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透明な犯行①

作者: もくず

 近頃巷を騒がせている事件がある。

 高校生を中心とした男性が立て続けに亡くなっている、というものだ。

 これまでに亡くなった人数は10人を超えている。

 被害に遭った人間に共通しているのは同じ街の住人であること、年齢が10代であること、そして、男性であること。

 

 警察がこの事件を一つの大きな事件として捜査し始めてからすでに1カ月以上経っている。

 最初の被害者が出た段階では通り魔の犯行を含め、ただの殺人事件として捜査していたが、ほぼ毎週一つの街で事件が起こる。しかも共通点らしきものも浮かび上がってきて一連の事件を大々的に調べるようになったのだ。

 

 被害者同士に交遊関係があることもあったが、全員にそういったつながりがあるというわけでもなく、捜査は難航した。

 こういった連続殺人の場合、被害者が増えれば増えるほどその背景の共通点が浮き彫りになり、犯人像を描きやすくなるのが通説なのだが、今回の事件はそれが通用しない。

 そうして警察が捜査を進め、テレビでも連日報道されるようになっても事件は起こり続けている。


 殺害の方法や場所、時間帯もまちまちなことが捜査を一層難しくさせている。

 深夜に発見されることもあれば昼間の場合もあったりと共通点が見えてこない。

 このまま犯人の思うまま、事件が起こり続けるのだろうか。



 「誰も私が犯人だとは気付いていない」

 薄暗い部屋の中でワイドショーの音声だけが響いている。

 気付かれないように犯行を行っているのだからばれてもらっては困るのだが、これではいささか緊張感にかけるような気もする。

 

 さぁ、早く私を捕まえに来なさい。

 そうしないと、もっと被害者が増えることになりますよ・・・。

 暗い笑みを浮かべながら、私は次の被害者を選び出す。



 (続く)

おそらく続くはずです。

すぐ終わる気がするので連載ではなく、短編連作にしようと思います。

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