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re:you  作者: 傾考
7/7

6

 崩れ落ちるなにかは、黒い霧の渦を巻き起こす。その渦に血が巻き上げられ、どこかへと消えていく。

 赤と黒の世界に金眼の二人と真っ白な犬が残された。

「やったね、ユウリ。意外と大したことなかったね」

「いや、ジンがいいタイミングで飛び込んでくれたおかげだ。少しでもずれてたら、僕が噛みつかれていたかもしれない」

 いいこいいこ、とイノはジンを撫でる。ジンは気持ち良さそうに喉をならした。

 そんなのどかな光景をユウリはいつまでも眺めていたかった。けれどもいつまでもこの世界にいるわけにはいかない。ジンともお別れだ。

「戻ろう、イノ。長い時間いると僕らが侵される」

「うん、そうだね」

 イノはじゃあねとジンをもう一撫でし、ユウリと眼をあわせた。

 金色と金色が輝く。

 二人は眼を閉じ、再び目を開けると世界は色づいていた。

 猫は動きだし、刀とジンはどこかへと消えていた。

 もちろん血のあともなにもない。


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