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襲撃と疑念

山の傾斜に作られたこの村は、天然の要塞に守られ、魔物に襲撃されら経験がなく、驕りと油断があった。

昨夜、巡回で遭遇した魔物を倒した。

しかし、生き残りに、後を付けられていたのを知らなかったのだ

場所を特定され大群で襲ってきた、侵入後、慌てて入り口を死守する形に、守り切れるのか?

兄弟弟子A「どこから現れた。村の入り口、わかるはずがない」

兄弟弟子B「数が多すぎる、どうにもならない。」

兄弟弟子C「師匠が来るまで、ここで防衛しないと、踏ん張るんだ」

 

璃柚りゆの力は圧倒的だった、村に入り込んだ魔物を切り伏せていく

不器用な、あの子は、無事なんだろうか?巡回から帰って、姿を見かけていない

無事でいてくれ、花嫁姿を見るまで死にきれない

堰き止めていた村の入り口が、完全に崩壊すると、侵入する魔物の勢におされ半壊する

絶対絶命か、大群に包囲され陣形を組んで辛うじて生き残ってはいたが、怪我してまともに動けない。

その中に璃柚りゆもいた、多数を相手に身を削れ、怪我を負っていた。


地響きが、土砂崩れか・・・違う

村の異変に気付き、葉蓮はれは、死を恐れず飛び込んでいく

九連神木流くれんしんぼくりゅう突の型」

信じられない威力だった。一直線に突き破っていく

一瞬で倒さたことで、魔物は恐怖に駆られて、散っていく

だが、数が余りにも多かった周りを囲まれ一斉に襲ってきた

いつもなら、足がすくみそうな状況、今の私は、不思議と自信しかない、会得した技を繰り出す。

{堅の型」岩の如く、全ての攻撃を受けきり、「突の型」周囲の魔物が跳ねとぶ

人影が、囲まれた仲間の元に駆け寄る。

兄弟弟子D「葉蓮はれ、無事だったのか」

兄弟弟子E「師匠が探していたぞ」

璃柚りゆ「泣いてないか?痛いとこはないのか?一目顔を見れてよかった」

「お父様、安心してください。私が何とかします」

兄弟弟子達「数が多すぎる。逃げるんだ」

父の姿を見て安心した、やれるだけ抵抗してみせる諦められるか

「突の型」包囲を突き抜け・・姿が見えなくなる

兄弟弟子達「無茶な、命を捨てるとは」

武器の撃ち合う激しい響き、音が止む・・・命を落したのか・・言葉を失った

不安に包まれたその瞬間、魔物が次々と跳ね飛ばされる!

おおおおお 歓声が沸く

「突の型」声とともに見たことない技を使いこなす葉蓮はれの勇姿

あれほど居た魔物が倒され・・・逃げていく


遂には、全ての魔物を追い払った 歓声が沸き上がる。

皆が喜び駆け寄り滅茶苦茶される、体が痛い!どこ触っているの!潰れる!

兄弟弟子F「久連くれ、助かったぞ」

兄弟弟子G「まさに救世主、命拾いした」

兄弟弟子H「よくやった」

兄弟弟子I「嫁になってくれ、好きだ」

有頂天の葉蓮(はれ、)みていたよね、私の活躍、最高の気分だわ

もっと褒めて、感謝しなさい、結婚はちょっと・・・


璃柚りゆの一言で凍り付いた。

「まさか、愛娘が秘訣を扱うとは、秘伝書を盗み見たな葉蓮はれ

「違います、教えて、貰ったんです」

「噓をつくとは、残念だ。門外不出、秘訣を知る物は、私だけだ、取得できなかった・・秘技までつかっていた。盗み見るとは、牢で反省してなさい」

周りの見る目が冷たく変わり、失望の眼差しに変わっていた。

まさか父に、疑われるなんて、涙が止まらない。

こんな事になるなんて、誰も信じてくれない、父ですら、話を疑った。



弱ってる時なら落とせると思ったのか、兄弟弟子が甘い声をかけてくる

「ここから逃げ出して、誰も知られないとこで暮らそう」

「誤解を解かないまま逃げ出すなんてできない。嫌」

断ると体を触ってきた・・最低な人たちだ。

振り払い逃げ出す、鍵がかかってなかったので、簡単に逃げ出すことが出来た、

自分の部屋で布団に顔をうずめ泣いて、一晩明かした。


異様な悲鳴で目を覚ます。

葉蓮はれは、迷わずその場に向かう。

傷の癒えてない早朝早々に再襲撃を受けていた。

見たことない魔物に蹂躙されている。


兄弟弟子達「葉蓮はれが来た」

軽蔑するような冷たい目線が痛い、心が苦しい

助けに入るが、体がおかしい、技どころか、防衛で精一杯

一振りで受けた体が浮き、手は痺れる、逃げ回っていたが、魔物が囲んできた。

一斉に襲い掛かろうと詰めてきた・・その時、木刀が目の前の地面に突き刺さった。


「小娘、神木を取れ」

声共にかいが、飛び降りてきた。

お、王子様!みたい、あああ、綺麗な顔立ち明るいとこでみるとキラキラ眩しい。

見惚れてるのがわかるのか、攻め来る魔物を一振りで数十体倒していった。

「手のかかる小娘だ。お年寄りは、労わってほしいものだが」


璃柚りゆは、その光景を見て驚く

「まさか生きていたとは、あれから何十年経っているんだ」

「懐かしいな小僧、くくく 久連くれの弟子には、がっかりしていたが、面白い小娘を育ててるな」

「愛娘は、事実を話していたのか、疑ってすまない」

「小娘は魂が抜けておる。誰か、神木を抜いて、このピンチきりねけてみろ」

誰もが我先にと手をかけ、引き抜こうとするが、ピクリともしない。

「情けない、誰も、神木の波動を操れないのか」

理解させるような大きな声で叫んだ、葉蓮はれの手を取り立ち上がらせると、神木に触れさせた。


触れた指先から流れ込む波動、手に取ると大量の気力が放たれ、周りが吹き飛んだ。

重さが感じられないが、全身の力が抜けていく。

波動に体が包まれ体のバランスが取れない、三半規管が機能してないような感覚

立っても、すぐに転んで立ち上がれない。

「抜けても、力の制御は難しいか、すぐ慣れるだろう。落ち着け、小娘」


心を静める・・・両手から流れ込む波動に、気力の循環の周期と合わせるように想像した。

シンクロした瞬間、声が頭に響く

【本当に私が必要なんでしょうか?平穏に暮らしたくありませんか?】

平穏な毎日、憧れるが、何か足りない・・・

好きな人に出会いたいんです。

素敵な人に守られたいんです。

美形に囲まれて幸せになりたいんです。


現実に引き戻されると神木が、何もなかったように木刀に変わっていた。

えええええええ、煩悩だらけの願いで、あきれたの?・・・私って、

吹き飛ばす気力が落ち着くと、魔物は待ってはくれない、襲いかかってくる

一振りで魔物が消し飛ぶ、信じられない夢のよう

幻か?夢を見ているのか?振ると消え去っていく

無心で振り回しているうちに魔物は全滅していた。


「始祖は、か弱いい娘だったと聞く、力や気力に頼る男には、扱えないのかもしれないな」


璃柚りゆが、かいに近づき、お礼は出来ないかと尋ねると


「そうだな、葉蓮はれをくれ」

うそ!あれほど、嫌そうにしていたのに好きだったのね。

最初から素直にしてればいいのに


「私はいいのだが、娘の気持ちも聞いてみないと」

「優しくしてくれるなら、結婚してあげてもよろしくてよ」

「無鉄砲で頑固な、娘のどこが気に入ったんでしょうか?」

「そうだな、若いし、黙っていたら可愛し、一番は真面目に介護してくれそうだ」

は!黙っていたら?そんなことより、安心できる老後のために、私が必要何ですか!何ですかそれ!

「気が変わりました。お断りさせていただきます」

目尻が上がり、膨れた顔の葉蓮はれだった。酷くないですか!

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