Numbers7の少年
この世界は、魔物が蔓延る世界である。故に魔物と人類の争いが幾度となく繰り広げてられている。そんな世界で、人類は対魔物に対抗する手段としてイリュージョンウェポン(幻想武器)を神から授かるのであった。しかしそれは成人になるまでの子供たちのみ授かる事許されており、成人を迎えた者は自然と使えなくなる。マナという能力により創り出され、各々が創造する物一つだけ与えられる唯一の対魔物に特化した武器である。全ての子供が創り出されると言うわけでもなく、何かしらの力が働いて創り出されるもの。その何かしらの力と言うものは未だに解明出来ていない。そんな中で今日もまた一人の少年が理不尽なこの世界で必死に生きているのであった。
『ニ年前』
『きゃぁぁぁぁぁ。。。』
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。』
『ま、ま、ま、魔物がでたぞ!!!』
『に、にぃ、逃げろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ』
『に、逃げろって言ったって何処にだよ!』
『そんなの俺が知るかぁ!と、とにかく逃げないと殺されるぞ。ど、何処だっていい。この場からはなれ・・・ぎゃぁぁぁ』
そう言いかけて、その男は後ろから魔物の攻撃をもろに受け、その場に倒れ込み生き絶えた。
王都アスタリスクから程近いクローネ村で今まさに、魔物の襲撃にあい、壊滅の危機にある。
そして今、王都アスタリスクにあるNumbersの本拠地からの要請で、クローネ村に向けて1人の少年が走り出しでいる。
『チッ。何でこんな夜中に魔物討伐の要請があるんだよ!おかしいだろ!夜中の2時だぞ!
子供は寝てる時間だっての。』
ブツブツと文句をいいながらその少年
【一ノ瀬真斗(いちのせまさと】は走り続けている。
『大体、No.1か2がやればいいじゃんかよ。あいつらだって王都に住んでて19歳だしじゃ十分近いじゃねーか。。。何でNumber7の俺が・・・』
俺は王都から少し離れてるちっぽけな村のベルンに住んでいる。ベルン村からも、クローネ村までは王都と然程変わらない距離あるのだが。
『まぁ、どうせいつも通り忙しいからって言って俺が駆りだされたんだろう。』
実にその通りである。
No.が若ければ若いほど実力は上であり、そのため彼等彼女らは、より難しい討伐によく駆り出されている。
Numbersに属している少年少女は、一般の学生よりも優れた能力があり、王都アスタリスクにとって貴重な戦力である。故にこういった村や街が襲われる討伐依頼は、普通の王都の学校に通う学生にはまず、要請はかからない。王都側がNumbersに依頼する形となる。
そして、少年がベルン村を出て10分位たとうかとした時、ようやくクローネ村が見えてきた。
『さっ、ちゃっちゃと魔物倒して帰って寝損ねた分寝るか。』
『イリュージョン・ウェポン』
すると少年の両手に何処からともなく現れた2丁の浮かび上がる。
『いくぜ!クソ魔物ども!』