・・・・。』椿は放心じょうたいであった。


『椿ちゃん?』


『えっ!?あ、あ、はいお疲れ様でした。あまりにも凄すぎて、あいた口が塞がらなかったです。はっはっはっ・・』


車内に居る他の人達もあいた口が塞がってない。


『うおーーーー!すげーーーー。やるじゃねーかお兄ちゃん!』


『助かったよ、兄ちゃん!』


『良かった、私達生きてる。本当に良かった。ありがとうございます。Numbersのお兄さん。』


みんな、真斗に感謝するのであった。その後、救助隊がきて隣町までまだ、距離があり過ぎると判断して、みな歩いて王都に戻るのであった。歩いている時も皆の興奮が収まらず、真斗と椿ちゃんの近くには、人が集まり先程の戦闘の話しをしている。すると複数の成人男性が、


『いやー、お嬢さんの勇気には感服したよ!普通、あの場面であんな決断誰も出来ないよ。おじさん達は、パニックになってて逃げる事に必死になっていたからね。』


『お姉ちゃん、かっこ良かったよ!本来なら成人の僕達どうにかして、学生さん達を逃さないといけないのに、ただただお姉ちゃんの行為に甘えるばかりで。』


『いえ、私には武器がありましたし、それに学生である以上、戦う手段を持たない人の為に役に立たないといけないので。』

その言葉を聞いた周りの大人は、


『それに比べて、おめーは何なんだよ!このクズ野郎!』


『そうだ!そうだ!まだ12歳の女の子に戦わせたうえに、自分を守れだと?それでも、てめーは高等部の人間か!!』


『恥を知れ!恥を!この悪党が!』


『お前に生きてる価値はねーよ!いま直ぐにでも魔物の餌にでもなって死んじまえ!使えねー能無しが!』


(酷い言われようだな。まぁ、自業自得だしこのままでいいか)


『皆さん、落ち着いて下さい。あのお兄さんだった、必死だったと思います。あれだけの数の魔物がいたんだし。』


すると大垣が


『そうだ!そうだ!そこの三つ編み女の言う通りだ!僕だって必死に全員が助かる道を模索してたんだぞ!少しは僕の事もねぎらえ!クズどもが!』すると真斗が


『やっぱ、てめーは死ね!何なら俺がお前を殺してやろうか?』


『ひぃぃぃいいいい。』


『しっかし、なんて偉いんだ。あんなやつにも手を差し伸べるなんだなんて。まだ12歳にしかなっていないのに。一ノ瀬さんも、そう思うよな!?』


すると話しを振られた真斗は、


『えぇ、まったくを持ってその通りです。まだ、中等部に入ったばかりの女の子があの状況で、あの判断、僕も流石だと思いました。普通の子じゃ間違いなく、出来ないと思います。』


『だよなぁ、あの子は将来きっと強くなる。そして、今よりももっと強くなって、何だったら、Numbersにもなれるんじゃないか?』


『そうですね。あの子ならいずれ近いうちにNumbersになれるでしょう。あの子には、その強さと才能がありますね!』


真斗は真剣な面持ちでそう言った。


『おーい、嬢ちゃん!このNumbersの兄ちゃんが、将来嬢ちゃんのことNumbersになれるってよ!良かったな!』


『えぇ!?いや、わ、私には無理ですよ。真斗さんみたいに全然強くないですし・・』


『そんな事ねーぞ!今日ここに居た誰もがみんなそう思ってるよ!なぁ、みんな!』


『そうだ!そうだ!お嬢ちゃんならきっとなれるぞ!だから頑張れ!』


『きっと、一ノ瀬さんみたいに、強くてかっこいいNumbersになれるよ!私は応援してるからねぇ!』


『お、俺だって応援するぞ!頑張れ椿ちゃん!』


みんな、そう言って椿を絶賛する。


『よかったな、椿ちゃん。みんな期待に応える為にも頑張れよ!』


『私なんかがNumbersになれるかなぁ。でも、みんなの期待に応えたい・・・・。真斗さん、私頑張ってみます。』


『おう!頑張れ!何かあれば俺が手伝ってやる!』そう言って、真斗は椿の頭を撫でた。

そうして、皆それぞれ王都や自分の村に帰って行った

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