268 2025/8/19 日本の競馬を変えた馬
X見てたら今日はサンデーサイレンスの命日との記事が流れてきました。
サンデーサイレンスの細かい経歴とかはちょっと検索かければわんさか出てくるのでw 僕からは簡単にざっと説明させてもらうだけにしときます。
詳しく知りたい方はウィキペディアをご覧くださいw
サンデーサイレンスはアメリカ産の競走馬で、ケンタッキーダービーを含むGⅠ6勝、出走したすべてのレースで1着か2着という優れた成績を残した優駿なんですが、血統の悪さと2歳時の馬体の貧弱さと後脚の飛節が両足がくっつきそうなくらいにXの字に曲がっている事等がアメリカの馬産業界に敬遠されて全く牝馬が集まらず、結局日本の社台グループが購入、日本に輸出されます。
すると初年度産駒フジキセキがいきなりGⅠ朝日杯を勝ったのを皮切りに、最終的には残した12世代すべての世代でGⅠ馬を輩出するという大活躍。
JRAの24のGⅠ競争のうち20で勝利を収め、ディープインパクト、スティルインラブと牡馬牝馬両方の3冠馬を輩出、また海外でも活躍する産駒が現れた事によりクールモアやゴドルフィンと言った世界の有力馬主がサンデーサイレンス産駒をセレクトセールで高額で落札する等、晩年には種付け料と産駒の購買価格、獲得賞金、種牡馬シンジケートの額を合計するとサンデーサイレンスが1年間に動かす金額は100億円を超えたとも言われています。
残した産駒もフジキセキ、ステイゴールド、スペシャルウィーク、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、ダイワメジャー、ハーツクライ、ディープインパクト、ブラックタイド、ゴールドアリュール等が種牡馬としても成功を収め、かつてはいくら現役時に成績が良くても輸入種牡馬には勝てなかった国産種牡馬の立場を逆転させた事が僕個人としてはサンデーサイレンス最大の功績だったと思います。
外国産種牡馬が主流だった時代では極めて少数派だった「過去に日本のGIレースで活躍した馬の仔たちが、今のGIレースで活躍する」という光景がサンデーサイレンスの孫世代以降当たり前となり、「かつて応援していたGⅠ馬の仔を同じGⅠレースで応援する」事が出来るようになった競馬ファンは、いわゆる「推しの馬」とその子、孫と、競走馬の血統により強い親近感を持って応援できるようになり、この事が競馬ファンのすそ野を広げた要因の一つでしょう。
ただ、晩年の3000万円を超えるまでに高騰したサンデーサイレンスの種付け料と、それ以上の価格で取引される産駒達により、社台グループと社台と懇意な馬主が「独り勝ち」し、中小牧場や個人馬主が倒産・撤退を余儀なくされたという負の面も生んだのも事実です。
小さな牧場で生まれた地味な血統の馬が地方からはい上がって頂点に立つ、ハイセイコーやオグリキャップのような馬が生まれてくるような余地はもう無くなったと断言できます。
良くも悪くもサンデーサイレンスは日本の競馬そのものを変えてしまったと言えるでしょう。
そんなサンデーサイレンスの血統も今では曾孫世代が現役、イクイノックスやジャスティンミラノなんかがその世代でも繁殖入りしてたりするほど時代が下がってきました。
サンデーサイレンス亡き後リーディングサイアーを保ち続けた後継ディープインパクトも亡くなり、ポストディープインパクトの位置に立てる程抜け出た存在はまだ出て来ていないのが実情です。
ロードカナロア、キズナ、キタサンブラック、エピファネイア、モーリスといった現在上位の種牡馬に、新種牡馬としてコントレイルが加わって、さらに来年にはイクイノックス産駒がデビューを控えており、サイアーランキング争いも競馬ファンとしては楽しみの一つです。
これから先、もしかしたらサンデーサイレンスの如く海外から強い種牡馬がやってくるかもしれません。
それはそれで、また新しい風として日本の競馬会を変えてくれる事になるんじゃないですかね?
もしそうなったら、それは良い事だと思います。
今回はこんなところで。
ではまた。




