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Numbers  作者: 雨のち晴れ
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クズ息子に鉄槌を 其の三

真斗は、夜桜の取り巻き言う、

『おーい、そっちの二人もこっちに来い!』


優しく刺激しないようにそう言いながら真斗は、他の二人に襲いかかろうとしている男達に向けて今度は、左手にイリュージョンウェポンを瞬時に構築し、銃弾を放つ。


すると、その男達も吹っ飛んで行き、二転、三転と転がる。


(えっ!?今何したの?さっきまで、左手に銃は持っていなかったはず。全然分からなかったですわ。確か、一ノ瀬君は構築も遅くて銃弾もすごく遅かった覚えが。一瞬で、イリュージョンウェポンを構築して撃ったの?ありえません事でしてよ。)


すると、他の二人も夜桜と合流して、


『いいか!?ここから動くなよ?すぐに終わるから。』


そう言うと、三人は黙ってコクリと頷く。


真斗は、右手にマナを集中させて、一つの魔法を造る。それを夜桜達のいる場所に放つ。


すると、夜桜が、


『こ、これは何でございまして?』


『ん?これか?うーん、そうだな。必殺技とでも言っておこうか!』あまり多くは語らない真斗であった。


『さーて、こんな可愛い御三方をあろう事か犯そうとしたゴミクズ以下の救いようも無い馬鹿を蹂躙する時間です。』


真斗は大声でそう叫ぶと、佐藤の取り巻き達が、


『ふざけやがって、調子に乗るなの!最下位クズモブ野郎が!イリュージョンウェポン!』


全員が、イリュージョンウェポンを構築する!すると夜桜が声をあげて

『なっ、全員がイリュージョンウェポンを!あんなの勝てるわけなくてよ!一ノ瀬君、逃げて!勝てるわけなくてよ!逃げて殿方は先生達を呼んで来てくださいまし!』


『はぁ?俺が逃げる?この俺が?はー、はっはっはっは!何言ってるんだ、お嬢様!俺がお嬢様方を差し置いて逃げるわけないじゃないか!何言ってくれちゃってんの?本気で怒るよ?』真斗は声高々に笑いながら言った!


『でも、最下位の実力の殿方じゃ・・・・・

あの人数じゃ、Numbersの方でもタダでは済まなくてよ!!』


『あぁ、信用全くねーなっ。まぁ、オリエンテーションの時のあれを見てたら皆お嬢様と同じ反応するか。』と頭をかきながら真斗は言う。


すると、いつの間にか立ち上がっていた佐藤が


『さっきから、ゴチャゴチャうるせーぞ!死んでも後悔するなよ!みんなやっちまえ!』


『おう!死ねー!クズモブが!』


勢いよく飛び出して来る佐藤の取り巻き達、後ろでは夜桜が、


『一ノ瀬君!お願いだから逃げて』と叫ぶ。


そんな夜桜を見て真斗は、優しく微笑み掛ける。


(あぁ、わたくしのせいですわ。わたくしが、ここに来なければこんな事にならずに済んだのに)と目を瞑りながら両手を組んで祈る夜桜であった。


するとどうだろう、次々と地面にひれ伏す佐藤の取り巻き達。


すると佐藤が叫びながら突進して来る。


『クソがぁ!』と言いつつ真斗とに大きく振りかぶった棍棒方のイリュージョンウェポン叩き込む。


しかし、真斗はこれを難なく避けるのだが、


『かかったな、クソモブ!お前がダメなら後ろの三人をやるまでだ!』と、佐藤は三人に向かって全力で走り出す。

真斗が『しまったー!やめろーーー!』とわざとらしく大声で叫ぶと!


佐藤は、『フッハッハッハッハッ!残念だったな、お嬢様方!恨むなら、あの使えないクズノ瀬をあの世で恨む事だ!』


『やめろーーーーーーー!それだけやめてくれーーーーー』と叫ぶ真斗を尻目に、

佐藤は『しねーーーーっ!』と大きく棍棒を振りかぶって夜桜達を攻撃する。

夜桜達もら『キャーーーーーーーッ』と叫ぶのだが、


佐藤が振りかぶった一撃が結界に触れた瞬間、佐藤の頭上から同じ威力の打撃が加わる。


『ぎゃふんっ』と言って、佐藤が地面にめり込む。


(ぎゃふんっ?ププッ!そんなリアクションするの漫画の世界だけかと思ったけど、実際する奴も居るんだなぁ、腹痛ぇは!)


何が起こったか夜桜達は分からず、只々地面にめり込む佐藤を、見つめている。


『だから、やめろって言っただろうに!俺は忠告したからなっ!悪いのは佐藤、お前だ!フンッ!クズが』


この後、道を遮っていた奴らも気絶させて、全員お縄に付けて、木くくりつけた。


そして、持っていた包帯などの救急キットで三人の手当てをしながら、とある所に連絡していた。


『もしもし、柊木さんですか?一ノ瀬です。』


柊木とは、二年前の楓の村が襲撃された時に応援で来てくれたNumbersだ。当時はNo.九だったけど、今はNo.三になっている人物。実力は申し分ない。


『はい、今例の輩達を華麗に成敗して、捕獲してあるので応援お願いして良いですか?

・・・・・えぇ、学園の裏地です。そこに今治療している三人にの女の子も居るので、保護をお願いします。・・・・・、あ!事情が事情なので女子メンバーでお願いします。近藤さんは連れて来ても良いかもですが。いかんせん、輩達が多すぎるので。・・・・・はい、それでお願いします。』


夜桜達は、慣れた手つきで治療をしている真斗を見ていた。


『あー、包帯がもう無いな。少なかったかな。今度からはもう少し持ち歩くか。』


すると夜桜が


『あの・・・・・、一ノ瀬君?さっき何処に連絡していたのかしら?教えて下さいまし?』


『あー?あぁ、まぁちょっと古い友人の所、今からその人達が来るから、お嬢様方はここにいて下さい。うーん、あと治療するのは足だけか、ごめん夜桜、包帯が終わってしまったからこれで勘弁してれ。』


そう言うと真斗は、ポケットからハンカチを取り出して、夜桜の足首に軽く巻く。


『よしっ!これで良いだろ!後は、応援がどうにかしてくれる。色々聞かれると思うが勘弁してくれよ、じゃーなっ!』と言い真斗はその場を後にする。夜桜達が、


『あっ!ちょっと』と言いかけたが、怪我が痛くて立ち上がれない。

そんな事はお構いなしにその場を離れて楓の待つ家へと帰るのだった。


この後、いつも流れで今日あった出来事を楓に話すのだが、相変わらず興味が無さそうだ。


ただ、珍しく兄がイリュージョンウェポンを使ったと言った時は、流石の楓も、


『何で呼んでくれなかったのですか!お兄ちゃんの無双するかっこいい所を目に焼けつけたかったです!』と若干キレ気味に言われた。


(あー、明日から学園どうしようなぁ。何て説明するかなぁ。おそらく、俺がNumbersって事はバレただろうな。面倒くさいな。)

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