【小説】『秘して花咲く』なかむら悠香
作品情報:『秘して花咲く』(なかむら悠香・海王社ガッシュ文庫)
能楽BLだとふざけんなアタシが今書いてんだ勝手に先越すなどういうつもりだこうなったら敵情視察だ読んでやろうじゃないの
……と、何ともお下品な罵倒をぬらぬらと心の中で喚きつつ、発売日の午前中にしっかり売上貢献。
筋はこんな感じ。
駆け出し能面師の忍はある日人気イケメン能楽師の禎臣に自分の為の面を打って欲しいと乞われる。そして舞台でその面を使ってもらう交換条件の様にして意に沿わぬまま抱かれてしまう。反感を覚える忍だったが――。
感想。一気に読めます。揺れる心の描写などが丁寧で筋も面白い。ただ、思っていた様ながっつり能楽ものというより面打ちと恋の葛藤のお話で、少し肩透かしを食らった感じ。シテ方についての記述にはやや不自然さを感じて、もしかしてだけどー、もしかしてだけどー、先生あんまりシテ方には詳しくないんじゃないのか~!? こほん。失礼致しました。私だってちっとも詳しかないですけどね、忍だって業界の人なのに何でそれを知らないんだ、という矛盾を覚えたりしました。過去の行動の謎が一つ置き去りにされてるのも気になるといえば気になる。
まあそんなのは枝葉末節。この作品の最大の特長はさらりと気楽に読めるところ。多分にアメリカンコーヒー的なので、もうちょい掘り下げてもいいんじゃないかとは思いますが、それを求められる分野ではないのかもしれません。ともかく面白く読めました。
うん、おいらの書いてるものとはだいぶ雰囲気違う。被ってない。ちょっと安心。
という訳で、おいらも能楽BLを進めまーす♪……自分性格悪っ。。




