第4改革者アマテラスと第5改革者凛
エルフ教室豆知識
全里眼、とは、3無全ての好きなところを見ることができる魔眼、千里眼の強化版
完魔眼、魔力流れを見ることができる眼、流れを見ることで何の属性の魔法か知ったり、魔法陣などを感知する。
ピロロロロー
天気のいい朝だ、ピロピロ鳥が鳴いている。あまりに天気がいいと、ゴブリン達も多くの人数が狩りに出る。魔法を使ってるところを見られないよう注意しないと。
「いつもより念入りにサーチ魔法をかけていこう。」
そう独り言をつぶやくといつもの自分だけが知っている狩りの穴場にワープ魔法で向かった。
「この辺りでいいかな」
自分中心半径1キロ、感情を持つ生命体の存在を確認・・・該当なし
自分中心半径1キロ、幻覚ドームを作り他の感情を持つ生命体の侵入を阻止・・・成功
自分中心半径1キロ、食用に適する獣の生体反応サーチ・・・該当3匹
「感情を持つ生命体ってゴブリンだけどね、獣だって少しは感情もあるだろうけど、私の中の感覚でいくらでも調整できるみたいだね、相変わらずすごいことだ、頭の中のイメージややりたいことを明確に連想するだけで事象として発生させれる。とは言え、記憶操作とか、めっちゃ遠く見るとか難しいけどね、できることとできないことがまだまだ、曖昧だな」
やれやれ、とため息をつくと、3匹の獣の狩りに向かった
・・・
狩った獣をカゴに入れ、サーチ魔法を解く
「今日も誰にもばれず完璧」
カゴを手に取りワープを発動させようとした時だった
パリン
私が作った魔法陣が割れた、簡単に言えば何者かに無効化された。
カゴを放り出し、羽2枚までの戦闘態勢をとる。
「どういうこと?生き物の気配は全くしなかったのに」
「そんな低密度の羽二枚で戦うつもりなの?」
耳元で知らない声がした。前方に飛びながら振り返る。身体中に魔力を巡らせる。そこには、金色の髪の女性が立っていた、見た所姿は人間、もっとも注目すべきは創造神の羽が一枚生えていることだ。近くの大きな石の裏に隠れる、と言ってもほとんど意味はないだろうが。
「凛、2ヶ月でこの程度なの、ゴブリン村の長老と会ったのよね、色々と教えてもらったはずなのに」
岩を背にして深呼吸をする。
凛?誰のことだ、見た所他に誰もいない、私のことだろうか。
心臓は今までにないほど強く鼓動していたが、頭は冷静だった。
長老のことを知っているようだが、敵対する感じは見受けられない、敵と断定するには早いが、味方と断定するのもまた違う。低密度と言っていた、おそらく確実に創造神の羽のことだ、たった一枚で、二枚発動している私を出し抜いたのか?
「そうね、その考えは正しいわ、敵味方と分けるのは難しいことよ、でも、敵ではないと断言するわ。低密度といったのは、あなたの創造神の羽のこと、当たってるわね凛、自分を卑下するのはあまり関心しないけど、心を勝手に読んでごめんなさいね」
不意に背もたれにしていたはずの岩の感触がなくなった。体に魔力を流し反射的に立ち上がり振り返る。誰もいない
「こっちよ」
また耳元で声がした。背中に何かが当たった、人の手だろうか。触れた途端身体中から力が抜ける、創造神の力の発現も出来なくなった。羽が消える。後ろからその女性に抱きしめられた。
「少し落ち着いて話をしましょうか、私は、長老や一郎を殺しに来たわけでも、あなたを殺しに来たわけでもないわ、信じてもらえるかしら?」
信じるもクソもない、今の数分ではっきりわかる、たとえここで4枚羽を出しても、確実に勝てない、従うしかない。心を読まれた、嘘もつけない、やろうと思えば、記憶操作や、全里眼、完魔眼など、私を操ることなど造作でもないだろう、にも関わらず、この女性は私と対話を望んでいる。確かに、敵でないと言うのはひとまず信用していいかもしれない。
「頭の中でよく喋るのね」
「・・・すみません」
「あら、なんであやまるの?褒めたのよ、こんな状況でそれだけ考えて判断できるというのはすごいことだわ、恐怖を与えた私が言うのも何だけど」
そう言いながら膝枕のような体制を取らされる、初めに印象に残った金色の髪の毛、とても綺麗だな。それに何かいい匂いがする。
「嬉しいわ、そう言ってくれると、じゃなかった、思ってくれると、の方が正しいわね」
少し、微笑むと、その女性は笑みのない顔になる。
「凛、一緒に来てもらうわ、あなたは知らなさすぎる、それに記憶喪失までしてるなんて、驚きだわ、帰ったらアイアコスに文句言わないとね」
相変わらず力が入らない、拒否権はないようだ。
「そうね、拒否権はあげないわ」
抱きかかえられると、宙に浮き、女性の足元に魔法陣が展開される。
「自己紹介まだだった、私のことを皆んなはアマテラスって呼ぶわ、これからしばらくの間よろしくね第5改革者凛」
アマテラス、生きてたのか。というか、本人か?凛はやっぱり私の名前で確定なのか。
そう思うのもつかの間、アマテラスの周りが真っ暗になりワープが魔法が発動した。
エルフ教室豆知識
3無 全てにおいて、第1宇宙が最も栄えている、東京みたいなもの。他の宇宙の住民たちは、聖都、帝都、王都、に行きたいと望むものが多いが、最高神の住む場所でもあるため入国はとても難しく、市民になることを夢見る者も多い。




